鹿児島県肝付町の丼ぶり料理「えっがね丼」。この「えっがね」とは、地元の方言でどんな意味?

鹿児島県肝付町には名物を使った「えっがね丼」という丼ぶり料理があるのですが、この「えっがね」とは、ある海産物を地元の方言で表しています。それは一体なんでしょうか?

「えっがね」とは地元の言葉で「伊勢海老」のこと!!

鹿児島県肝付町(きもつきちょう)は、県の東南部・大隅半島の東に位置し、内之浦宇宙空間観測所のロケット打ち上げ施設があることで知られています。
肝付町にはロケットの他にも名物があり、それは豊かな海産物です。ブリやサバ、カマス、タチウオ、アジ、カワハギ、アカヤガラ、スルメイカなど様々な魚介類が内之浦港に水揚げされます。中でも伊勢海老は地元の言葉で「えっがね」と呼ばれ、県内屈指の水揚げ量を誇ります。

新鮮な伊勢海老を味わい尽くす「えっがね祭り」?!

新鮮な「えっがね」は肝付町の自慢でもあり、町では毎年4月と9月に「えっがね(伊勢海老)祭り」を開催しています。県内外から大勢の人々がやってきて賑わいを見せる「えっがね祭り」は、伊勢海老をふんだんに使った丼や定食など新鮮な「えっがね」料理を味わうことができる魅力的なイベントです。参加加盟店が工夫を凝らした伊勢海老料理を提供し「えっがね祭り」を盛り上げます。
各店舗の料理の一例をご紹介します。
・季節の地魚と伊勢海老を使った海鮮丼
・伊勢海老をふんだんに使ったボリュームたっぷりの豪華な天丼
・出汁と醤油で炊いた伊勢海老を卵で仕上げた卵とじ丼
・伊勢海老の刺身と、獲れたての魚を使った海鮮ちらし丼定食
・器をはみ出すほどの大きなえっがねの味噌汁と香ばしく焼かれたマヨネーズとえっがねが堪らないマヨ焼定食
えっがね漁は、その時その時の天候や気候によって漁獲量や入荷状況が変わってきます。参加の無い店舗や予約制、先着順になっていることも多いので、えっがね料理を食べに行く際は、なるべく数日前に予約をしてから訪れることをお勧めします。
その時の参加加盟店によりメニューも変わってきますので、ぜひ開催時のホームページのチェックはお忘れなく。
また「えっがね祭」では会場などにてえっがねを購入することもできますので、ぷりぷりの身が詰まったで大きなえっがねをお土産にしてみてはいかがでしょうか。

「えっがね」は縁起がいい!!

そもそも伊勢海老は縁起物として喜ばれる食材なのですが、実は「えっがね」という言葉は「縁起がいいガネ(甲殻類)」という意味があります。地元の人々の伊勢海老に対する親しみの込もった表現で、内之浦の人々にも、町に足を運ぶ人々にも幸せを運んでくるような愛称なのです。

禁漁の時期にご注意!!

そんな縁起もよくて、味もいい、新鮮で身がしっかりとした内之浦の「えっがね」ですが、5月~8月下旬は、えっがねの産卵期にあたるため禁漁になるそうです。
また満月の頃にも禁漁になります。満月には産卵が早まると言われていることと、月の光で漁の仕掛けが見えてしまうことから禁漁なのだそうです。この二つの時期が続けてやって来ることがあるため、4月末には入荷が確保しにくくなる可能性があり、品薄になることもあるそうです。急な来店には対応できないという注意喚起がされています。そういった意味もあり、店舗に確認して予約することが大事なようです。

内之浦港の「ロケット朝市」?!

また12月の内之浦港では朝どれの地魚がズラリと並んだ朝市が開催されます。その名も「ロケット朝市」。肝付町内之浦の名物であるロケットと海産物を掛け合わせた活きのいいネーミングです。
内之浦漁協市場にて、水揚げされたばかりの新鮮な地魚を直売するほか、地元で採れた農作物や加工品の販売ブースや振る舞い汁もあり、こちらも大いに賑わうイベントとなっています。
ロケットと海産物の町、肝付町内之浦の活気にあふれたイベントが魅力的です。春と秋の「えっがね祭り」で新鮮で豊かな旨味が広がる自慢のえっがねを、冬には「ロケット朝市」で獲れたて魚介類を手に入れてみませんか?

ザ・ご当地検定の問題

Q.鹿児島県肝付町の丼ぶり料理「えっがね丼」。この「えっがね」とは、地元の方言でどんな意味?

A.伊勢海老