石川県ブランド野菜「加賀野菜」の1つであるキュウリとは?

江戸時代には、加賀百万石ともいわれた加賀藩のあった石川県。2015年に北陸新幹線が開業し、東京からも行きやすくなった県ですが、そんな石川県にはブランド野菜「加賀野菜」の1つであるキュウリがあります。ここでは、そのキュウリについて紹介していきます。

石川県の加賀野菜とは?

石川県には、加賀野菜というものがあります。この加賀野菜は、「昭和20年以前から栽培され、現在も主として金沢で栽培されている野菜」という定義がある野菜のことです。かつては加賀百万石と呼ばれた城下町の金沢は、江戸時代から受け継がれた特産野菜が多く引き継がれています。そんな特産野菜を、後世に伝えながら生産拡大を目指すという志を元に、金沢市農産物ブランド協会を設立。その協会が、地元の特産野菜をブランド化し、「加賀野菜」という名称を付けました。そのため、加賀野菜という言葉自体は新しいものでもあります。

加賀野菜としてブランド化されている野菜は、加賀太キュウリを入れて15品目あります。加賀太キュウリの他の加賀野菜には、金沢一本太ねぎ、打木赤皮甘栗かぼちゃ、加賀れんこんなど様々。金沢一本太ねぎは、白い部分が太くて長く、また柔らかい肉質のねぎで、すき焼きや間鍋物などにピッタリです。打木赤皮甘栗かぼちゃは、円錐栗型で果肉が厚く粘質のかぼちゃです。色も赤茶色をしており、料理の彩りに最適。加賀れんこんは、節と節が短くて肉質が雪肌のように白く緻密なのが特徴。煮物や蒸し物など色々な料理に使われます。

そんな加賀野菜には、ベジタンというイメージキャラクターがいます。このキャラクターは打木赤皮甘栗かぼちゃをモチーフにしたキャラクターです。加賀太キュウリなどの他の加賀野菜を背負っているのが特徴。

加賀野菜の加賀太キュウリはどんなキュウリなのか

金沢市農産物ブランド協会が、加賀野菜としてブランド化している15品目の中にある加賀太キュウリ。加賀太キュウリは、長さは20cmから25cm、直径が6cmから10cm程で、何より太いのが特徴のキュウリです。重さは、350gから700g程あり、一般的なキュウリの数本分もの重さがあります。さらに、キュウリの特徴である表面についているいぼのようなトゲはほとんどありません。そのため、見た目的にはキュウリというよりも瓜のような見た目をしている野菜です。

そんな加賀太キュウリは、昭和11年に金沢市久安町の篤農家米林利雄氏が、仲買人から東北の短太系キュウリの種子を譲り受けて栽培を始めたのが最初。このときには、他にも近在の野菜農家7人に種を分けて栽培したそうです。当時の加賀太キュウリは、キュウリというよりは瓜に近く、三角形で黄味でした。しかし、近在で栽培していた他のキュウリと自然交雑して徐々に変化し、昭和27年ごろに現在の加賀太キュウリができあがったようです。

加賀太キュウリの食べ方

主にハウスや温室で栽培されている加賀太キュウリは、4月頃から11月頃まで収穫されていますが、旬は5月から6月頃。そんな加賀太キュウリは、一般的なキュウリと違って皮が苦くて食べられないという特徴があります。そのため、通常は皮をむいて中の果肉部分だけを食べるキュウリです。また、一般的なキュウリだと気にせず食べてしまう種の部分。加賀太キュウリでも食べられないことはないですが、種の部分も取り除いてから調理するのが普通です。

一般的なキュウリは、生のまま丸かじりやサラダにして食べられるのが普通ですが、加賀太キュウリはあんかけで食べるというのが最もポピュラーな食べ方です。他には炒めたり、ベーコン巻きや肉詰めなど、加熱調理に向いています。また、漬物や酢の物などにも使える野菜です。

金沢のブランド野菜・加賀太キュウリを食べに

石川県の金沢には、加賀太キュウリなどたくさんの加賀野菜というブランド化された野菜があります。現地に行かないと、中々目にする機会も少ないそんな野菜。是非、石川県の金沢に行って、そんな野菜たちを食べてみてはいかが?

ザ・ご当地検定の問題

Q. 加賀野菜の一種「加賀太○○」。○○には何が入る?

A.キュウリ