平成25年、レタスの生産量1位の都道府県とは?

レタスの生産量1位の都道府県をご存じですか?その県だけでレタスの出荷量が全国の3割も占めています。なぜその県はレタスの生産が盛んなのかについて説明し、レタスを生産する地域の特色や、レタスの特徴についても紹介します。

長野県のレタスの歴史と特徴について

長野県でレタスの生産が盛んになったのは、朝鮮戦争の時からです。朝鮮で戦う米軍兵士の食料として大量のレタスが必要になりました。米軍からの要請を受けて国内でレタスの栽培地を探すと、標高が高く夏の気温が平地より低い長野県の高原地帯がレタスの栽培に最適であることが判明したのです。そこで、年間を通じて低温のため米や果物などの農業の不振にあえいでいた長野県の高原地帯は、早速レタス栽培に専念するようになりました。こうして長野県はレタス生産量が全国1位の地位に登りつめていきます。

戦後の経済成長にともない、日本人の食生活も変化して欧米型になり肉の消費量が増えるにつれて、レタスの需要も高まっていきました。標高が千メートル以上の高原地帯は年間平均気温が8度くらいという冷涼な気候で昼夜の寒暖差も激しく、甘みのある美味しいレタスが収穫できます。収穫時期は6月から10月ですが、旬は7月から8月の夏季になります。都会周辺地域で葉物野菜の出荷が減った7月から8月にかけて、集中的に出荷できるという抑制栽培が可能になっているのです。また、土壌の改良や機械化も積極的に進め、農協が組織的に行う販売戦略も充実させました。

シャキシャキとした食感を生かして生で食べることの多いレタスですが、サラダ以外にもしゃぶしゃぶなど茹でて甘みが出たレタスも美味しく食べられます。レタスはカロリーが低く、植物繊維やミネラルが豊富な健康食品です。長野県内でも特にレタスの生産量が多い地域は、塩尻市と八ヶ岳周辺の川上村・南牧村です。中でも川上村は年収1千万円を超える裕福なレタス農家が多いことで有名なので、その名前を聞いたことがある人も多いでしょう。川上村では明治時代からレタスの生産が行われていたと言われていますが、本格的にレタス栽培に取り組み始めたのは朝鮮戦争の時だったことは先述した通りです。

長野県のレタス生産地の紹介

レタスの生産が盛んな八ヶ岳山麓の高原地帯は、夏は涼しく避暑地として観光客も多く訪れます。冬は気温が零下にまで下がる寒冷地ですが、古くは縄文時代から人が住み着いていた形跡があり、茅野から小淵沢にかけて広い地域で多くの集落の遺跡が見つかりました。戦国時代には梓久保金山遺跡を始め、川上村で金の採掘や精錬が行われていた跡が発見されています。長野県のその他の栽培品として山葵・りんご・野沢菜などが挙げられますが、信州サーモンの養殖も有名です。お土産におすすめしたい名物は信州そばや八ヶ岳高原ビールなど枚挙に暇がありません。

長野県の特産品は、銀座NAGANOというアンテナショップで購入できます。ハーブティー・しなのベリーという名前のいちご・古代米などの農産物も手に入れることができて都心部でも長野県の産物は人気があります。八ヶ岳周辺の観光スポットは、清里の清泉寮・萌木の里やJR標高最高地点の野辺山の天文台などがあります。川上村は千曲川源流の小さな村ですが、小海線信濃川上駅ができ、中央高速道路が開通されて都市部へのアクセスも良くなっています。また、傷みやすいレタスの出荷も保冷設備の整った保冷車を利用することによりスムーズに行えるようになりました。ただし、レタスの国内需要は減少傾向にあるので、川上村などは台湾への輸出する取り組みを行うなど改革の歩みを止める気配はありません。

夏季に長野県に寄ったら旬のレタスを味わってみてはいかがでしょうか?

生産量全国1位の長野県のレタスについてその歴史や特徴を学べば、次に食べる時にまた違った味わい方ができるかもしれません。長野県内各地のレストランで新鮮なレタスを出してくれるので、夏季に長野県を訪れたら旬の味を楽しんでみることをおすすめします。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 平成25年、レタスの生産量1位の都道府県は?

A.長野県