今回は、山梨県甲府市で栽培されている「きみひめ」について、その特徴や美味しい食べ方などを紹介します。 初夏から夏にかけて旬を迎える「きみひめ」とは何の品種なのでしょうか。
山梨県甲府市が認めたブランド
「きみひめ」は、山梨県甲府市で栽培されているブランドスイートコーンです。中道地区でのみ収穫されており、全国各地にはあまり出回ることのない希少品種とされています。周囲を高い山々に囲まれている甲府盆地は、昼夜の寒暖差が大きい土地であり、糖度の高いトウモロコシを育てます。夜間に気温が下がるので、トウモロコシが無駄にエネルギーを使わずに済み、栄養分をたっぷりと蓄えられるからです。そのため甲府盆地は、甘くて美味しいスイートコーンが育つ一大産地として発展しています。
きみひめは平成28年(2016年)、「甲府之証」に認定されました。甲府之証とは、甲府市で作られている特産品・加工品を甲府ブランドとして認定する制度のことです。甲府を代表する特産品・加工品を、日本はもちろん世界へも発信していきたいと、山梨県甲府市が取り組んでいるそうです。
生でも食べられるトウモロコシ
きみひめの最大の特徴は、皮が薄くて柔らかいことです。口の中に皮が残りにくいので食べやすく、ぷちぷちはじけて甘みがじゅわっと広がります。糖度が最高で19度にも達するという、フルーツレベルの甘さも特徴です。そして、獲れたてのきみひめは、生でそのまま食べることができます。もちろん、茹でたり焼いたりしても美味しく食べられます。トウモロコシは、収穫後すぐに糖度が落ち始めるため、長期保存したければ冷凍するのがおすすめです。ただし、丸ごと冷凍するのではなく、加熱してから粒をそいだものを冷凍するようにしましょう。
きみひめを茹でて食べる場合は、茹で時間に注意してください。茹で過ぎてしまうと、スイートコーンならではの美味しさが失われてしまいます。沸騰したお湯の中に、皮をむいたきみひめを入れ、約4分茹でたら完成です。加熱することで、トウモロコシの粒がより濃く鮮やかな黄色になります。好みでお湯に塩を入れても、甘みが引き立って美味しく食べられますよ。より手軽な方法は、電子レンジで加熱することです。皮をむいたきみひめをラップで包み、5分ほどレンジでチンします。均一に火を通すため、途中で上下を裏返すのがポイントです。
きみひめを購入するには?
きみひめが収穫される時期は、6月初旬~8月中旬くらいです。シーズンになると、山梨県甲府市の中道地区にある直売所に並びます。しかし、入荷したらすぐに売れてしまうらしく、できるだけ早い時間帯に足を運んだほうがいいそうです。毎年6月には、きみひめの収穫祭が直売所で行われています。きみひめの試食ができたり、焼きもろこしを販売していたり、さまざまなイベントが開催されて賑わいをみせます。直売所へのアクセスは、自家用車の他にも、JR甲府駅からバスに乗車することも可能です。
きみひめのシーズンでなくとも、きみひめに関連したメニューを直売所で楽しむこともできます。直売所にあるレストランでは、生地にきみひめを練り込んだ、すいとんが好評メニューとなっています。すいとんの汁には、自家製のみそを使用しているとのことです。また、きみひめを餡に練りこんだ大福も販売されています。きみひめ本来の甘さを活かして、砂糖を控えめにしているそうです。冷凍された状態で販売されており、箱入りでも1個ずつからでも購入できます。
甲府ブランドのトウモロコシ「きみひめ」は生でも茹でても美味しい
収穫したてのきみひめは、生でそのまま食べることができます。まずは生で、その甘みを存分に味わってみてください。毎年6月に行われるきみひめの収穫祭に合わせて、中道地区の直売所へ足を運んでみるのもおすすめです。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 山梨県甲府市の特産である「きみひめ」とは、何の品種?
A.トウモロコシ