千葉県で生産されている落花生の「郷の香」は、どんな調理をして食べる品種?

日本各地に存在している名産品や特産品・郷土料理などといったものは、その地域を盛り上げたり、お土産になったりと大いに活躍されています。千葉県においては、落花生がそれです。様々な品種のある落花生の中でも、「郷の香」について紹介します。

「郷の香」の誕生

千葉県は、全国でも有数の農業産出国であり、落花生の育成に関しては全国に流通するおよそ8割が千葉県産といわれるほどです。その栽培の始まりは1876年のことであり、牧野萬右衛門が始めたとされています。順調に製造が進み、1890年には輸出が行われるほどの規模となりました。千葉県内でも八街市がトップ、次いで千葉市で盛んに栽培がおこなわれており、千葉県のお土産には落花生そのものや落花生の加工品、落花生を模したものなどが多く存在しています。千葉県民にも広く親しまれた食材であり、家庭でも日常的に食されているようです。

そのような落花生の品種のひとつが「郷の香」です。「郷の香」は、様々ある落花生の品種の中では、比較的新しい部類に入ります。また、この落花生の特徴として、茹でることを考えて作られた落花生であるということがあげられます。もともとあった茹でるための落花生の品種は、大量に収穫することができる一方で、収穫時期が早く見極めが難しいほか、甘みが少ないという弱点がありました。それらのデメリットを改良するために生み出されたものが「郷の香」です。「郷の香」の育成されるようになったのは、昭和54年(1979年)のことです。

八街市にある千葉県農業試験場落花生研究室(農林水産省らっかせい育種指定試験地)において、後のナカテユタカである関東42号と八系192を掛け合わせたことから始まります。徐々に改良を進め、平成6年(1992年)に特長が安定したことによって「郷の香」は完成しました。夏ごろに収穫をすることができる早生型の品種であり、高級品種としてギフトの定番となっています。茹でて食べることに特化した品種であり、水分量が多く、鍋に水を大量に入れなくても実の中の水分で茹で上げることができることです。

収穫後の生の実を購入することもできますが、すでに茹でられた冷凍落花生を購入することも可能です。千葉県内の店舗で購入するほか、通販で購入することもできます。

「郷の香」の魅力と楽しみ方

「郷の香」は、茹でて食べるための落花生として、様々な魅力があります。栄養面から見ると、「郷の香」だけにかかわらず落花生全般でたんぱく質をはじめとしてビタミンEやミネラル、ポリフェノールを大量に含んでいます。脂質にはコレステロールを減らす働きもあり、動脈硬化や生活習慣病など様々な病気を予防する効果があるとされています。味も魅力がたくさん詰まっています。「郷の香」は、ほかの落花生と比べてさやは白く美しいうえに、「おおまさり」と比べると小さいですが比較的大粒で、実は柔らかく食味が良いです。

落花生の香が高く、殻が薄くて渋みが少ないことが特徴であり、一粒口に含めばさっぱりとした甘みが口の中に広がります。水分が多く含まれているうえに、さっぱりとした味わいであるため、夏に食べてもしつこくなくあっさり食べることができるおいしさです。
千葉県では、落花生の様々な食べ方を追求しています。最も親しまれた食べ方はみそピーナッツですが、たれに入れたり、カレーやパン、ケーキにし入れたりなど様々なものに使用しています。ほかの食材の邪魔をせずに香りを加えるピーナッツだからこそできる工夫です。

その中で、茹でることに特化した落花生「郷の香」は、炒って食べるよりも茹でて食べる方がやはりおいしいです。そのまま茹でてビールのおつまみにしてもおいしいほか、煮込み料理に使っても抜群です。

茹でておいしい落花生

「郷の香」は、落花生の流通量1位を誇っている千葉県で生み出され、茹でて食べることに特化した品種の落花生です。千葉県は農産物が豊富なので、観光の際に様々なグルメを楽しむのに合わせて味わってみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 千葉県で生産されている落花生の「郷の香」は、どんな調理をして食べる品種?

A.ゆでる