福井県大野市の名物「おおのとんちゃん」は、どんな料理?

今回は福井県大野市を代表する絶品B級グルメ、「おおのとんちゃん」を紹介していきます。ビールのおつまみにも相性バッチリのグルメです。いったい「おおのとんちゃん」とはどんな料理なのでしょうか。

おおのとんちゃんってなに?

世間一般で「とんちゃん」と聞くと豚のホルモン焼きを連想しますが、福井県大野市民にとっては豚だけでなく、牛のホルモンもミックスして焼くのがとんちゃんの常識です。大野市で生まれたとんちゃんの新しい形、これこそが「おおのとんちゃん」なのです。味噌や醤油がベースのタレにニンニク、唐辛子などをふんだんに入れた味付けで、網焼きでジュージュー焼いて食べるのはもちろん、たっぷりの野菜と一緒に炒めて食べるのもまた、一般的に愛されている食べ方です。

古くから市民に愛されてきたソウルフード、おおのとんちゃん。その歴史はさかのぼること昭和初期、大野市には当時日本有数の大規模な鉱山があり、たくさんの鉱夫が働いていました。その鉱夫たちに安くて美味しいものを食べさせたいと、まかない料理でよく出されたホルモン焼きが、おおのとんちゃんのルーツになっています。その後ダム建設などによる出稼ぎの労働者も増え、安くて美味しく手軽に食べられるホルモン焼きはたちまち口コミで広がり、おおのとんちゃんは全国でも知られるホルモン焼きになったのです。

市内でおおのとんちゃんを扱う店は多く、その店によって焼き方、味付けも様々です。老舗も多く、地元住民によって色々な好みが分かれるのもソウルフードの醍醐味。市内中心部にはおおのとんちゃんが食べられる店が特にまとまっているので、食べ歩きして好みの店を見つけてみるのもいいですね。

大野市の名水が生んだタレにも注目!

おおのとんちゃんの秘密はホルモンだけではなく、そのタレにもあります。大野市は古くから水に恵まれた土地で、名水百選にも選ばれた「御清水」や「本願清水」など湧水地が多く点在しています。水の温度にも特徴があり、夏は冷たく冬は温かいので、今でもそれらの湧き水は多くの家庭で生活用水として利用されています。上質な醤油や味噌をつくるのに欠かせないのは上質な水。そんな大野の湧き水でつくられた上質な醤油や味噌を使ったタレにしっかりと漬け込まれたホルモンこそが、おおのとんちゃんなのです。

おおのとんちゃんを扱う店でも、タレには特にこだわっているという声が多く、それだけ豊かな自然の中でつくられた醤油や味噌の味を大切にしているということがわかります。おおのとんちゃんを食べる際は、名水が生んだ上質なタレの味わいもしっかりと感じたいですね。

全国一斉ホルモンバトル!越前大野とんちゃん祭とは?

おおのとんちゃんを愛してやまない大野市民が、どこのとんちゃんが一番美味いのかと全国に向け挑戦状を送った、国内では珍しいホルモン焼きのイベント、「越前大野とんちゃん祭」というものがあります。毎年夏に開催されているこちらのイベント、出店しているのは日本全国から集まったホルモン焼き専門店のみ。イベントは2日間を通して開催され、最後に行なわれる来場者からの投票によって、その年のホルモン焼き日本一が決まります。

こちらのイベントは越前大野城築城430年の記念祭のときに合わせて初開催され、今では毎年約2万人が全国のとんちゃんを求めて訪れるビッグイベントとなっています。ホルモンの脂が焼ける良い香り、そしてモクモクと白い煙と会場の熱気が立ち込める越前大野とんちゃん祭へ、夏のスタミナづくりに出かけてみてはいかがでしょうか。

みんなに愛されるホルモン焼き、おおのとんちゃん

普段の食事にはもちろん、親戚中が集まるお正月やお盆でも、おおのとんちゃんは常に食卓に並ぶほど大野市民から愛されている定番メニューです。大野市を代表する歴史あるソウルフード、おおのとんちゃん。ぜひトライしてみて下さい。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 福井県大野市の名物「おおのとんちゃん」は、どんな料理?

A.ホルモン焼き