タコの漁獲量。1位は北海道ですが、2位は?

タコの漁獲量ダントツ1位を誇るのは、海産物が豊富に獲れる北海道。容易に想像できますよね。でも2位となると、ちょっと思い浮かばない人が多いのではないでしょうか? でも知ってみると納得するかもしれません。

タコが大好き関西人

都道府県別のタコの漁獲量ランキング1位は北海道、そして2位が兵庫県、その後を岩手県・青森県が続きます。兵庫県が2位というのを少し意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、兵庫、特に明石の名物と言えばなんでしょう? そう明石焼きです。

たっぷり卵が入った明石焼きは別名「玉子焼き」とも呼ばれますが、唯一の具材はタコ。明石焼きにタコは欠かせません。大阪のソウルフード、たこ焼きもありますね。実は一世帯あたりのタコの年間消費量(総務庁家計調査)は、神戸がトップの2.0キロ、大阪が2位の 1.8キロ、3位が奈良の1.7キロとトップ3を関西圏が締めているほど、関西人のタコ好きは半端ではありません。

関西には「麦藁蛸に祭鱧(むぎわらたこにまつりはも)」ということわざがありますが、このことわざの意味は「タコは麦の収穫の6月頃、ハモは夏まつりの頃が美味しい」という意味です。

兵庫のタコと言えば明石ダコ

明石ダコは、明石海峡の潮流が激しい海域で獲れたマダコをいいます。明石海峡周辺はタコの餌となるカニ、エビといった生物に恵まれ、海底には砂や岩場など起伏に富んでおり、さらに速い潮流が複雑に入り組んでいます。そんな厳しい環境に育った明石ダコは、潮流に流されまいと、必死に踏ん張るので足が「短く太く」なり、明石タコの特徴となっています。

梅雨の頃から8月にかけて、水温の上昇とともにエサが豊富になり、タコは一気に成長します。また産卵に向けて体力と栄養を蓄えようとさかんにエサを食べ、その結果、身が引き締まって歯ごたえがあり、かみしめるほどに甘みや味が出る美味しいタコになります。ちょうどその頃は、麦の収穫時期にあたり、そして漁師が漁のため沖へ出る時に、麦わら帽子をかぶり始める時期でもあるので、「麦わらダコ」と呼ばれています。

明石ダコの獲り方

明石ダコの漁獲方法は、主に小型底引き網で漁獲される他に、タコつぼ漁や一本釣り漁もさかんです。

小型底引き網漁は獲れるタコの量が多く、網に引っかかるサイズは大小さまざま。タコつぼ漁は、タコの体に傷を付けずにすみ、またタコにストレスがかかっていない状態で獲ることができます。一本釣りは色々な工夫が施された疑似餌を使い、それを駆使するには熟練の技術が必要となります。

季節が移ろうに従い、タコの住む場所も砂底から岩陰に変わっていくため、漁師はそれぞれに応じた漁の仕方を長年の経験から工夫し、漁を行います。

美味しいタコ料理

明石ダコをゆで上げると、少し茶色かかった小豆色になります。輸入されたタコのように、鮮やかな赤色にはなりませんが、コリコリとした食感と甘み・うま味に富んでいます。

また身が引き締まって、うま味が強い明石ダコで作られる干しダコは、明石の浜のあちこちで見られる風景で、兵庫県の瀬戸内海沿岸の夏の風物詩の一つとして親しまれています。うまみが凝縮された干しダコで作るたこ飯は、食べれば何杯もおかわりしたくなる絶品の郷土料理です。

明石ダコはお刺身、煮物、酢の物、天ぷら、焼き物と様々な料理に用いられ、
タコ好きの関西人の舌を満足させているのです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. タコの漁獲量。1位は北海道ですが、2位は?

A. 兵庫県