山梨県の清里にある宿泊研修施設「清泉寮」の名物となっている食べ物とは？

山梨県北杜市には、昭和13年にポールラッシュ氏という米国人がキリスト教の布教のために建てた青年指導者の育成施設があります。これが清泉寮という宿泊施設で、現在もホテルとして利用されています。清泉寮ではあるご当地スイーツが名物で観光に訪れた多くの人が舌鼓を打っています。ここでは清泉寮の歴史とこのスイーツについてご紹介します。

清泉寮のソフトクリームの特徴

山梨県北杜市にある清泉寮は、観光地清里の目玉として長い間人気の的でした。清泉寮は小海線の清里駅から車で２分ほど北に向かって坂を登った標高千メートルほどの場所にあります。東側に八ヶ岳・北側に甲斐駒ケ岳・西南に富士山を望む素晴らしい風景が売り物で、雄大な景色を眺めながらソフトクリームを食べることを目的に訪れる観光客も多いです。清泉寮でソフトクリームの販売が始まったのは、昭和51年のことでした。当時は喫茶メニューとして販売されており、現在のようにソフトクリーム専門の販売窓口はありませんでした。

発売当時から清泉寮のソフトクリームは清里の名物として人気があり、夏はソフトクリームを求めて多数の観光客が清泉寮に押し寄せています。真夏の繁忙期は長い行列ができるほどで、発売当時より1.5倍以上値段が上がっても人気の衰える気配がありません。清泉寮ジャージーハットのソフトクリームは、濃厚なジャージーミルクと八ヶ岳のおいしい水が原料です。薄黄色のソフトクリームは舌触りが滑らかで、口に入れると濃厚な味わいと共に上品な甘さが口いっぱいに広がります。清里高原は夏でも日陰なら十分涼しいので、ソフトクリームも柔らかめに作っていて買ったらすぐ食べないと溶けてしまいます。

清泉寮のある地域はどんな所か？

清泉寮のある清里高原は夏も涼しい避暑地で、毎夏猛暑の時期には軽井沢と同じくらい多くの観光客が訪れます。清泉寮の脇には広大な駐車場がありますが、学校の夏休みなど繁忙期には車がぎっしりと停められて、道路には観光客があふれるほどです。都心部からも八王子を経て中央高速道路を使えば清里まで2時間もかからずに到着できます。付近には天女山・美しの森・萌木の村などの観光地もあり、その中心地となる清泉寮は広い牧場に囲まれていて清清しい高原の空気を満喫できる所です。その一帯には別荘地も多く、そのまま住み着いてしまう人もいます。それにともない、北杜市には都会から移住してくる人が増加傾向にあります。

また八ヶ岳に移住して「八ヶ岳倶楽部」を経営している柳生博さんも、時々清泉寮のソフトクリームを求めて訪れることがあります。清泉寮を母体としてこの地で発展を遂げたキープ協会もポールラッシュ氏の手がけた団体で、教会を始め農業学校・保育園・診療所などが設立されています。冬季には観光客も減り清泉寮付近も静かになりますが、ソフトクリームの人気は相変わらずで、雪の積もるキープ農場の傍らでソフトクリームをほおばる人が見かけられます。冬季は気温が零下に下がって人々が外出をためらうような厳寒の日には、客集めのため商品の割引サービスも行われています。

清泉寮のソフトクリームの種類と入手方法

毎年秋に清泉寮で開催されるポールラッシュ祭では、年に一度だけ特別なフレーバーソフトクリームを販売します。たとえば、かぼちゃ・もろこし、ロイヤルミルクティーなど毎年異なる味のソフトクリームを提供しています。どれも次々と材料を仕入れないとたちまち売り切れてしまうほどの好評です。清泉寮のソフトクリームは、わざわざ清里のジャージーハットまで出かけなくても、新宿・池袋・船橋などの百貨店の物産展や、稲城のくろがね屋・イオン茅ヶ崎などのスーパーマーケットおよび羽村産業祭・川崎フードフェアなどのイベントで行われる出張販売で手に入れることができます。