平成22年、ジュンサイの生産量1位の都道府県とは?

ジュンサイというと、小舟で収穫する映像をテレビなどで見たことがある方は多いかもしれませんね。一見すると海藻にもみえるジュンサイですが、収穫の様子からスイレンのような水草であることがわかります。今回はそのジュンサイについてご紹介します。

三種町には独自のジュンサイの歴史がある

ジュンサイはプリッとした食感とぬめりが特徴の水草で、深さ80cm~100cmほどの淡水の沼に生息します。沼底に根を張り、茎を水面にまで伸ばして楕円形の葉をつけます。夏季には沼一面をジュンサイの緑色の葉が覆い、収穫期を迎えます。ジュンサイは日本古来からの食材で、古事記や万葉集にもその名が記載されています。昭和初期頃まで、ジュンサイは秋田県三種町森岳地区にある角助沼、惣三郎沼という2つの沼で自生していました。しかし、食材としてよく食べられていたのは関西地方が中心で、この地では主に自給のためにのみ収穫されていたようです。それが変化したのは、昭和11年、関西の食品工場が質の良いこの地のジュンサイの調査に乗り出してからだといわれています。

関西地方での栽培方法や加工の技術が伝えられると同時に、三種町でのジュンサイの収穫方法も大きな変化をとげました。それまでは体をどっぷりと沼の水につけながら収穫をしていましたが、この頃から有名な小舟による収穫作業が行われるようになったのです。船のへさきに重しを乗せ、最後尾でバランスを取りながら水面に広がる葉をめくり幼芽を自分の手で収穫する様子は、まさに熟練の技だといえるでしょう。

ジュンサイはダイエット効果や生活習慣病予防が期待できる食べるエメラルド

「食べるエメラルド」とも呼ばれるジュンサイは、ほとんどが水分でできているためにカロリーは低く食物繊維が豊富です。そのためダイエットや糖尿病など生活習慣病の予防、便秘解消などにおすすめの食材だといえます。ジュンサイの葉の表面のネバネバは水溶性の植物繊維で、おくらや納豆などと同じものです。またポリフェノールが大変豊富で、緑茶と同じくらいの含有量であることも判明しています。さらにジュンサイに含まれる「ジュンサイノサイドA」という新規成分は肌のシワやたるみに対する抑制効果があるともいわれ、話題になっています。

ジュンサイの下処理は軽く水洗いした後、沸騰した湯で1分から2分くらいゆがき、色が鮮やかなグリーンになったら取り出します。その後氷水にさらし、よく水けをきってから使用すると良いでしょう。お吸い物の具や酢の物など和食の具材として使用するのが一般的ですが、そのままワサビ醤油で食べても、また洋風のコンソメスープなどに入れてもとても美味しく食べることができます。生のジュンサイは新鮮なうちになるべく早く使い切るようにしましょう。

摘み採り体験でジュンサイを満喫しよう!

秋田県北西部にあるジュンサイ生産量1位の三種町は「ジュンサイの里」とも呼ばれ、ジュンサイの生産量日本一を長年保持し続けています。毎年5月から8月にはジュンサイの摘み採り体験も行われ、観光客に大人気になっています。小舟に乗っての収穫体験はスリル満点!有名遊園地のアトラクションにも負けないくらいのワクワク感を味わうことができます。ジュンサイは持ち帰りができますが、少ししか収穫できない場合は事前に採ってあったものを足してもらえるので安心です。

また毎年6月には、町内の農園でジュンサイ摘み採りの選手権大会が行われます。「1時間の制限時間内にどれだけ多く摘み採れるか」を競うもので県外枠や外国人枠もあり、毎回とても白熱した戦いになるようです。自分自身が参加しても、また応援に回っても楽しめそうですね!

秋田のジュンサイは採っても食べても楽しい貴重な食材

ジュンサイは秋田で長年培われてきた歴史ある食材です。健康や美容に良い成分を含み、様々に調理して楽しむことができます。また、秋田の三種町では小舟に乗って摘み取り体験もできるので、是非一度体験してみたいですね。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 平成22年、ジュンサイの生産量1位の都道府県は?

A.秋田県