群馬県桐生市の名物である、じゃがいも、ネギ、桜エビをソースで炒めた料理とは?

一口大にふかしたじゃがいもとネギと桜エビをソースで味付けした群馬県桐生市の料理をご紹介します。昔から家庭で愛されてきた、心温まるご当地グルメです。その名前の由来や魅力を、ここで紹介していきたいと思います。

作り方はシンプルだけど、味はピカイチ!

こども洋食と聞くと、ハンバーグやスパゲッティなどがのったお子様ランチを想像する方も少なくはないのではないでしょうか?しかし、ここ群馬県桐生市では、こども洋食というとその予想を見事に裏切ってくれたものが出てきます。とてもお子様ランチのように華やかで楽しそうなイメージとはかけ離れていて、名前と実物のギャップに戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。

その実態はというと、一口大に切ったふかしたじゃがいも、ネギ、桜エビをウスターソースと一緒に炒め、味付けしたものです。見た目も茶色で、焼きそばと見間違えてしまいそうです。作り方は、各家庭やお店によって青のりをかけたり、紅ショウガを添えたり、醤油であえたりと多少のアレンジはありますが、とてもシンプルで簡単です。ところが一度口にしてみると、程よい歯ごたえのじゃがいもの甘さと、桜エビの出汁と、薬味のネギがソースと絶妙にマッチングして、誰もがやみつきになるというご当地人気のメニューです。老若男女問わず、群馬県桐生市の人々には、昔から愛され続けてきた家庭の味、郷土の味なのです。家庭でも簡単に作ることができるので、是非試してみたい一品ですよね。でも、一度は本場の味を現地で試してみることをお勧めします。

なぜ「こども洋食」なの?

さて、気になるのはネーミングですよね。見た目からは想像もできないその名前の由来には、心温まるエピソードがあります。昭和初期、度重なる戦争などで十分な食べ物が無い時代に、少しでも子供のお腹にたまるものをと考えられたのが、この「こども洋食」だという一説があります。当時はおやつとして出されていたそうです。時代を経ても子を想う親の心は変わらないものですよね。屋台や、お店でも提供されていた「こども洋食」ですが、時代の移り変わりと共に一時は姿を消したと言われています。しかし、家庭ではソウルフードとして永らく愛され続けてきた味なのです。また、一説では機織り女工の長時間に及ぶ労働に、少しでも腹の足しになるものとして、おやつで出されていたとも言われています。昔から、子供や、労働者を想い労う温かい心遣いが根付いている風土だったのでしょうね。

群馬県桐生市の産業

「こども洋食」が、機織り女工のために考えられた一説もあると述べましたが、ここ群馬県桐生市は、奈良時代から絹織物の産地として有名でした。桐生織は、京都に西陣の西陣織と並んで称されるほどです。桐生織の発祥については、白滝姫伝説が伝承されています。

今から1200年前、上野国山田郡から京都に宮仕えに出された一人の男が、宮中の白滝姫に恋心を抱いてしまいます。かなわぬ恋と知りながら、男は天皇に見事な和歌の腕前を披露し、白滝姫を桐生に連れて帰ることを許してもらったのです。その白滝姫が、機織りの技術を桐生の人々に広めていったという伝説です。そうしてその技術は、現在に至るまでその歴史と共に脈々と受け継がれてきているのです。群馬県桐生市には、こうした絹織物の歴史から、桐生織物記念館や、織物参考館など、織物にまつわる施設がたくさんあります。桐生市のグルメを堪能した後には、このような施設を探訪してみると、より一層その魅力を感じることができるかもしれません。

群馬県桐生市のじゃがいも、ネギ、桜エビが入ったこども洋食は、その風土を表す味!

群馬県桐生市は山に囲まれた地域ですが、人々の生活には互いを想う素敵な精神が根付いています。それはどこか懐かしさを感じさせるこども洋食にも表れています。じゃがいも、ネギ、桜エビというシンプルな食材ですが、その味の奥深さを味わってほしいです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 群馬県桐生市の名物である、じゃがいも、ネギ、桜エビをソースで炒めた料理は?

A.こども洋食

Q. 群馬県桐生市は、奈良時代から何の産地として有名だった?

A. 絹織物