宮城県利府町の特産品であることから「利府梨」と呼ばれている梨の品種とは?

海と山に囲まれ、自然が豊富な宮城県には特産品が沢山あります。宮城県利府町は梨の産地として知られ、利府梨が特産品となっています。利府街道には梨の直売所が並び、観光客に人気です。利府梨とはどのような梨なのかご紹介します。

利府梨にはこのような特徴が!

日本全国には梨の名産地が数多くあります。各名産地にはそれぞれの特徴があり、産出される梨の種類もいろいろです。かつて、日本では長十郎の生産が多かったのですが、現在は幸水や豊水、二十世紀の3品種が全体の70%以上を占めています。必然的に名産地で生産される梨もこの3品種である場合が多くなっています。ところが、利府町では全国的に見てとても少なくなった長十郎の生産が現在でも盛んです。そのため、利府町では他ではあまりお目にかかれない長十郎を味わうことができます。

利府梨の代表的存在は長十郎ですが、その他にも幸水や豊水、二十世紀などといった有名な梨や新高や早生赤、あきづきのような希少な梨まで幅広く栽培されています。つまり、利府梨の特徴としては長十郎だけではなく、様々な品種を楽しめるという点を挙げることができるのです。利府町では利府梨を知って貰うため、「利府梨まつり」を開催しています。このおまつりに参加して、梨の種飛ばしや皮の早剥き大会などのイベントを楽しみ、利府梨に舌鼓を打つ観光客も多いです。

長十郎とはどんな梨?

宮城県利府町の特産品である長十郎という梨は、実際にはどのような梨なのでしょうか。長十郎は明治時代に神奈川県で発見された梨です。梨が見つかった梨園の屋号にちなみ、長十郎と名を付けられました。みずみずしい食感と適度な甘さが人気となり、一時は全国の栽培面積の6割以上を長十郎が占めるようになります。ところが、戦後になって幸水や豊水などといった新しい品種が登場し、長十郎の生産は減少してしまいました。現代では幻の梨と呼ばれることもあるほど希少な梨ですが、根強いファンはこの梨を求め、はるばる利府町まで訪れるのです。

長十郎は赤梨に分類され、果皮は薄めの褐色です。質の良い長十郎は手に取るとずっしりと重く、果皮には張りがあります。販売店で長十郎を購入する時には、鮮度の良いものを選ぶのが大事です。長十郎は古くなると味わいが落ちやすい梨であることから、魅力が減ってしまうことがあるからです。収穫時期は9月中旬で、利府街道沿いの直売店やネット通販で購入できます。

宮城県利府町は仙台市に近く生活のしやすい町

宮城県利府町は宮城県の中ほどに位置する町で、仙台市にほど近く仙台圏に含まれます。利府町にある宮城スタジアムでは日韓ワールドカップの日本対トルコ戦が行われ、全国からサッカーファンが集まりました。利府町にはショッピングモールを中心とした商業地域があるため、仙台市や近隣の町から買い物客が訪れます。また、町内には仙台市と松島を結ぶ利府街道が通り、交通の要所ともなっています。このように、利府町は活気にあふれた町で生活環境も良いため、人口も増加しています。

町内には前述した宮城スタジアムをはじめ、各種運動施設が多数建てられておりスポーツも盛んです。利府町出身のスポーツ選手には、フィギュアスケートの荒川静香さんや元サッカー日本代表の加藤久さん、全日本女子バスケットボール選手の相沢優子さんがいます。また、工業地域としてはしらかし台工業流通団地があります。農業では利府梨はもちろん、水田も多く広がっています。このように、利府町は商業や工業、農業といった様々な魅力がある町で、今後の発展も大いに期待されています。利府町の観光スポットとしては、加瀬沼公園や宮城県県民の森、新幹線総合車両センターが挙げられます。

宮城県利府町を訪れて利府梨を味わおう

全国で長十郎を生産している梨園は減少しており、なかなかお目にかかることはできません。利府町は希少な長十郎の産地ですから、県外から訪れる観光客も多くなっています。是非利府町を訪れて、利府梨や利府町の魅力を味わってみましょう。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 宮城県利府町の特産品であることから「利府梨」と呼ばれている梨の品種は?

A.長十郎