岐阜県瑞穂市で生まれた「富有」といえば、どんな果物の品種?

「富有」という果物の品種を知っていますか。「富有」は、その果物の中で国内で一番多く生産されており、岐阜県は有名な生産地の一つです。糖度が高いことで人気ですが、その他どのような特徴をもつのでしょうか。ここで詳しく紹介していきます。

「富有」の誕生

「富有」は岐阜県で盛んに作られていますカキの品種です。奈良県や和歌山県等、その他の地域でも生産されているカキですが、発祥の地は岐阜県瑞穂市であったと言われています。「富有」の誕生は、1820年頃、岐阜県瑞穂市の居倉に住んでいた小倉ノブが、甘柿のルーツと言われている「御所柿」を自宅周辺に植えたことから始まります。それから数十年経ち、同じく居倉に住んでいた福嶌才治が、カキの栽培を続けていた小倉家のカキが良質であることに目をとめました。そして、質の良いカキの実をつけていた木の枝で接ぎ木を行ったのです。

そうして作られたカキは、1892年に品評会に出品され、見事1等入選を果たしました。その後、名前は「富有」とされ、全国にその名が広がっていきました。岐阜県瑞穂市居倉には、指定天然記念物として「富有」が誕生した時の原木が残されており、記念碑も建っています。

二日酔い防止にも!栄養価が高い「富裕」

「富有」の収穫時期は、11月中旬から12月の初めです。収穫された実は、250g前後の重さです。果皮の色は橙紅色で、ツヤツヤとしており、その実は甘く、シャキシャキとした食感を味わうことができます。「富有」を始めとしたカキの栄養価は高く、美肌や風邪の予防にも効果的なビタミンCが豊富です。カキ1個を食べることで、一日に必要なビタミンC量に近い量を摂取することが可能となります。また、シブオールというタンニンも含まれています。タンニンは、アルコールの吸収を阻害してくれたり、ビタミンCとの相乗効果でアルコールの分解を促進してくれます。つまり、カキは二日酔い防止にぴったりの食べ物なのです。その他、免疫力の向上に効果をもたらすというβ-クリプトキサンチンというカロテノイドも含有しています。

「富有」を購入!保存方法や食べ方はどうする?

岐阜県では、「富有」は瑞穂市、本巣市を中心に生産されています。収穫時期にそれらの地域のカキ畑の前を通ると、出荷できなかったサイズが小さなカキや少し傷がついてしまったような「富有」をお値打ちに購入することができます。一級品を購入したい場合は、直売所を訪れるといいでしょう。直売所は、「岐阜県本巣市上保20番地」にある「柿の里ふれあいセンター直売所」や「岐阜県本巣市三橋375」にある「大野農園」を始めとして多数あります。おいしいカキを選ぶポイントは、ヘタにあります。ヘタがカキの実にぴったりと隙間なくくっついており、ヘタに緑色が残っていると良いものです。参考にしてくださいね。

購入したカキは、冷蔵庫等の涼しい場所で保管すると長持ちします。冷蔵庫に入れる際は、乾燥を防ぐためにもポリ袋に入れるといいでしょう。1週間程度は、カキのシャキシャキ感が失われません。もし、やわらかめのカキが好きな場合は、常温で2日ほどおいておくといいですね。やわらかくなってしまったカキは、凍らせてシャーベットのようにして食べてもおいしいです。煮詰めてジャムも作れます。カキには酸味がないので、他の果物のジャムを作るときよりもレモン汁を多めに入れるといいですね。そのまま食べるには少し固いというカキであれば、料理に使う手もあります。大根と一緒にあえて「なます」にしたり、生野菜との相性も良いのでサラダにしても食べられます。その他、カキを生ハムで巻いたレシピも人気があります。

岐阜県の特産品!栄養満点の「富有」

カキの品種として有名な「富有」は岐阜県瑞穂市で誕生しました。11月中旬から12月初め頃に、瑞穂市や本巣市のカキ畑や直売所を訪れると、栄養たっぷりの「富有」を購入することができます。購入後は、長持ちさせるためにも冷蔵保存が良いですよ。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 岐阜県瑞穂市で生まれた「富有」といえば、どんな果物の品種?

A.カキ