富山県氷見市では寒ブリが豊富に獲れるのですが、そんな寒ブリを糖漬けにした特産品として販売されている食べ物があります。今回はそんな、特徴的な味わいが人気を集めている商品について紹介します。
どのような特産品なのか
こんかぶりは富山県氷見市の特産品の一つで、富山県氷見市で獲れる寒ブリの糖漬けです。全国水産加工品総合品質審査会で、水産庁長官賞を受賞したという経験を持っています。
作り方としては切り身にした寒ブリを塩漬けにした後、米糠や糀、トウガラシなどを挟みます。そして老舗の味噌屋から受け継いできたという酵母たっぷりの木樽につけて半年ほどしっかり熟成発酵させるという、非常に手間と時間がかかったものとなっています。特にこんかぶりを作り続けている老舗ではさらに木樽に乗せる重石の具合を調整したり、魚汁をかけるなどの工夫も行われています。寒ブリが取れる冬から仕込み始めるため、食べることができるのは梅雨明けが過ぎた夏ごろになるようです。
そんなこんかぶりの気になる味は、まるで濃厚なチーズを食べているような非常に特徴的なものとなっています。さらにしっかり熟成発酵されたことによって身が引き締まり、寒ブリの脂も合わさってまろやかかつしっかりとした旨味を楽しめます。
ちなみに食べ方は糠を軽く拭き取る程度にして、皮を取り除いた薄切りにする方法が一般的です。ほかにも皮ごと表面をあぶることで、たたき風にしてもおいしく食べられるとされています。そして拭き取った糠は乳酸菌をはじめとした豊富な栄養素が凝縮されているため、料理の隠し味として使われることもあるようです。
こんかぶりの歴史や購入方法
富山県氷見市には元々、伝統的な保存食としてこんかいわしと呼ばれる糖漬けが存在していました。ちなみに「こんか」とは「小糠」がなまったもので、富山県氷見市をはじめとした北陸では昔から魚の糖漬けを「こんか漬け」と呼んで保存食とする歴史があるのです。
一般的にはいわしやさばなどが利用されることが多かったのですが、2011年にこの製法を応用して柿太水産という会社が作り上げたことが始まりだとされています。いわしやさばのこんか漬けと比較すると加工に手間や時間がかかってしまうためあまり量産はされていないものの、地元の人をはじめとして全国の酒好きの人たちから高く評価されているようです。
このため、こんかぶりを購入したい場合は富山県氷見市にある柿太水産で購入する必要があります。現地に行くことが難しい場合は柿太水産の公式ホームページ上からも通販の取り扱いがあるため、そちらを利用する方法がおすすめです。
ただ一般的なインターネットショッピングのサイトでは取り扱っていないため、購入は柿太水産限定となっています。また製造に関しては全て手作りで作業をしていることから大量生産されているわけではなく、時期によっては取り扱っていない場合もある点は注意が必要です。
富山県氷見市について
富山県氷見市は富山県の北西部に位置している都市で、富山湾西岸に隣接しています。このため漁業が盛んとなっており、こんかぶりを作る上で必須となっている寒ブリは、全国でも最高級の逸品です。また海の幸を主力とした観光産業にも力を入れていて、漁港に併設した場外市場は海の幸を目当てとした多くの観光客が足を運んでいます。
そんな富山県氷見市は漫画家として知られる藤子不二雄Aの出身地として有名であり、生家の近くにある商店街には彼の作品ギャラリーやキャラクター像が設置されているのです。
富山県氷見市の最高級寒ブリを贅沢に糖漬けにしたこんかぶり
こんかぶりは北陸の伝統的な保存食を応用して生まれた寒ブリの糖漬けであり、富山県氷見市で獲れる最高級の味わいを手軽に楽しむことができます。特徴のある味は日本酒によく合うつまみとしても人気が高いので、お酒が好きな人におすすめです。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 富山県氷見市の寒ブリを糠漬けにした食べ物は?
A.こんかぶり
Q. 次のうち、富山県氷見市出身の漫画家は?
A. 藤子不二雄A