お茶の収穫量。1位は静岡県ですが、2位は?

日本一のお茶の産地は静岡県というのは有名ですが、2位はどこかと聞かれると答えられない方が多いのではないでしょうか? 今回は2番目の県についてお話しましょう。

国内第2位の生産量を誇る鹿児島県

九州も多くのお茶処が点在する地域であり、中でも静岡県に次いで高い生産量を誇る県は鹿児島県です。日本において沖縄の次に南部へ位置することから、日本一早い新茶の産地でもあり、温暖な気候なため、4月上旬には新茶の摘み取りが始まります。恵まれた気候に加え、平坦な茶園で茶摘みが効率化されているため、全国2位の生産量となりました。

鹿児島県におけるお茶の生産の歴史

江戸時代にも茶の生産は奨励されていましたが、本格的な栽培が行われるようになったのは終戦後からと言われています。恵まれた温暖な気候、広い平地を利用した大規模農園化・機械化によって、1883年には全国の生産量の4%程度の割合でしたが、現在では30%以上にもなるお茶の一大産地となっています。

鹿児島県で生産されるお茶

鹿児島県で楽しめるお茶の種類で有名なものは、やはり「知覧茶」。知覧茶は南九州市で生産されているブランド緑茶で、農林水産大臣賞や全国茶品評会日本農業中央会長賞受賞をはじめ、各種賞を受賞しいる銘茶です。

知覧茶の一番茶のほとんどが「かぶせ茶」と呼ばれる旨味を引き出す栽培方法で作られています。お茶の葉に日光が当たると、お茶の中にある旨み成分(L-テアニン)が渋味成分(カテキン)に変化するのですが、新芽を摘み取る前の1週間ほど、茶園を寒冷紗やワラなどで覆って、日光を一定期間遮って育てます。こうすることによって、銘茶と言われる「玉露」と同様の旨味成分を増量させ、渋味の成分を抑えることができるのです。

知覧茶はほとんどが「深蒸し茶」と呼ばれるお茶です。深蒸し茶はお茶の蒸し工程の時間を一般的な煎茶の蒸し時間の倍近い時間蒸すことで渋みが抑えられ、まろやかなコクが出ます。また葉が細かくなりますので、抽出すると濃い緑色が美しく、水出しで淹れるお茶としても向いています。

こんなにある!緑茶の健康パワー

緑茶が健康に良いのはもはや誰もが知るところ。緑茶の健康効果についての研究が国内外で行われており、緑茶に秘められた健康パワーが次々と明らかになっています。

緑茶の健康効果というと、一番にあげられるのが「カテキン」です。カテキンは「ポリフェノール」の一種で、緑茶の渋みの主成分です。ダイエットに血圧・血糖値の抑制、抗菌、抗ウイルス効果(インフルエンザ予防)にいたるまで、さまざまな効果があるといわれています。また糖尿病の改善や認知症の予防、脳梗塞リスクの低下などを防ぐ効果があるのではないかという、研究結果が出ています。

最近、お茶の健康成分として注目されているのが、旨味成分である「テアニン」です。テアニンにはリラックス作用があり、ストレス緩和や睡眠の質を改善する効果なども期待できるといわれています。

そして、お茶は食中毒予防にも効果的です。食中毒の王様といわれ、食中毒の40%を占める腸炎ビブリオ菌は、なんとお茶で死んでしまうのです。腸炎ビブリオ菌だけでなく、毒素型ぶどう球菌やコレラ菌までも殺菌する力があることもわかっています。

これだけの健康効果があるお茶なら、どんどん飲みたいところですが、やはり飲みすぎは良くありません。緑茶に含まれるカフェインは、摂りすぎると神経過敏や睡眠障害、胃腸症状と言った症状が出ることもありますし、タンニンは鉄の吸収を妨げる効果があり、貧血気味の方は気をつけたいところ。また緑茶には、尿路結石の原因となるシュウ酸が含まれています。ほどほどの量を心がけて、緑茶をおいしく健康的に飲んでいきましょう。

ザ・ご当地検定の問題

Q. お茶の収穫量。1位は静岡県ですが、2位は?

A. 鹿児島