群馬県で作られている「やよいひめ」といえば、どんな果物の品種?

上品な薄紅色とずっしりとした大粒の触感、甘さと酸味のバランスが素晴らしく、ひとたび口にすればやみつきになる魅力を持っています。やよいひめは、群馬県が満を持して生み出したニュースターです。

やよいひめは2つのブランドを親に持つサラブレッド

これまで群馬県では様々な品種のイチゴが栽培されてきました。生食用やスイーツなどに使われる業務用として出荷されます。県全体の栽培規模は120ヘクタールほどで、生食用として出荷できる県オリジナル品種の誕生が待たれていました。関係者の努力が叶い、ついに出来上がったのがやよいひめです。群馬県産のとねほっぺに栃木県産のとちおとめをかけ合わせてできた品種であり、粒の大きさ、平均的な果重が20グラムという重量感、品のある鮮やかな薄紅色、さらに糖度の高さと酸味のベストバランスが特徴的です。

何より、その特徴を生かした食味が最大の魅力で、次世代のエースとして期待されています。粒が大きいため、袋詰めの手間が減るというメリットもありました。2005年に品種登録されています。他品種は3月頃になると品質が低下しやすくなりますが、やよいひめの収穫時期は1月から6月で、日持ちが良い上に品質が安定していることも人気の秘密です。

やよいひめの芳醇な味は1年を通じて味わえる

生食で魅力を発揮するやよいひめですが、加工品の開発も盛んに進められています。そのひとつがドライやよいひめです。やよいひめを熱風で乾燥したもので、このドライ製品の登場で、通年でやよいひめを楽しむことができるようになりました。もちろん、定番のジャムもつくられていて、道の駅、産直、スーパー各店で購入できます。通販の利用も可能です。また、イチゴといえばイチゴ狩りです。やよいひめも県内の農園で収穫を楽しめます。イチゴ園によってまちまちですが、おおよそ営業期間は12月下旬から5月下旬、営業時間は9時から16時くらいです。天候や作業状況によりますが定休日は設けられていないことが多いです。30分間の食べ放題メニューで、大人が1000円から1500円、小学生が800円から1200円、幼児が500円から700円ほどです。料金は時期によって違うので確認が必要です。

また、群馬県園芸協会が主催するイチゴの品評会が開かれ、やよいひめをはじめとした100点もの品種が出展されます。観覧は無料で、農家による直売もおこなわれます。やよいひめジャンボイチゴコンテストも注目です。通常サイズの5倍もある傑作が出典されたこともあり、話題を集めています。

群馬県の絶景がリラックスと美味しさを育んできた

イチゴはフルーツとして親しまれていますが、正確に分類すると野菜の仲間です。群馬県は野菜の出荷量が多いことでも知られています。キャベツは全国トップですし、白菜、キュウリ、ホウレンソウもベスト3に入っています。標高差を利用した通年栽培が盛んだからです。夏は高地の冷涼さが生かされ、冬は露地栽培や施設栽培が中心になります。その標高差を生んでいる険しい山々があるからこそ温泉も豊富です。四万、草津、水上、伊香保、赤城、猿ヶ京、老神、湯宿、谷川という日本屈指の温泉郷があり、多くの観光客に親しまれてきました。効能豊かな泉質を満喫できることはもちろんですが、各温泉地には名物の旅館も多く、付近を巡れば新参のグルメスポットが並んでいます。県民食のような存在の水沢うどんはとくに有名です。香川県の讃岐うどん、秋田県の稲庭うどん、と並んで日本3大うどんと呼ばれているほどです。発祥の地とされる水澤寺の参拝道は、水沢うどん街道と言われ、数キロにもわたって店が並んでいます。

新品種やよいひめが群馬県のイチゴ栽培を変えていく

ずっしりとした果肉はイチゴ狩りに訪れた観光客を驚かせ、細かい集荷作業に苦労してきた農家の手間を軽減させています。イチゴが痛みやすくなる時期でも安定して出荷できる強みを持ち、その味もまた洗練されていて着実にファンを増やしています。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 群馬県で作られている「やよいひめ」といえば、どんな果物の品種?

A.イチゴ