山形県の名物「鳥中華」は、鶏肉を使ったどんな料理?

山形県のご当地グルメ・鳥中華を紹介します。 元々は、蕎麦屋さんの賄いから生まれたグルメだそうです。鳥中華とは、鶏肉を使ったどんな料理なのでしょうか。

鳥中華はどんなグルメ?

鳥中華は、麺は中華麺、かつお出汁をベースとした和風スープというラーメンです。鶏肉、苔、そしてラーメンなのに天かすがトッピングされ、アクセントに胡椒を利かせています。スープに絡む縮れ麺、鳥中華の顔とも言える鶏肉が食欲をそそります。スープの味は、あっさりとした中にも、魚介や野菜の深い味わい。鳥中華のスープは蕎麦と同じで、かつお節やさば節を使ったシンプルなものです。この深い味わいには、どのような秘密があるのでしょうか?実は、トッピングされている天かすに秘密があります。鳥中華の天かすは、天ぷらを揚げた時にでるものが使われていて、魚介や野菜などのエキスが染み込んでいます。鶏肉から出る脂と天かす、そしてスープが混ざり合うことで、あっさりとした中にもコクがある味へと変化するのです。

鳥中華は、山形県内の蕎麦屋さんを中心に提供されています。スープが冷たい「冷やし鳥中華」をはじめ、さまざまなアレンジが存在します。インスタント麺も発売されていて、山形県内のスーパーや道の駅に並べられているだけではなく、学校の給食にも出されていることから、鳥中華は山形県の大切な食文化として根付いていることがうかがえます。

鳥中華の歴史

鳥中華を生んだのは、1861年創業の、天童市にある老舗蕎麦屋さん。もともとは従業員の賄いとして食べられていました。蕎麦屋さんの周辺は温泉街ということもあり、蕎麦を食べに来るお客さんがたくさんいたのですが、中には蕎麦が苦手な人もいました。そんな時に出されたのが鳥中華。おいしいと好評で、一部の人が知る裏メニューとなったのです。口コミでどんどん広まった結果、グルメ本で鳥中華を取材したいという申し出があり、これがきっかけで正式なメニューとなりました。鳥中華は人気メニューとなり、4割のお客さんが注文するほど。また、温泉街の旅館やホテルが宿泊客に鳥中華を紹介することで、更に知名度をあげ、マスコミにも注目されたのです。県内を中心に蕎麦屋さんで提供されるようになり、新たな麺料理の名物として親しまれるようになりました。

山形県の観光スポット

山形県は、奥羽山脈や朝日連峰といった山々が連なる自然豊かな土地で、さまざまな恩恵を受けています。きれいな水と空気、豊かな土壌と寒暖差は、おいしい果物作りに適しているため、果樹王国と呼ばれるほど。すいかやさくらんぼが有名で、桃やさくらんぼなどのフルーツ狩りが楽しめます。また、ぶどうの栽培も盛んなため、県内には10を超えるワイナリーが点在。見学はもちろん、イベントも催されていて、観光の途中でも気軽に立ち寄れます。

山形県には200を超える温泉地があります。中でも蔵王連峰の裾野にある蔵王温泉は、日本有数の規模を誇る蔵王温泉スキー場を併設しており、観光拠点として人気です。開湯は西暦110年と古く、奥羽三高湯の1つに数えられています。泉質は、全国的にも珍しい強酸性の硫黄泉が特徴です。スキー場のゲレンデでは、花火が打ち上げられるイベントもあり、人気を博しています。また、温泉街から出ているロープーウエイから見に行けるスノーモンスターと呼ばれている樹氷群はとても有名です。樹氷は昼夜で見せる表情が違います。360°見渡せるロープーウエイから見える景色は、昼は圧倒的なスケール、夜はライトアップにより幻想的となっていて、見る人を楽しませてくれます。

鳥中華は山形県の新たな名物!

ラーメンなのに蕎麦屋さんの賄いから生まれた鳥中華。お客さんの口コミから始まり、グルメ雑誌の取材を受けたことで人気に火がつき、山形県の名物の仲間入りを果たしました。山形県を訪れたら、是非、鳥中華を味わってみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 山形県の名物「鳥中華」は、鶏肉を使ったどんな料理?

A.麺類

Q. 「奥羽三高湯」のひとつに数えられる、山形県の温泉は?

A. 蔵王温泉