兵庫県の丹波市や篠山市の冬の味覚「ぼたん鍋」といえば、何の肉を使ったお鍋?

ぼたん鍋、食べたことがありますか? 冬になるよく食べられる美味しい鍋の1つです。ぼたん鍋の「ぼたん」は洋服などに用いられる留め具のことではなく、花の「牡丹」を差しますが、もちろん牡丹の花を食べるわけではありません。この優美な名前がついたお鍋のことをご紹介しましょう。

ぼたん鍋って?

ぼたん鍋は丹波篠山のイノシシ肉を使った郷土料理です。丹波篠山では、毎年11月になるとイノシシ猟が解禁になり、翌年2月中旬まで猟が行われます。丹波篠山はイノシシの三大名産地の一つで、他は静岡県伊豆の天城山、岐阜県の群上が挙げられます。この中でも丹波篠山は岩や起伏に富んだ険しい山々を有しており、かつ豊富な野の幸、山の幸に恵まれ、その山の幸をたっぷり食べて育ったイノシシは良質の肉になると知られているのです。

「ぼたん鍋」は、みそ仕立てが基本です。だし汁を入れた鍋に白みそ・赤みそを加えて、白菜やごぼう、にんじん、きのこ、里芋などの野菜を入れて煮込みます。イノシシの肉は、臭みがなく固くもなく、噛みしめれば味わいが増し、そのうえ熱いまま口に入れてもやけどをすることがないのだとか。

ちょっと違った味も楽しみたい方は、粉山椒を振りかけてみれば、ピリッとした刺激と共に風味が増します。そして、煮込むほど柔らかくなり、食べ進むにつれて、身体がほかほかと温まってきます。鍋の締めとして、うどんやお米を入れて雑炊にして最後まで味わいます。寒く凍える冬の、とっておきのごちそうと言えるでしょう。

イノシシの肉を使った鍋が「ぼたん鍋」と呼ばれる理由は?

昔から、イノシシの肉は「万病に効く食べ物」と信じられ、無病息災の象徴と言われていました。事実、イノシシの肉には良質のタンパク質はもちろん、疲労回復や皮膚の健康、新陳代謝を促すのに必要不可欠な「ビタミンB群」などが豊富に含まれます。また、牛肉や豚肉に比べてカロリーも低く、悪玉コレステロールを減らして、血液をサラサラにしてくれる効果も期待されているのです。

イノシシの肉のを『山くじら』と呼ぶことがあるのをご存知でしょうか? それはイノシシの肉を温めると鯨肉のように赤くなるところから『山くじら』となった説と、また、動物の肉を食べることが禁止されていた江戸時代、クジラの肉の一種と言い換えて『山くじら』と呼んでいた、という説があります。

『ぼたん鍋』と言われるようになったのは、諸説ありますが、一つはイノシシの肉を煮込むと脂身が縮んで牡丹の花のようになるから、というもの。またイノシシの肉を大きな皿に並べると、赤い鮮やかな肉の彩りが、まるで牡丹の花の大輪のように見える、という説もあります。

ぼたん鍋の発祥

「ぼたん鍋」の発祥とされているのが、丹波篠山にある創業400年を誇る料理旅館『近又(きんまた)』です。

昭和初期、現在の篠山商工会の前身「篠山実業協会」が新たな民謡として「篠山小唄」を作るべく、歌詞を公募しました。そして、当時の篠山新聞の編集者だった方の歌詞が採用されるのですが、 その歌詞の中で、初めて「ぼたん鍋」と言う言葉が登場することになりました。そこから『近又』の店主がイノシシの肉を牡丹の花のように並べてお皿に盛り付け、お客に出したのが発端と言われているそうです。

丹波篠山には他にもおいしいものがいっぱい!

自然豊かな丹波篠山には、ぼたん鍋の他にも名産・特産品が数多くあります。まずは黒豆。『丹波黒』は黒豆の中でも高級品で、お正月のおせち料理にも使われています。そして、栗といえば「丹波栗」と言われるほどの特産品である栗は、大粒で甘く、きめ細やかな味わいの逸品です。他にも、ぼたん鍋にも使用される山の芋、大納言小豆に黒枝豆、コシヒカリ、美味しいものが目白押しです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 兵庫県の丹波市や篠山市の冬の味覚「ぼたん鍋」といえば、何の肉を使ったお鍋?

A. イノシシ