打ち豆汁は滋賀県の郷土料理です。積雪地帯の冬の味覚として、現在まで多くの県民に親しまれてきた味です。あの織田信長にも由来があるという打ち豆汁の特徴や歴史について紹介します。
栄養たっぷり!打ち豆汁は滋賀県の郷土料理
滋賀県の郷土料理である「打ち豆汁」は、大豆を使って作られた冬の味覚のひとつです。高い栄養価を持つ大豆を使うことで、厳しい冬にも耐えられるようにと考えられた汁物です。琵琶湖周辺の地域では、食卓の味として好んで食べられているといいます。打ち豆とは木槌でひとつひとつ潰して乾燥させたもので、勝負に打ち勝つという意味から織田信長が兵士たちに食べさせた物だとも言われています。打ち豆汁には信長ねぎが入れられており、輪切りにしたそのねぎも一緒にじっくりと煮込むことで甘みが増しておいしくなるそうです。
打ち豆汁はお講汁とも言われています。その理由は、親鸞聖人の法要である報恩講という行事のときに出される汁物だからです。畑の肉と言われるほど栄養価がたっぷりと含まれた大豆を使った汁物は、寒い冬を乗り超えるための栄養を摂取出来る貴重な汁物だったのでしょう。大豆を摂取することでポリフェノールを摂取できるのも嬉しいですね。また、打ち豆は火の通りがとても良いので、調理をするのにあまり時間を必要としないという点も特徴です。柔らかくなった大豆を調理しているので、年配からお子様まで食べやすくなっています。
自宅でも簡単に出来る!打ち豆汁のレシピ
このおいしさを自宅でも食べたいという人は、大豆を水につけてふやかしたものを使い、自分で調理をしてみるのもいいでしょう。材料は4人前で、大豆100グラムと里芋を2個または3個、油揚げを2分の1枚と豆腐80グラム、しいたけを2枚、だし汁を5カップに味噌を70グラムから80グラム用意します。信長ねぎがあればいいですが、普通のねぎでもいいので2分の1本を用意します。
まずはじめに大豆を水に入れて2時間ほどふやかしたら、20分ほど蒸した後にすり鉢で荒く潰します。次に油揚げをお湯で油抜きし、里芋や豆腐、しいたけを食べやすい大きさにカットしましょう。だし汁を沸かしたらそこに味噌の半分と大豆を入れて、里芋を入れたら弱火で煮ます。里芋が柔らかくなったらほかの具材と残りの味噌も入れてひと煮立ちさせたら出来上がりです。お椀によそったら、輪切りにしたねぎを好みの量を乗せるだけで、大豆の栄養たっぷりの打ち豆汁を食べられます。
打ち豆汁の手作りセットも販売
打ち豆汁は滋賀県の郷土料理として長く愛され続けている汁物ですが、最近は打ち豆を手作業で作る人は少なくなったといいます。大豆をふやかして蒸して潰してという作業を機械で行うことも出来るので、ほとんどの業者が機械で作るようになったそうです。しかし、滋賀県へ旅行へ行っても手作りの打ち豆汁が食べられない、というわけではありません。琵琶湖周辺地域の農産物直売所では、今でも冬限定ですが手作りの打ち豆を使った打ち豆汁を食べることが出来るのです。
冬の寒い時期を乗り越えるためにも大切な栄養をたっぷりと摂取出来る打ち豆汁を、ぜひ食べてみたいという人は、販売所で手作りの打ち豆を購入すると良いでしょう。自宅で打ち豆汁に挑戦することが出来るように、レシピもしっかりと書かれているので安心です。また、自分で打ち豆を作ってみたい、という方には、金槌と土台がセットになった打ち豆づくりキットもあるので購入してみることをおすすめします。おいしい打ち豆汁で、寒い冬でも体の芯までポカポカになることが出来ます。
滋賀県の大豆を使ったおいしい郷土料理!冬でも体がポカポカの打ち豆汁
打ち豆汁は、大豆を使った栄養がたくさん入った郷土料理です。寒い冬でも体が芯まで温まります。大豆を水でふやかし蒸したものを、潰して乾燥させているので、大豆の栄養素をそのまま摂ることができる汁物料理です。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 滋賀県や福井県に伝わる郷土料理「打ち豆汁」。使われる豆は?
A.大豆