山梨県の郷土料理「めまき」で、昆布に巻かれている魚は?

東西南北を富士山や八ヶ岳などの山に囲まれている山梨県には、ほうとうや吉田うどん、煮貝など様々な郷土料理がありますよね。ほうとうはドラマなどに登場して名が知れ渡りましたが、めまきという郷土料理は知っていますか?

元々はおもてなしの料理だった!

めまきとは、河口湖で釣れたワカサギを焼き、それを芯にしてアラメ昆布で何重にも撒いて形を三角形にし、つまようじで止めて砂糖や酒、醤油などで味付けをして長時間煮込んだものです。元々は、富士山信仰を行う信者へのもてなしの料理で、三角形の形は富士山を、留め具に使用されているつまようじは金剛杖を意味しているとも言われています。なお、食材のアラメ昆布は硬いため、3日間程煮込む必要がありますが、その手間がかかる反面、保存の効く食料として重宝された郷土料理です。

詳しく掘り下げると、山梨県の河口湖から北側よりやや東にある河口地区では、古くから富士山信仰の登山者をもてなすため、食事や宿の提供を行う家が多数立地しており、地区内にある富士河口浅間神社で行われる春の例大祭りで作られる料理がめまきでした。この地区が最も栄えていたのは江戸時代で、信者をもてなす家が当時140軒存在していた程です。その後めまきは各家庭で作られるようになり、祭りの時期に合わせて一年に一度の伝統料理として食卓に並びます。また、基本的には使用する魚はワカサギですが、他の魚で代用する家庭もあり、味付けもそれぞれ異なるため、めまきは各家庭によって違う美味しさを提供してくれます。

家庭でも作れるめまき

めまきは家庭で作ることができる郷土料理です。食材も手に入れやすいものばかりですので、一度試してみてはいかがでしょうか。作り方は、たっぷりの熱湯にアラメ昆布を入れ、10分~15分程茹でます。それから冷水でしっかりと洗い、陰干しにします。この際、水が切れるまで干すのがポイントです。そして、切り身にした魚を芯に置き、アラメ昆布で巻いていきます。この時、形が三角形になるように意識して巻きます。巻き終わったらつまようじで留め、鍋に入れてそこに水をたっぷりと注ぎます。そして、10時間以上煮ながら悪を取り、めまきが柔らかくなったことを確認できたら酒や醤油、砂糖やみりんなどの調味料を入れ、そこから弱火でさらに煮込みます。

なお、魚は他の魚でも良く、本場の山梨県ではサバを使用して作られることも多いです。時間がかかりますが、少量のめまきであれば圧力鍋の使用も可能、魚や味付けなど好みで調理するのも良いかもしれません。また、アラメ昆布には豊富なカルシウムが含まれており、他にも食物繊維やヨウ素、鉄などの栄養成分が含まれていますので、精神安定や骨粗しょう症の予防、腸内環境の改善や免疫力の向上など、様々な効果が期待できます。

気温や気候は地域によって異なる

山梨県は、海に面していないためほとんどの地域が内陸気候となっています。人が多く住む地域の気温は全国の平均気温とほぼ同じですが、標高の高い地域の気温は低い傾向にあり、一年を通して風が弱く、雨の少ない地域もあれば多い地域もあります。盆地は空気が乾燥しており、雪は少なめですが、低気圧が南を通過する時は大雪になることもあるエリアです。また、山岳地帯の高原地域は気温は低く、冬は非常に寒くなります。

そして、山梨県のゆるキャラは見た目は可愛い甲斐犬の武田菱丸です。名前の通り手には風林火山の軍配を持ち、武田葵の兜を被り、富士山と武田葵丸の名前、肉球がデザインされた腹掛けを着用しています。性別は男の子で性格は頭脳明晰、勇敢となっていて、山梨県のPR活動を全国各地で活発に行っているゆるキャラです。

郷土料理が豊富な山梨県

山梨県には、めまき以外にもたくさんの郷土料理が伝承されているエリアです。料理の他にも、お菓子などの郷土料理もあり、いろんな味を楽しめるエリアでもあります。自然も豊富で有形文化財や観光地も多く、旅行地としても最適です。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 山梨県の郷土料理「めまき」で、昆布に巻かれている魚は?

A.ワカサギ