青色の大豆を茹で、醤油で味付けした、福島県のご当地料理とは?

福島県のご当地料理といったら何が浮かびますか?喜多方ラーメンやソースカツ丼、わっぱ飯やどぶ汁など多くのB級グルメや郷土料理があります。食材も海の幸山の幸と豊富にあり、グルメを堪能するには最適の土地ですよね。

風味豊かな豆料理

大豆を使ったご当地料理は全国にたくさんありますが、東北や信越地方の郷土料理として昔から親しまれているひたし豆を知っていますか。歯ごたえがよく甘みのある風味豊かな青大豆を、醤油ベースのだし汁に浸した豆料理です。昔は田んぼの畦で青大豆を育てていた家が多く、自分たちで収穫した物でひたし豆を作っていました。

味わい深いひたし豆はご飯にも合いますが、お酒のおつまみとしても合います。そのまま食べたり料理の材料としてアレンジしたり、ひたし豆は幅広く食べられるので、万能料理として最適です。福島県ではおせちの一品としても欠かせない料理だそうです。おせち料理にもお馴染みというひたし豆ですが、祝いごとの食事としてだけでなく普段の食事としても親しまれています。

一度は作ってみる価値あり!

ひたし豆は豆を水に浸けておく時に時間がかかりますが、料理の手順は難しくなく以外と簡単にできるので、青大豆が手に入ったら作ってみてはいかがでしょうか。それではひたし豆の作り方を説明します。まずは乾燥した青大豆をサッと水で洗いして、表面の汚れを取りましょう。十分に浸るくらいの水に洗った豆を浸し、一晩浸けておきます。よく水を吸って最初の状態より、2倍くらいの大きさに膨らんだら下準備完了です。青大豆を鍋に入れて、アクを取りながら20分ほど煮ていきましょう。

好みの硬さになったらザルに取り出して水気を切ります。あまり茹で過ぎず、少し歯ごたえがあるくらいがちょうどいいです。次に豆を浸す汁を作ります。鍋にだし汁を作り、そこに砂糖・醤油・みりんを加えて一煮立ちさせます。その汁の中に茹でた青大豆を入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やしておきましょう。豆に味が染み込んだら完成です。

そのまま食べることはもちろん、ひたし豆に野菜などの具材を混ぜるなどのアレンジもできるので、常備菜として作っておくと便利です。福島県にはこのひたし豆に数の子を入れた「数の子豆」があります。数の子は子孫繁栄の意味、豆はまめまめしいという言葉にかけて、おせちなどのお祝い料理に欠かせない一品になっているそうです。

枝豆っぽいけど枝豆じゃない!

青大豆は普通の大豆といったい何が違うのでしょうか。まずひたし豆に使われる青大豆は、普通の大豆とは品種が違います。枝豆は大豆が熟す前の物なので、枝豆が熟した物は大豆という事になりますよね。しかし、青大豆は未熟だから緑色をしている訳ではなく、熟しても鮮やかな緑色のままです。そして普通の大豆より低脂肪で甘さがあって旨味が凝縮されているという特徴があります。青大豆というのは種皮が緑色をした豆の総称で、青大豆にもいろいろな種類があります。「秘伝豆」や色の濃い「あおばた豆」などがあり、中でも「秘伝豆」は豆のサイズも大きく食べ応えがあるうえに、味や香りが大変良くとても評判になっています。

青大豆は福島県をはじめとした東北や北海道で作られています。虫を付きにくくするために、実がなる時期の9~11月に涼しくなる東北や北海道で栽培されています。青大豆はとてもおいしいのですが、全国的にはあまり知られていません。それは青大豆が病気にかかりやすいのと、地表から近い場所に実がなるので機械で刈り取る事ができず、手作業で収穫しなければいけないためです。そのため、栽培に手間がかかり少量しか生産されないので、流通量も少なくあまり目にすることが少ないです。

旅先でご当地グルメを堪能

郷土料理はとても味わい深い物が多いですよね。昔から食べられてきた料理にはその土地の風土や歴史がつまっています。そういった事を知ってから食べると、ひたし豆もより一層深く味わう事ができるのではないでしょうか。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 青色の大豆を茹で、醤油で味付けした、福島県のご当地料理は?

A.ひたし豆