茨城県古河市の郷土料理である、七種類の具材を使った麺料理とは?

茨城県古河市のご当地グルメをご紹介します。街を歩けばこのグルメの黄色いのぼりを掲げているお店も多く、至るところで食べられます。ここでは、そのご当地グルメの誕生のきっかけなどを解説します。

茨城県古河市の名物グルメとは?

茨城県古河市の七福カレーめんは、地元の人にとって、まるで郷土料理のようなものと言えるかもしれません。昔から地元にお店を構えるそば屋、ラーメン屋、洋食屋をはじめとして、2019年5月段階では、18のお店がいろいろな種類の七福カレーめんを提供しています。とはいっても、なんでも七福カレーめんとなるのかといえばそれは違い、古河市に本拠地を構えるスパイス製品メーカーのカレー粉を使っているということが第一の条件です。

そしてもうひとつの条件は、七福にちなんで七種類の具材を使うことです。この2つの条件を守れば、めんや具材は何を使ってもよいという緩いルールとなっています。そのため、七福カレーめんのオフィシャルマップに掲載されているメニューをざっと紹介するだけでも、せいろそば・うどん、海鮮スパゲッティー、タンメン、マカロニグラタンと、実にバリエーション豊富。この地を訪れた人は、好きな料理の七福カレーめんが味わえるのです。このようなお店が、JR古河駅を中心に1Km以内に密集していますから、カレー好きや麺料理好きにとっては実に食欲を刺激されるスポットと言えるでしょう。

茨城県古河市の七福カレーめん誕生のきっかけとは

七福カレーめんで絶対に外せないのが地元オリジナルのカレー粉です。このカレー粉は、黒岩食品というスパイス製品メーカーが製造しています。実は黒岩食品によって、茨城県市古河市は唐辛子の取引高が日本一。天鷹(てんたか)唐辛子、輪切り唐辛子、粉末唐辛子、一味・七味唐辛子として加工され、全国の外食チェーンへと出荷されています。おそらく気づかないうちに、日本全国のほとんどの人が、黒岩食品の唐辛子を口にしているといっても過言ではないのです。

その黒岩食品では、オリジナルのカレー粉もとても評判です。会社近くに足を運ぶとおいしそうなカレー粉の匂いがいつも漂っていて、茨城県古河市の住人にとって黒岩食品のカレー粉は、郷土料理のように懐かしく身近な味と香りと言えるのです。このカレー粉を使ったカレー料理は、古河カレーとして知られています。知名度の向上には、地元の自治体が「味と香りの街おこし事業、古河のカレーめん」として参加するお店を募ったことも大いに貢献しているのでしょう。

そんななか、古河カレーと観光をコラボレーションさせてみようと思い立ったのが古河市観光協会です。古河市のJR古河駅周辺には、七福神のそれぞれの社がコンパクトな地帯に集まっており、その分布と古河カレーを提供しているお店の分布がぴったりでした。そこで「古河七福神めぐり」と「古河のカレーめん」の事業をドッキングさせ、相乗効果で街おこしを進めようということになったわけです。七福神めぐりのイベントは、地元の人々だけでなく全国各地から1000人ほどが訪れる人気の行事となっています。心地よい運動のあと、お好みの七福カレーめんを味わってみてはどうでしょうか。

七福カレーめんのお店やレシピを紹介

黒岩食品のカレー粉を使った七種類の具材の麺料理というだけでは具体的なイメージが湧きにくいので、そば、ラーメン、スパゲッティーなどお店のメニューを3つ紹介します。「手打そば処 境屋」は1956年創業の老舗のお店です。おしゃれで落ち着きある店内は、カウンター席だけでなく座敷席もあり、グループでの古河七福神めぐりで立ち寄る七福カレーめんのお店としても利用できます。堺屋で味わえるのは「七福カレーうどん」です。

「えび」と「鳥の唐揚げ」という豪華な食材に、色味の鮮やかな「赤パプリカ」「ブロッコリー」「なす」が加わり、根菜の「れんこん」「かぼちゃ」を入れて七種類の具材としています。うどんはお店の主人自慢の手打ちめんが人気です。コシがあって、濃厚なカレーのつゆとよく絡まります。また、カレー粉を調理前に焙煎することによりスパイスの風味をより際立たせるというのが堺屋の七福カレーめんのこだわりです。

七福カレーめん実行委員長でもある店主がいる喜楽飯店の七福カレーめんも有名です。しょうゆベースに辛さ控え目のカレー粉を使用したスープが特徴で、具材は季節によって変えているそうです。たとえば「ちんげん菜」「ほうれんそう」など旬の野菜を使い、これに「牛肉」「えび」「うずら」「なると」が入ります。最後に香ばしい「おこげ」をトッピングするのがポイントとのことですが、確かにカレーのスープとよく合いそうです。

洋食を食べたい場合には、古河市観光協会 唐草で「カポナータのミートソースカレー風味」を味わってみてはどうでしょうか。古河市観光協会と名前にあるように、歴史小説の第一人者である永井路子や推理小説家の小林久三など、地元ゆかりの作家の貴重な資料を展示もしています。唐草の七福カレーめんの特徴は、地元産の野菜をたっぷり使用していることです。なんと、たまねぎやなすなど七種類以上の野菜を組み合わせているとのことで、こうしたところは七福カレーめんのルールにおける良い意味での緩さを感じるところでしょう。カレー粉を主張しすぎず、あくまでイタリア料理として提供しているとのことです。店内もおしゃれで、高い天井は解放感があります。

七福カレーめんと七福神めぐりを満喫しよう

七福カレーめんは、もともと地元を代表するスパイス製品メーカーのカレー粉を使った「古河のカレーめん」でした。その後、同じく街おこしの一環だった七福神めぐりとコラボレーションをして七福カレーめんとなったのです。うどん・そば、スパゲティー、ラーメンと実にバリエーションが豊かな七福カレーめんは、七福神めぐりに訪れる人をはじめとしてとても人気があります。ぜひ一度、茨城県古河市を訪れてみてはいかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 茨城県古河市の郷土料理である、七種類の具材を使った麺料理は?

A.七福カレーめん