静岡県と言えばお茶が有名ですが、ご当地グルメとして静岡ちらしなるものがあります。名前からするとちらし寿司のようですが、実は静岡ちらしには具として5つの必須食材があるのです。ここではそんな静岡ちらしの詳細と、静岡県について紹介していきます。
「静岡ちらし」はどうやって生まれたのか
静岡ちらしは静岡県で活動する「静岡県すし組合」が開発した新しいご当地グルメです。静岡県の名産品をふんだんに使用したバラ寿司を「静岡ちらし」と名付けました。
静岡県ではお茶が有名ですが、実は沼津港があることから分かるように新鮮な海産物も名物のひとつです。その昔、改元紀行という古い紀行文には現在の静岡市にあたる場所で桶入りの寿司が売られていたことが記されています。さらに、その寿司の美味しさから旅人や商人だけでなく、殿様にも大層気に入られたそうです。
このように静岡県では古くから寿司が親しまれていて、海と山のどちらにも恵まれた地域ならではの食材で人びとの暮らしを豊かにしてきたのです。
静岡ちらしの必須食材とは
静岡ちらしには5つの必須食材があります。マグロ、桜エビ、シメ魚(酢でしめた魚)、お茶、わさびです。
マグロは生でも漬けでもよく、桜エビは静岡県産のもので生、釜揚げのほか佃煮など加工してあっても問わないようです。酢でしめた魚にはコハダ、アジ、サバなどが使われます。お茶は粉末や抹茶等で使用され、わさびは漬けなど加工品も含みます。
これらの5つの食材は必ず使われますが、その他にもニジマス、アナゴ、ウナギなど、提供される店舗によって具材の種類や量、味付けなどは変わるため、様々な静岡ちらしが楽しめます。さらに季節によって旬の食材も異なるので、季節ごとに新しい味を堪能できます。
静岡ちらしの作り方は店舗や家庭によって多少差はあるものの、大体は通常のバラ寿司と同じです。ごはんは酢飯でも、五目寿司でも構いませんが、具材にマグロ、静岡産の桜エビ、酢でしめた魚介類、お茶、わさびを使うことが条件です。あとは好きな具材をのせていきます。よく使われるのはサーモン、厚焼き卵、もしくは錦糸卵、釜揚げしらす、きゅうり、トマト、ウナギなどです。大葉やガリなどをトッピングして完成となります。
お茶だけじゃない静岡県
最後に静岡県の名産品について紹介します。静岡県と言えばお茶が有名ですが、他にも果物、海産物、お菓子など実に多くの名産品があります。
果物では三ヶ日みかん、石垣イチゴがあります。静岡はみかんの生産量が日本第三位で、三ヶ日みかんは静岡のトップブランドです。甘味と酸味のバランスがよく人気が高いです。石垣イチゴは名前の通り南斜面の日差しがよく届く石垣で栽培されています。静岡の気候はイチゴ栽培に適していて、他にも様々なブランドイチゴが楽しめます。
海産物ではウナギ、桜エビ、しらすが有名です。特に浜名湖はウナギ養殖の発祥の地として知られています。また、桜エビは日本で唯一駿河湾だけで水揚げされます。乾燥桜エビはよく目にしますが、生の桜エビを楽しめるのは静岡だけです。地元では沖漬け、丼もの、かき揚げなど様々な桜エビグルメが堪能できます。
そしてお菓子はうなぎパイ、安倍川もちがあります。うなぎパイはウナギ養殖の地、浜松に本社をおく春華堂が発売したお菓子です。うなぎ、とつきますが、うなぎのエキスやニンニクが練り込まれているためです。仕上げに蒲焼きのタレを塗っています。静岡土産として定番ですね。
一方、安倍川もちはつきたてのお餅にきな粉をまぶしたもので、もはや一般名詞ともなっています。元々は静岡の茶店がきな粉を安倍川上流の砂金にちなんで「安倍川の金な粉餅」として、徳川家康に献上したことから名付けられたと言われています。
静岡の名産が彩る「静岡ちらし」
静岡ちらしは静岡の名産品がふんだんに使われたバラ寿司です。店舗によって具や見た目も異なるので、食べ歩きも楽しめます。特に必須食材の桜エビは、静岡でしか水揚げされないので生で楽しめるのは静岡だけ。覚えておきましょう。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 静岡県のご当地グルメ「静岡ちらし」の5つの必須食材といえば、マグロ、サクラエビ、酢〆魚、ワサビと?
A.お茶
Q. 静岡県のご当地グルメ「静岡ちらし」の必須食材ではないのは?
A.ウナギ