茨城県つくば市には筑波山という山があります。その地域一帯の名物料理が「つくばうどん」。地元つくば市の食材をふんだんに使ったうどんです。一般的なうどんとどう違うのか気になりますよね。今回はつくば市民に愛されるつくばうどんを紹介します。
食材の頭文字をとってつくばうどん
つくばうどんには欠かせない食材が3つあります。筑波茜鶏の「つくね」、地元のしいたけやゴボウなどの「黒野菜」、茨城産ローズポークの「バラ肉」です。それぞれの具材の頭文字を見ると、「つ」くね、「く」ろやさい、「ば」らにく。つまり、つくばとなって筑波の地名にかかるわけです。
この遊び心あるつくばうどんが生まれたのは2007年。筑波山温泉旅館組合青年部が企画をして、地元の飲食店が協賛して取り扱われるようになりました。語呂合わせの具材ばかりに目が行きがちですが、麺は小麦粉に霞ヶ浦のレンコンパウダーを混ぜ合わせたものになっています。まさに地元食材のオンパレード。一杯で茨城県つくば市の恵みを堪能することが可能です。
薬味には、同じ筑波山名物「福来みかんとうがらし」がおすすめです。
期間限定のつくばうどんを紹介
つくばうどんが有名な店は市内で5つあります。店の名前は「杉本屋」「筑波山神田家」「いしはま」「筑波山山頂売店」「つつじヶ丘レストハウス」です。つくね、黒野菜、バラ肉、レンコンパウダー入りの麺という基本を守りながら、各店でスープを工夫したり、追加の具材を加えてオリジナリティを出しています。この5つの店は、筑波山でおこわなれる恒例行事「筑波山梅まつり」の時期に合わせて、その期間でしか食べられないつくばうどんを提供しています。
筑波山梅まつりは、2月中旬から3月下旬に毎年行われているイベントになります。筑波山は梅の名所としても有名で、同期間には白やピンクの梅の花を咲かせてくれます。梅まつりは、その見事な梅の花をPRしようと1974年から始まり、筑波山中腹では地元の名物料理や土産物のお店が出店するようになりました。
先に挙げた5店舗のうち、梅まつり中に筑波山のイベント会場に出張するのは「杉本屋」だけとなります。しかし、他のところも自分の店で限定メニューを提供してくれます。
1902年創業の「杉本屋」は、限定メニューとして梅肉ねぎつくばうどんを販売します。旬の白ネギと梅肉を添えて、梅まつりにぴったりの一品に仕上げています。2月3月はまだ寒い日が続くので、温かいうどんはうれしいと来場者の間で評判です。
筑波神社のそばにある「筑波山神田家」は、土産物屋も兼ねているお店です。筑波山梅まつりの期間中には「あんかけつくばうどん」というアレンジメニューを提供してくれます。1日20食限定のメニューで、昆布やしいたけで出汁をとったスープにとろみをつけて、麺によくからむようにしています。
「いしはま」の筑波山梅まつり用のメニューは「山菜つくばうどん」になります。文字通り、つくばうどんの中にわらびやひめたけといった山の幸をこれでもかと使用しています。カツオと昆布の出汁でつくられたコクのあるスープにも注目です。
「筑波山山頂売店」は、筑波山ケーブルカーの山頂駅の近くにあるお店になります。そこの期間限定メニューは「弁慶の力餅 つくばうどん」になります。弁慶の力餅とは大きめの角餅で、筑波山の「弁慶七戻り」という奇岩をモチーフにしています。弁慶七戻りとは四角の岩が左右の岩肌に挟まっている場所です。今にも落ちてきそうに岩に、弁慶も七戻りしたと言われたことからその名がつけられました。うどんの汁を吸って味がついた餅がおいしい一品です。
「つつじヶ丘レストハウス」の期間限定のうどんは、つくばうどんに定番の具材おあげを添えた「きつねつくばうどん」です。つくね、黒野菜、バラ肉に大判のおあげがトッピングされるので食べ応え満点です。
筑波山への観光にはつくばうどんは外せない
もともとつくばうどんは、筑波山に来る観光客向けに開発されたメニューです。せっかくなので、筑波山を訪れた際はつくばうどんを食べて店はどうでしょうか。特に限定メニューが食べられる筑波山梅まつりの時期がおすすめです。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 茨城県つくば市のご当地グルメ「つくばうどん」に入っているのは、「つくね」「黒野菜」と?
A.バラ肉