秋田県横手市の特産である「シシリアンルージュ」って、何の品種?

秋田県東南部の街・横手市。「横手焼きそば」で有名ですが、実はある野菜の栽培が盛んなことでも知られています。「シシリアンルージュ」は、そんな横手市で栽培され、注目を集める野菜です。特産品となった経緯とともにご紹介します。

秋田県横手市の特産品・シシリアンルージュ!

「シシリアンルージュ」は、2005年に発売が開始されたトマトの品種です。育成したのはイタリアの育種家で、日本では秋田県横手市がいち早く栽培を開始しました。その特徴は、真っ赤な果肉と細長い楕円形の形。一般的なミニトマトより皮が少し固めですが、その反面果肉は絶妙に柔らかく、生でも美味しく食べられます。肝心の味は、「甘さと酸味のバランスが良く、トマトのうまみが濃い」と評判です。加熱するとうまみがより強くなるので、料理の具材に使ったり、シンプルにこのトマトだけをソテーして食べるのもおすすめ。イタリア生まれのトマトだけに、オリーブオイルとの相性はとってもいいそうですよ。

食べて美味しいだけでなく、シシリアンルージュは健康や美容の面でも、多くの専門家が注目するトマトです。理由は、このトマトに含まれる「リコピン」の量にあります。その量はなんと、ピンク系大玉トマトの約8倍!血流の改善や生活習慣病予防などに対して、他のトマトよりも大きな効果が期待されています。

シシリアンルージュと横手市の歴史

横手市でシシリアンルージュの栽培が始まったのは2007年。それから2年間の試験栽培を行い、晴れて2009年から首都圏での販売を開始しました。その手ごたえは上々で、市場だけでなく消費者からも高い評価を得られたそうです。現在では、シシリアンルージュは横手市の特産品としてすっかりお馴染みになっています。また加工品の開発や、シシリアンルージュを使った料理イベントの開催なども盛んで、地域活性化のきっかけとしても大きな活躍を見せています。

横手市はもともと、秋田県でも有数のトマト産地です。そのためトマト作りに関するノウハウは豊富で、それがシシリアンルージュの栽培にも役立てられたと言います。また実は、同市とシシリアンルージュが生まれたイタリアの気候はよく似ているんです!どちらの土地も昼夜の寒暖差が激しく、夏にはぐっと気温が上昇します。それが、このトマトを育てるのにピッタリだったんです。横手市とシシリアンルージュの出会いは、「運命」と言っても過言ではないのかもしれませんね。

シシリアンルージュだけじゃない!横手市の隠れた名物たち

横手市の南西部にある浅舞町(あさまいまち)には、全国でも珍しい「細長いおまんじゅう」が存在します。その名も『長まんじゅう』。大正時代からこの地域に伝わる、まさに「隠れた名物」です。黒砂糖を使った茶色いおまんじゅうと、そば粉を使った白いおまんじゅうの2種類があり、中身のあんこはそれぞれ、「黒糖あん」と「味噌あん」になっています。山芋粉を使ったモチモチの生地と、しっとりとした舌触りが美味しいと評判です。

一方、横手市東南部の大森(おおもり)地域では、全国にファンを持つワインの原料が栽培されています。ワインの名前は「シャトー・メルシャン大森リースリング」です。フルーティな風味とさわやかな酸味が特徴で、淡いレモンイエロー色がグラスに美しく映えます。原料となるのはドイツやフランスで栽培されているブドウ「リースリング」。大森地域(旧大森町)では1982年から、販売元である大手ワインメーカー・メルシャンとリースリングの契約栽培を行っています。この地区は標高120メートルの丘陵地にあり、その冷涼な気候と日当たりの良さがワイン用ブドウの栽培によく適しているとのことです。

秋田県の気候が生んだ美味しいトマト・シシリアンルージュを食べに行こう

秋田県横手市は、農作物の栽培に適した緑豊かで穏やかな土地です。季節ごとに移り変わる景色も訪れる人の目を楽しませてくれます。こんな土地で育てられたトマトが、美味しくないわけがない!ぜひ横手市で、新鮮なシシリアンルージュを味わってくださいね。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 秋田県横手市の特産である「シシリアンルージュ」とは、何の品種?

A.トマト