栃木県の名産品として知られる、夕顔の実から作られる食品とは?

夕顔の実から作られる栃木県の名産品をご紹介します。約300年前から作られている、歴史ある食品です。歴史があるだけでなく、実はすごいパワーを秘めていることもわかっています。

栃木県が全国生産量の約98%

栃木県は、かんぴょうの産地です。全国生産量のなんと98%を占めています。つまり、全国に出回っている国内産かんぴょうのほとんどが栃木県産なのです。ところで、かんぴょうはそもそもどんな食材なのかご存知でしょうか。かんぴょうは、ウリ科の植物である夕顔の実から作ります。夕顔は、夕方から夜に白い可憐な花を咲かせ、その花は翌朝にしぼんでしまうことから名付けられました。朝顔と同じくつる性で果実は6キログラムから7キログラムにもなります。収穫は7月から8月で、この実をひも状に削っていきます。ちょうどリンゴなどの皮むきの要領です。

これを夏の日光の下で2日間天日干しにして完成です。食物繊維が豊富で便秘がちな方にはもちろん、カルシウムやカリウム、鉄分などの栄養的にも非常に優れていることから、妊産婦さんやお年寄りにもおすすめの健康食品です。また、低カロリーなうえに膨張性が高いことから満腹感を得やすく、ダイエット食品としても注目されています。さらにビフィズス菌を増やす効果も報告されており腸内環境を整えてくれる魔法のような食材なのです。レシピは、「かんぴょう煮」、かんぴょうを素揚げした「かんぴょうチップス」、栃木県の郷土料理「かんぴょうの卵とじ」などがあり、工夫次第でいろいろな食べ方ができるのもかんぴょうの魅力です。

「かんぴょう」の歴史

夕顔の原産地は、アフリカの熱帯地方で、日本には朝鮮半島を経由して伝来したという説が有力です。その伝来は3世紀から4世紀頃とされています。3世紀といえば日本は古墳時代の初めであり、ほとんど神話の時代です。一説には、神功皇后が三韓征伐の凱旋時に船中で応神天皇を出産し、その御産衣を木津の地に埋めたところ、翌年そこから夕顔の新芽が出たそうです。つまり、産衣に夕顔の種が付着し、根付いたというものです。

夕顔は、平安時代にはすでに栽培されていたようですが、それをいつ頃から食べるようになったのかは、はっきりしていません。かんぴょう発祥の地は、大阪の木津であるとされています。大阪で始まったかんぴょう作りは時を経て滋賀県の水口で盛んになりましたが、栃木県でかんぴょう作りが始まったのは、1712年に水口城主鳥居忠英が、壬生藩(栃木県)に国替えになったことがきっかけです。鳥居忠英は、産物が乏しく貧しい領民の多いことを憂い、水口から種を取り寄せ産地としたのです。

名産品が目白押しだよ!栃木県!

その他にも栃木県の名産品といえば、イチゴがあります。なかでも「とちおとめ」は、全国的にもビッグネームであり、栽培面積は全国1位です。「とちおとめ」以外にもいろいろな品種が栽培されており、まさにイチゴ王国です。農産物直売所や道の駅などで簡単に手に入り、値段もとてもお得です。B級グルメでは何と言っても餃子です。宇都宮の餃子はあまりにも有名です。

しかし、有名店以外であっても安くて美味しいお店がたくさんありますので、探索してみるのもいいでしょう。また、宇都宮にはラーメン店も非常に多いですが、ここでは、栃木市を中心に夕顔ラーメン会が展開する「夕顔ラーメン」をおすすめします。かんぴょうの原料である夕顔の実の粉が麺に練り込んであり、しこしこの食感とつるりとしたのど越しが絶品です。

栃木県に遊びに行こう!

かんぴょうの魅力を中心に栃木県の名産品を紹介しましたが、栃木県は観光地としても那須高原のリゾート地があり、まだまだ、おいしいものや楽しいところがたくさんありますので、是非とも直接足を運んでみてはいかがでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 栃木県の名産品として知られる、夕顔の実から作られる食品は?

A.かんぴょう