越のルビーという名前のトマトを知っていますか。福井県の名産品の一つである、このトマトは野菜とは思えないような甘みで多くの人々を魅了しています。ここでは、その特徴や栄養素、おすすめの食べ方等についてご紹介します。
福井県が誇るトマト越のルビーとは?
福井県のブランドトマトである越のルビーには、どのような特徴があるのでしょうか。まずはその見た目についてです。大きさは大玉よりひとまわり小さく、重さは約40g前後であり、ミディトマトと呼ばれる中玉トマトに分類されています。越のルビーは真っ赤に完熟していて、まさにルビーという名前がぴったりな色をしています。越のルビーという名前は、福井県出身の芥川賞受賞作家の津村節子さんに名づけられました。
越のルビーの栽培は、夏でも寒暖差が激しく、土壌としては水はけがよく、養分豊富な地が適しています。その栽培は、2月上旬の土づくりからスタートします。ビニールハウス内で栽培し、なるべく農薬を使用しないように防虫ネットや虫取り粘着板を使用して、大切に育てられているようです。越のルビーの収穫は、5月下旬ごろから始まります。トマトの青みが残っている状態ではなく、果実全体が赤くなった完熟状態のものだけを収穫しています。気温等の気象条件によって異なりますが、通常開花から45~60日ほどで収穫されるようです。このように完熟状態でしか収穫されないため、全国各地へ流通されてはいなく、福井県内で地元の人々に深く愛されています。
越のルビーの最大の特徴は、その風味です。フルーツのような甘みが感じられ、糖度は8度前後に上ります。また甘みだけではなく、程よい酸味も感じられ、絶妙なバランスを保っています。完熟の状態で収穫されるため、皮の部分も柔らかく、お子様にも食べやすいトマトです。福井県内の小学校では、給食に越のルビーが提供されている学校もあるようです。
さらに平成11年には、イベントで福井県の芦原温泉に宿泊された常陸宮ご夫妻が、食卓に上がった越のルビーを大絶賛され、以来皇室へ献上されるようになりました。これをきっかけにメディア等でも紹介されることが多くなり、その知名度は全国区になっています。
栄養素やおすすめの食べ方をご紹介!
越のルビーには体にいいとされる栄養素も多く含まれています。トマトに含まれる栄養素として有名なリコピン。越のルビーには通常の大玉トマトの約2倍と、リコピンが豊富に含まれています。リコピンには高い抗酸化作用があり、体内の有害な活性酸素の働きを抑えてくれるため、老化防止やがん予防に効果があるといわれています。さらに動脈硬化や血流改善、生活習慣病の予防等の効果も期待できるとされています。
また越のルビーには、大玉トマトの2~3倍のビタミンCとカルシウムが含まれているといわれています。ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持に効果が期待できることから、美肌に近づける食べ物といえるかもしれません。さらにストレスや病気への抵抗力を高めるともいわれていて、ストレス社会を生きる忙しい現代人には最適な野菜の一つです。よく知られているように、カルシウムは骨や歯を丈夫にし、骨粗しょう症に効果があるとされています。イライラを予防する効果も期待できます。
このように体にうれしい多くの栄養素が含まれている越のルビーですが、どのような食べ方が適しているのでしょうか。フルーティーで甘みを楽しめるトマトなので、生の状態で食べると非常においしいでしょう。サラダにしたり、刻んで冷たいそうめんやカペリーニに加えたりして、素材のおいしさを楽しんでみましょう。また甘みを生かしてコンポートにしても、おいしく食べられます。
フルーティーで栄養豊富越のルビー
福井県の誇る皇室献上品のトマト、越のルビー。完熟状態でしか収穫されないため、全国各地で手に入れることはできないトマトです。福井県へ旅行等でお出かけした際には、ぜひお土産として購入してみてはいかがでしょうか。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 福井生まれの「越のルビー」といえば、どんなものの種類?
A.トマト