山形県のニラにつけられたユニークなブランド名とは?

美味しいものがいっぱいの山形県。中でも最上地域で栽培されているニラをご存知ですか?思わずネーミングが気になって買ったとSNSでも話題なんです。そんな山形のブランドをご紹介します。

名前に込められた生産者の思いとは

山形県で、「達者de菜」が誕生したのは平成5年。栽培のしやすさと収益性が高いことでニラの栽培が始まりました。名前には、遠くで暮らす家族や友人に、元気で暮らして欲しいという意味が込められています。名前を決めた時のメンバーは高齢者が多かったのですが、自分たちもまだまだ元気でニラを作りたいと思っていました。そんな思いから生産者も消費者も、達者で長生きできるようにと名前に願いを込めたのです。当初「達者de菜」の「de」は、ひらがなだったそうですが、ローマ字にした方が何だかカッコ良かったため、この表記になったそうです。実はこの頃、他の地域でも野菜をブランド化しようとする動きが激しく、そのネーミングが個性溢れるものばかりだったので負けじと知恵を絞った結果、この名前が誕生したのです。

山形県のブランドである「達者de菜」その栽培方法にも生産者のこだわりがあります。まず、すべて露地栽培であるため、ニラ本来の味や風味が味わえるとのこと。また、ニラは1株につき6~7回収穫できるそうですが、達者de菜の場合、あえて3回までしか収穫しないそうです。なぜなら、刈れば刈るほど細くなってしまい、ただのニラになってしまうからです。このこだわりのおかげで太くて、葉に厚みのあるニラが育つのです。「ニラを山形のブランドに」との思いは様々なところで感じられます。譲れない生産者の思いが、最高に柔らかく、滋味(栄養があっておいしい)に富んだ「達者de菜」を生み出したんですね。

ニラの栄養って?

山形県でブランド化されたニラ「達者de菜」ですが、どんな栄養があるのでしょうか?ニラと言えば独特な香りが特徴ですが、この正体はアリシンという物質です。アリシンはビタミンB1の吸収を助けます。ビタミンB1は糖質の代謝を促すので、体内でエネルギーとして効率よく利用されます。このメカニズムがニラが疲労回復、滋養強壮に役立つと言われるゆえんです。またβーカロテンが多く、体内でビタミンAに変わるため、皮膚や粘膜を丈夫にし、風邪予防に役立ちます。ビタミンEも豊富で、ビタミンAと合わせて抗酸化作用が期待できます。また葉酸も豊富なので妊娠を考えている人にもおススメですよ。ニラは炒めても、汁物に入れても、おひたしにしてもおいしくいただけます。加熱することでカサも減るのでたくさん栄養も摂れますね。

「達者de菜」の最上川流域で松尾芭蕉を疑似体験

ニラがブランド化される最上地方。有名な最上川がある地域です。「五月雨を あつめてはやし 最上川」松尾芭蕉が奥の細道の道中に詠んだ句です。五月雨とは梅雨の時期の雨の事。雨が降り続いて流れが速くなっている最上川を松尾芭蕉は下ったのですね。最上川流域では松尾芭蕉が句を詠んだ気持ちを体験することができます。「最上峡芭蕉ライン舟下り」では、雄大な自然の中を船頭の舟唄を聞きながらゆっくりと四季折々の景色を楽しむことができます。1年中体験が可能なため、訪れる季節を変えれば様々な景色を楽しめます。冬には1日3便限定で「こたつ船」もあるそうですよ。出発点や到着点では山形名物のお土産やお食事も楽しめ、お弁当を買って船に乗り、景色を楽しみながらお食事を頂くのもいいですよね。雄大な大自然を楽しめる最上川の流れに身をまかせてみませんか?

職人気質の食と文化が堪能できる山形県

「達者de菜」が生産される最上地域は内陸にあり、そこに住む方々は内向的で物静か。でも、辛抱強く職人気質な人柄はどこの地域の人にも負けないそうです。そんな人たちが作り上げた食や文化を味える山形に行ってみませんか?

ザ・ご当地検定の問題

Q. 次のうち、山形県のニラにつけられたブランド名は?

A. 達者de菜

Q. 「五月雨を あつめてはやし ◯◯川」という、松尾芭蕉の句にも謳われている山形県の川は?

A.最上川