「下仁田ネギ」といえばどこの都道府県のブランド?

下仁田ネギを食べたことはありますか。ネギというと、薬味として出てきたり、メインに添えられたりしているイメージがあるかもしれませんが、下仁田ネギはその風味の豊かさから主役級の野菜と言われています。どんなネギなのでしょうか。

下仁田ネギの特徴

様々なネギブランドの中でも、一二を争う人気を誇る群馬県の下仁田ネギ。どんな特徴を持ったネギなのでしょうか。まず一つ目の特徴は、その見た目です。一般的な長ネギと比べると、白根の部分が非常に太くしっかりしています。二つ目の特徴は、何と言っても風味です。とても太く、生のままでは強い辛みがあるので、薬味としてよりも、加熱して調理されることが多いネギです。加熱すると甘みがでて、また柔らかく滑らかな食感になります。そのとろりとした食感、甘みから、脇役ではなく主役級の野菜だと言われています。

そして三つ目の特徴は、下仁田でしかおいしい下仁田ネギを栽培できないという点です。非常に人気の高いネギであるため、ほかの地域でも栽培が試みられましたが、下仁田およびその近郊の土地でしか、同じ品質のものは栽培できなかったようです。その範囲は群馬県外はもちろん、下仁田から数キロ離れた地で栽培したとしても、おいしい下仁田ネギはできないと言われています。まさに下仁田だけで生産することができる、特産品だと言えるでしょう。

下仁田ネギの歴史

下仁田ネギの栽培がいつからスタートしたか、はっきりと記載された文献は残っていないようです。しかし1805年に江戸の大名が、下仁田ネギを200本発注している文献は残されているようです。そのため江戸時代には既に栽培されており、大名のような身分の高い人々から愛されていた野菜であったと言えるでしょう。こういった歴史より、下仁田ネギは殿様ネギとも呼ばれているようです。

明治時代に群馬県の富岡製糸場で製造された絹糸が、ウィーンで開催された万国博覧会で賞を取ると、贈答品として下仁田ネギの需要が高まったようです。また1887年には大阪の万国博覧会で出品され、この時期より下仁田ネギという名称が使われるようになったそうです。その後、1908年には皇太子殿下に、1934年には皇室に献上された記録があり、下仁田ネギのブランド力は大きく向上していきます。

昭和に入ってからは、上毛かるたにも登場し、さらに盛んに栽培されるようになりました。このように下仁田ネギの歴史は深く、また江戸時代から現代まで変わらず多くの人々に愛されている、群馬県の特産品の一つです。

下仁田ネギのおすすめの食べ方

先に説明したとおり、下仁田ネギは加熱することで、甘みが出て食感もなめらかになります。そのため、調理方法としては、すき焼きにしたり、てんぷらにしたりする方法が人気のようです。また下仁田ネギ単体でも風味がとても豊かなので、焼きネギやホイル焼き等にして、ネギの素材のおいしさを味わってみてもいいでしょう。そのほかにも、味噌汁、パスタ、サラダ、グラタン、うどん、コロッケ等、いろいろな調理方法が好評なので、自分だけのアレンジを発見してみても楽しいでしょう。

風味豊かな下仁田ネギですが、1年間の中で特においしいシーズンがあります。一般的なネギの旬の時期と同じように、下仁田ネギも旬は11月から12月ごろにかけてと言われています。この時期の下仁田ネギは、太さも十分、加熱後に出る甘みも豊潤で、とてもおいしく食べられるでしょう。また寒さの厳しくなってくる冬の始まりは、ネギを使ったすき焼きや味噌汁、うどんがうれしい季節です。旬を逃さず、おいしい下仁田ネギを堪能しましょう。

群馬県が誇る下仁田ネギ

群馬県の特産品である下仁田ネギの特徴、歴史、おすすめの食べ方について、ご紹介しました。他地域での栽培が非常に難しく、歴史の深い下仁田ネギ。下仁田近郊にお出かけした際には、観光後、新鮮な下仁田ネギをお土産に買ってみてはいかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 「下仁田ネギ」といえばどこの都道府県のブランド?

A.群馬県