魚ではないのにも関わらず広島県の「県の魚」に選ばれている食材は?

各県や府には「県の魚」「府の魚」が制定されています。それぞれ、生産量が日本一である、などゆかりの深い「魚」が選ばれているのですが、広島県の「県の魚」には魚でもないのにとある海産物が選ばれています。それはいったい何でしょうか?

広島県の「県の魚」は、カキ!!

全国の都道府県には県花、県木や県鳥が制定され、その土地や地域のシンボルとして扱われています。
東京都の花は「ソメイヨシノ」で、染井村(豊島区駒込)に由来しています。青森県は「リンゴの花」、愛媛県は「ミカンの花」など特産物から選ばれていることも多いようです。
東京都の鳥は「ユリカモメ」で、北海道の「タンチョウ」や、富山県・長野県・岐阜県の「ライチョウ」など、その地域や郷土で見ることができる鳥が選ばれています。
シンボルフラワーやシンボルバードは県のマークや地域のオリジナルキャラクターに取り入れられていたり、祭りや鉄道の名前になっていたり、とまさにその郷土を象徴として活躍を目にする機会も多く、また県の鳥に関しては、公園や森林・山岳地帯で大切に保護されていることも。
そんな「県の花」や「県の鳥」のように実は「県の魚」も制定されていることをご存じでしょうか?
この県魚は全国でも一部の都道府県が制定しています。高知県は「カツオ」、山口県は「フグ」など、漁獲高や生産量が深く関わっている魚が選ばれていますが、広島県の「県の魚」は、なんと魚ではなく「カキ」なのです。

シンボルフィッシュがなぜカキに?!

この「県の魚」はシンボルフィッシュとも呼ばれ、まさにその郷土を代表する魚、という事になりますが、広島県のシンボルフィッシュは「カキ」という事になります。
では、なぜ魚ではない「カキ」が県の魚になったかというと、言うまでもなく広島県はカキの生産量が日本一であるというところが決め手です。
広島県は全国の60%以上のカキを生産している日本一の産地です。追随する宮城県や岡山県の6倍以上の生産量を誇って毎年一位になっています。また、広島は約450年前からカキの養殖を行っている歴史の深い地域でもあるのです。そういった背景も含め、県の代表的な海産物といえばカキを置いて他にありません。それが貝類であっても「県の魚」に選ばれている所以です。

実は・・・魚じゃない!?ほかにもこんなシンボルフィッシュが!

そんな魚じゃない「県の魚」が、広島県の「カキ」の他にもありました。
・福井県・・・越前がに
・三重県・・・伊勢えび
・富山県・・・シロエビ、ホタルイカ(ブリを合わせて3つを県の魚にしている)
など・・・「県の魚」とはなじみやすい呼び名ですが「県の海産物」と捕らえると納得のいく顔ぶれでした。その土地や郷土が自信を持って掲げている、その土地の自慢の海産物だと捉えると、この「県の魚」には、おのずとその土地のおいしいものが見えてきます。

広島県のシンボル○○は・・・?!

広島県の県の魚カキ、というお話でしたが、ちなみに広島県は、「県の木」として「モミジ」が制定されていて実は「県の花」は公式として決まっているわけではないそうです。ですが、宮島や三段峡などの紅葉の名所がたくさんあり、人気のお土産はモミジ饅頭と、県民から愛されていることから「県の花」もモミジということになっているそうです。
また「県の鳥」は「アビ」という渡り鳥を制定しています。「アビ」は鵜やマガモに似ている水鳥で、日本に渡ってくる冬の時期は、頭から背はグレー、首から腹は白色をしています。夏に北極やアジア大陸の北の方で繁殖し、冬になると南下してきますが、呉市の豊島周辺の瀬戸内海には数百羽が渡来し「アビ渡来群游海面」は国の天然記念物と指定されています。

ザ・ご当地検定の問題

Q.魚ではないのにも関わらず広島県の「県の魚」に選ばれている食材は?

A.カキ