福井県越前市にある『笹はら』といえば、どんなもので人気のお店?

2011年に福井県越前市にオープンした「笹はら」。おいしいとたちまち評判になり、福井県はもとより他県からも訪れる人があとを絶ちません。今回は「笹はら」の人気グルメを福井県の情報も交えてご紹介します。

「笹はら」のつけ麺決め手は濃厚な魚介豚骨スープと自家製麺にあり!

「中華そば・つけ麺笹はら」のつけ麺の特徴は、何といってもスープにあります。スープの土台となっているのはドロリとした豚骨スープ。これだけ濃厚な出汁をとるには豚骨をかなり長時間煮込まなければならず、手間ひまがかかっていることがうかがえます。豚骨の臭みを一切感じさせないのは、下処理の段階で豚骨についた血合いを徹底的に取り除き、丁寧に下茹でしているからでしょう。この段階でもすでにおいしいスープですが、「笹はら」ではさらに魚の旨味をダイレクトに伝える魚粉を入れて味にインパクトを出しています。魚粉は過剰に入れすぎると他の出汁の味がわからなくなるという欠点がありますが、「笹はら」ではそのギリギリの点を見切って豚骨スープとやや甘めの味噌だれ、魚粉のバランスをとっています。

また、麺はふんわりと小麦が香る極太の自家製麺を使用。麺を極太にすることで濃厚なスープでもあっさりと味わえ、もっちりとした食感と弾力がでます。自家製麺を導入することは製麺機を置くスペースや費用を考えると簡単ではありませんが、麺の太さや加水率(生地を練るときの水の割合)を店の好みにあわせて変更しやすいというメリットがあります。トッピングはぶあつい豚バラロールチャーシューと極太めんま。チャーシューは脂身と肉のバランスがよく、食べ応えがあります。スープには薬味として大量のネギと千切りにした柚子の皮が入っており、ネギのピリッとした辛みと柚子の皮の清涼な香りのおかげでつけ麺がさらにさっぱりと食べやすくなっています。このようにスープや麺、具にさまざまな工夫と手間をかけることによって「笹はら」のつけ麺は人気を博し、「食べログ」の「福井県ラーメンランキング」では見事1位を獲得しました(2019年6月)。

福井県にはおいしい麺がまだまだある!「越前おろしそば」と「敦賀ラーメン」

「笹はら」がある福井県越前市で麺といえば「越前おろしそば」が有名です。冷たいそばに大根おろしと刻みネギ、鰹節をのせて濃い目の出汁で食べる、または大根おろしを加えた出汁で食べるおろしそばは、2007年に農村漁村の郷土料理百選の1つに選定されたほどの一品で、越前市をはじめ福井県各地で食べることができます。「越前おろしそば」の特徴としては、やはりそばの甘みと大根おろしのピリリとした辛みの相性が抜群ということがあげられるでしょう。そばから豊かな香りがするのは、福井県ではすべての製粉所で石臼挽きを行っているためです。石臼挽きは機械挽きに比べて生産量は劣りますが、ゆっくりと時間をかけて製粉するためそばの独特の風味を損ないません。「越前おろしそば」は1947年、昭和天皇が福井県を訪れた際にたいそうお気に召されたことから全国に知られるようになり、このそばを食べに他県から観光客が来るほどの人気へとつながりました。

ほかにも、福井県といえば「敦賀ラーメン」がよく知られています。敦賀ラーメンは越前市の南、敦賀市で誕生したラーメンですが、豚骨や鶏ガラをベースにした醤油味のスープが特徴です。敦賀駅前や国道沿いの屋台から始まったため、味はあっさりしたものからコッテリしたものまで幅広く、また麺もストレートだったり縮れていたりと店によって異なるため、どこの敦賀ラーメンが一番かというよりも、どの味が自分の好みかでひいきの店が変わると言われています。基本のスープは醤油味ですが、味噌や塩といった別の味の敦賀ラーメンを出す店も増えており、伝統の味を守りながら新しい味に挑戦するという意気込みが感じられます。

「笹はら」のつけ麺は今後どういう進化をとげるのか

「笹はら」のつけ麺は一見、福井県とあまり関係がないように見えます。しかしラーメンは地域や時代、人の好みにあわせて変わっていきます。「笹はら」のつけ麺がどう変わっていくのか、福井県のラーメンにどのような影響を与えるのか注目したいところです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 福井県越前市にある『笹はら』といえば、どんなもので人気のお店?

A.つけ麺