売り物にならないサンマと大根を漬けこんだ、千葉県で作られる酒の肴とは?

千葉県は農業や漁業が盛んで、特産品もいっぱいありグルメの宝庫です。房総半島は3方向を海に囲まれているので漁港も多く、いろいろな魚が水揚げされています。地元でしか食べられない新鮮な魚料理や、その土地ならではの郷土料理を味わってみませんか。

豊富な海の幸に恵まれた千葉県

様々な魚が水揚げされている千葉県にはこの土地発祥の、魚を使った郷土料理がたくさんあります。「塩辛こうこう」という料理も千葉県独自のもので、これはサンマを使った塩辛です。塩漬けにして水分を押し出した大根と、サンマを合わせて1週間ほど寝かせた物が塩辛こうこうです。生のサンマを使っているので、少し生臭い香りがありクセは強め。好みは人によってかなり分かれる料理ですが、酒の肴によく合うのでお酒の好きな方にはおすすめしたい料理です。

その他にも千葉県には魚を使った郷土料理がたくさんあります。房総半島沿岸が発祥のなめろうは、とれたての魚を船上でさばいて作ったことから生まれた漁師料理です。新鮮な魚をおろして味噌やネギ、青じそなどと一緒に包丁でたたいた物。元々は千葉県の郷土料理ですが現在では全国的に知られていて、居酒屋のメニューとしてもお馴染みの料理です。「なめろう」という名前は舌触りがなめらかだからという意味や、おいしくて皿まで舐めてしまうという意味などから名付けられたそうです。「なめろう丼」や、なめろうを焼いた「さんが焼き」もあります。

千葉県富津市は穴子が名物で、漁獲量も多く江戸前穴子として知られています。「はかりめ丼」は名物の穴子を使った富津の郷土料理です。穴子の事をはかりめと言うのですが、その理由は穴子の見た目にあります。穴子は細長く横から見た時に、側線に沿って白い斑点が規則的に並ぶ様が、市場などで使われる棒はかりに似ていたので、はかりめと呼ばれるようになりました。はかりめ丼は煮た穴子をご飯にのせた料理、丼に限らずお重に入った物もあります。穴子の旬は初夏を迎えた6〜7月にですが、富津市では毎年その時期に「はかりめフェア」が開催されています。期間中にはフェア参加店で様々な穴子料理が提供され、小鉢などのサービスが付くという事です。地元で獲れた新鮮な穴子を使ったはかりめ丼をぜひ味わってみてください。

お土産にするならコレがおすすめ!

南房総の名物であるひしこ押し寿司は、お土産におすすめの一品です。「ひしこ」とはカタクチイワシの事です。たくさん獲れて安価なひしこは、昔から庶民的な魚として知られていました。しかし小骨が多く処理に手間がかかるため、あまり人気がない魚だったそうです。南房総では漁獲量の多いひしこを食べやすいようにできないか、という事で試行錯誤の結果「ひしこ押し寿司」が誕生しました。ていねいに小骨の処理をしたひしこを、醤油や甘酢の入った調味液に漬けて作られたひしこ押し寿司。食べる時は醤油を付けず、少量のワサビを乗せるのが通の食べ方だそうです。

様々な種類の魚料理を堪能できる千葉県ですが、海の魚だけでなく川魚を使った郷土料理もあります。「すずめ焼き」は小鮒などの川魚を串に刺し、醤油ベースの甘辛いタレをつけて焼いた魚のつくだ煮です。魚なのになぜ、すずめという名前がついているか不思議に思いますよね。名前の由来は、小鮒を背開きにして串に刺した姿が枝に止まっている雀のように見えたからという話や、ある殿様が雀を焼いた物だと勘違いしたから、など諸説あるそうです。開いた物だけでなく、丸ごと串に刺した物もすずめ焼きと呼ばれ、魚の種類も鮒以外の川魚も使われるようになりました。

房総半島で心もお腹も満たされる!

水産物に恵まれた千葉県には、他にも様々な魚料理があります。房総半島は温暖な気候なのでおいしい食べ物が豊富で、自然を感じられる観光スポットもあり、旅行をするのに最適な場所ではないでしょうか。ぜひ訪れてグルメや自然を満喫してみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 売り物にならないサンマと大根を漬けこんだ、千葉県で作られる酒の肴は?

A. 塩辛こうこう