岩手県のご当地グルメ「北上コロッケ」で使われるイモとは？

北上コロッケは岩手県のご当地グルメとして名前があがる人気グルメです。美味しいことはもちろん、地元のある野菜をふんだんにつかっていること、そして、じゃがいもではなくある食材をつかった、一風変わったレシピであることもその人気の理由です。どんなレシピなのか、ご紹介いたします。

町おこしにも貢献

岩手県といえば、北上コロッケが有名です。その知名度の大きさには定評があり、岩手県のご当地グルメとして人気を集めています。岩手県がここまで北上コロッケの普及に本腰を入れて臨んでいるのは、ただ単に美味しい名物コロッケとして終わるのではなく、北上コロッケの存在を起爆剤にしようという思惑があるからといえるでしょう。北上コロッケというご当地グルメを通して、町おこしにつなげていこうとしています。

「北上コロッケは普通のコロッケとどこが違うの？」と思う人も多いのではないでしょうか。「どこにでもあるコロッケと同じでは」という感想を持つ人もいるはずです。それぞれの作り手によっても異なるため、一概にいうことはできませんが、見た目で違いを判断するのは難しいといえます。しかしながら、食べてみれば、その美味しさを簡単に理解することが可能です。端的にいって、コロッケの中身の具材に特徴があります。岩手県ならではの上質な素材や食材がふんだんに盛り込まれているのが北上コロッケ。地元民はもとより、遠隔地からもわざわざ北上コロッケを目当てにやってくる人がいるほどの名物です。

地産地消の流れも

北上コロッケの美味しさの原動力になっているのが、コロッケの中身であることは間違いないといえるでしょう。地産地消と呼ぶにふさわしいラインナップが惜し気もなく使われています。「二子サトイモ」もそのうちの一つです。粘りが強くコクがあることでも知られます。この二子サトイモも知る人ぞ知る岩手県を代表する食材であり、柔らかいにもかかわらず、煮崩れしにくいという特性もあり、重宝されています。「コロッケにサトイモ？」という疑問を持つ人もいるでしょうが、ジャガイモが使われた一般的なコロッケとも遜色のない美味しさと評判です。

二子サトイモと同様に北上コロッケにインパクトを与えているのが、アスパラガスです。実はアスパラガスの生産量の多さでも有名な岩手県ですが、その美味しさも申し分ありません。おまけに鮮やかな緑色が、彩りという面でも好印象を与えてくれます。北上コロッケでは、絶妙の歯ごたえが楽しめるとして積極的に使われています。「コロッケにアスパラガス」といったなんともユニークな取り組みですが、その試みが信じられないほどのヒット作を生み出すことに。二子サトイモとアスパラガスに加えて、県内産の黒毛和牛と白ゆりポークを含めた4つの食材が揃うことで、北上コロッケが完成します。

自治体のホームページにも掲載

もはや、岩手県を代表するといっても良いほどに定着化を見せる北上コロッケですが、ここまで盛り上がりを見せる背景には、自治体の強力なバックアップがあることも事実です。北上コロッケをご当地グルメとして大々的にアピールすることで、地元を活性化させたいと躍起になっています。岩手県では、ホームページにレシピやおすすめの食べ方などを紹介するなどの力の入れようです。サンドイッチや丼もの、うどんのトッピングとしてなどというようにアレンジ調理法も考案。このような甲斐もあり、参加したB級グルメの大会では上位に入賞するなどして注目度もアップしています。そしてイベント参加がきっかけになり、更に人気に火がつくという相乗効果も見られます。