「大間のマグロ」と言えば、今や日本を代表するブランドマグロとなっています。青森県の寒い海から水揚げされるマグロは脂がたっぷりと乗っており、美味極まりないのです。ここでは、大間のマグロの魅力についてご紹介します。
大間のマグロがブランド化した理由とは?
まずは大間の場所を確認していきましょう。本州の最北端、青森県にはツノのように2つの半島が突き出しています。その東側である、下北半島のさらに最北端に当たる部分にあるのが大間町、マグロの水揚げを行っている日本最北端の地です。「大間のマグロ」はクロマグロと呼ばれる種類のマグロで、いわゆる「本マグロ」です。別名黒ダイヤとも言われる海の王様です。マグロが獲れるのは8月から1月頃で、昼は一本釣り、夜ははえ縄漁を行っています。大間と北海道の間の海は津軽海峡と呼ばれており、非常に潮流が複雑です。なぜならば、オホーツク海と日本海、そして太平洋がこの狭い海峡で交差しているからです。
しかし、それゆえに生き物が非常に豊富なエリアでもあります。マグロのエサとなるイカやサバなどの魚も豊富なため、マグロはたくさん栄養を摂ることができるわけです。そして、冷たい海で泳ぐマグロの体には自然と脂が乗ります。結果的に、そこで泳ぐマグロは体も大きく脂が乗ったおいしいマグロとなるわけです。もちろん、養殖ではない天然のマグロであることは言うまでもありませんね。
大間のマグロがブランド化した理由は、もちろんその味の美味しさにもありますが、釣りのスタイルにもその一因があると言われています。大間は前述の通り海の環境が厳しい場所ですから、外国で行われるようなトロール漁法や日本でも行われているダンブ漁法ができません。荒れる海で船を操り、一本釣りでマグロを獲る漁師の圧巻な様子も大間のマグロを有名にした理由のひとつなのです。
大間のマグロを地元で味わうなら!
では、大間に行けば旨い本マグロを味わうことができるのでしょうか。答えは、もちろんイエスです。漁港付近にはたくさんの食事処や寿司屋があり、どこでも大間のマグロを食べさせてくれます。焼肉店でもマグロ丼が食べられる店があるので、一日何食も大間で食べるのであれば、一度は焼肉店に行ってみるというのも面白いかもしれません。ちなみに、大間観光情報サイトである「大間ワイドアップ」では28の飲食店が紹介されており、中にはスナックも掲載されています。
ひと昔前は、大間のマグロはすべて県外へ出荷されてしまい、大間では食べられないという情報もあったようですが、今ではちゃんと大間で食べることができるので、安心です。ちなみに、漁港に面した場所にある浜寿司ではオーソドックスなトロや赤身だけでなく、「心臓」の串焼きや「のど肉」のスペアリブを提供してくれます。揚げたてのマグロをさばいて食べられる、大間漁港ならではの贅沢をぜひ楽しんでみてください。そして、本州最北端の飲食店と言えそうなお食事処かもめでは、大間のマグロとウニやホタテが贅沢に乗った海鮮丼が食べられます。ひとつひとつの材料が大きく、食べ応え満点です!
大間崎とその周辺地の魅力
大間崎は国定公園になっており、マグロモニュメントと本州最北端の地を表す碑が立っています。そのマグロモニュメントは、1994年に実際に吊り上げられた440kgにも及ぶ超大物マグロがモデルとなっています。また、お土産品を買うことのできるお店も大間崎公園の向い側に並んでいます。実は大間では「陸マグロ」と呼ばれているハイランクの牛肉が食べられるのです。そのステーキなどの精肉チルド品も土産ものとして売られています。マグロの栄養分であるDHAを取り入れたスイーツなどもあり、ここでしか見られない物産を見て回るのも旅の楽しみです。
また、大間は本州で最も遅く桜が開花する地でもあります。マグロ漁にはまだ早い5月中旬ごろになりますが、地元で花見に乗り遅れてしまったときには、本州最北の地へ桜を追いかけてみるのもよいかもしれません。
マグロだけではない大間の魅力
大間に行ったら、もちろんマグロを味わいつくしたいのは当然のことです。それと同時に、大間から望むことのできる津軽海峡の眺めを楽しんだり、もう少し北へと足を伸ばして函館までフェリーで旅をしてみるのもおすすめです。
ザ・ご当地検定の問題
Q. マグロ漁で知られる、青森県にある日本最北端の岬は?
A.大間崎