「おばんざい」とは、昔から京都の家庭で作られてきた何を表す言葉?

京都を代表する家庭料理であるおばんざいは、素朴な野菜を使った庶民的な味が人気の逸品です。京都の家庭の一般的な献立として知られるおばんざいは、江戸時代の頃の奉公人のおかずとして生まれました。ここではおばんざいの生い立ちと魅力を紹介します。

「おばんざい」の生い立ち

京都を代表する家庭惣菜であるおばんざいは、素朴な素材を用いた野菜料理として広く知られます。野菜本来の味を感じることができるおばんざいは、京都に住む方にとっては日常的な惣菜として意識されています。おばんざいの語源の意味は、粗末なおかずという意味を持ち、江戸時代に奉公人が食事の際におかずとして食べていたことから名付けられています。奉公人が主人に対して料理を作る際に、余った野菜で自分たちの食事を作ったことより、おばんざいは生まれました。

京都府では、いまでも庶民の味としておばんざいは親しまれています。江戸時代の頃のおばんざいとは違い、近頃のおばんざいには、旬の野菜は勿論のこと、豚の角煮やポテトサラダなど豊富な種類が提供されるように変わっています。地元には、おばんざいを扱う専門店も数多くあり、主婦の方が夕食の献立に買いに来る光景を日常的に見かけるものです。

おばんざいを扱うお店では、大皿で提供するスタイルをとるお店が多く、おばんざいを買う人は、自分で好きな分量だけ取って買っていくのが一般的になっています。始めは素朴な庶民の味だったおばんざいですが、最近のお店では素材の質にもこだわりが見られるように変わって来ています。京都の大原で穫れた有機野菜や減農薬の野菜を使ったりと、単に野菜を使った惣菜という位置付けではなく、高級なおかずとして提供するお店も珍しく無くなっています。

京都を代表する家庭料理だったおばんざいは、昭和の頃に新聞のコラムで取り上げられたことで全国的に広まっていきます。おばんざいの持つ健康的なイメージにより、京都の家庭惣菜だったおばんざいは、すぐに全国的に広まるようになっていきます。京都府内でも、飲食店や料亭など様々なお店で違うスタイルのおばんざいが提供されていますが、どの店舗でも野菜中心のヘルシーなスタイルは継承されています。

京都の「おばんざい」以外の郷土料理

京都府には庶民的な家庭料理として知られるおばんざい以外にも、多くの郷土料理があります。京都の河原町にある老舗のうなぎ店で食べることができるきんし丼は、天然うなぎにふわふわのだし巻玉子を乗せた京都の贅沢なご当地グルメとして知られます。タレがたっぷり絡んだうなぎの上に上質なだし巻玉子焼きがたっぷり乗っているきんし丼は、地元の方は勿論のこと、京都を観光で訪れる方の多くに好評となっています。香ばしく焼き上げた蒲焼にだし巻き玉子が絶妙なハーモニーを効かせ、贅沢な仕上がりの逸品になっています。

京都府発祥の名物グルメとして全国的に知られるものに、にしん蕎麦があります。京都府にある松葉というお店が発祥のにしん蕎麦は、明治時代に生まれました。当時は新鮮な魚介類を手に入れることが難しく、干したにしんを身欠きにして蕎麦に乗せて食べ始めたことが由来になっています。にしんそば発祥の地でもある松葉では、明治時代から続く出汁をいまだに継ぎ足しながら使っています。

京都には世界遺産にも登録されるような歴史的な建造物も数多く存在しています。年間を通じて国内外から数多くの観光客が訪れてくる京都には伝統的な郷土料理が数多く存在しています。仕事や観光で京都を訪ねた際には、地元の郷土料理を堪能するのも良いでしょう。

京都府の庶民の味「おばんざい」

おばんざいは、京都府で江戸時代に生まれた家庭料理として知られます。素朴な素材を使った野菜料理であるおばんざいは、全国的にもヘルシーな惣菜として親しまれています。京都の家庭では一般的な家庭惣菜として知られます。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 「おばんざい」とは、昔から京都の家庭で作られてきた何を表す言葉?

A.惣菜