栃木県日光市には、日光巻きと呼ばれ地元の人に親しまれている郷土料理があります。塩漬けのあるものをシソで巻いたもので、お土産としても高い人気を誇ります。そこで、日光巻きの歴史や美味しい食べ方などについてご紹介しましょう。
日光巻きとは
日光巻きの起源は約300年前にまで遡り、もともと日光修験が体を温めるための耐寒食として食したのが始まりとされています。日光東照宮が造営された後は、日光詣りのお土産として添えられるようになりました。その後、栃木県日光市の郷土料理として定着したようです。現在販売されている日光巻きも、製法は昔のままにトウガラシはべっ甲色になるまで塩漬けにされ、さらに特別な種類のシソの葉を塩漬けにして1本ずつ手作業で巻かれます。手作りで丁寧に作られている食品です。
また、トウガラシ1本にはレモン10個分に匹敵するビタミンCが含まれており、修験者たちの貴重なビタミンでもありました。現代においては、美容の面で注目されている食べ物です。
日光巻きは、細かく刻んで醤油をかけて食べるのが一般的です。白ご飯との相性も良く、温かいご飯にかけたり、おにぎりの具材にしたり、お茶漬けにしたりと、色々な食べ方ができます。その他にも、衣をつけて天ぷらにしたり、スパゲッティと和えたり、納豆に混ぜ込んだりなど、アレンジ方法も豊富です。トウガラシが原料なので激辛な味を想像してしまいますが、トウガラシの種はすべて取り除いてからシソで巻くため、程よい辛さの程よい味に仕上がっています。
日光巻きを使ったレシピ
日光巻きを使ったレシピはたくさんありますが、その中でも美味しいと評判なのが日光巻きチャーハンです。材料は日光巻き3本、卵2個、しらす50グラム、長ネギ10センチ、ごはんお茶碗2杯分です。まずは、日光巻きは細かく刻み、卵は溶きほぐし、長ネギはみじん切りにしておきます。ごま油を熱したフライパンでしらすを炒め、刻んだ日光巻きを加え炒めたあとご飯をほぐし入れます。その上から溶き卵を回しかけ、ご飯がパラパラになるようにざっくり炒めましょう。醤油と塩コショウで味付けをして、最後に長ネギを入れてひと混ぜして完成です。日光巻きのまろやかな辛みがアクセントとなり、大人好みのチャーハンに仕上がります。
栃木県日光市の観光スポット
日光巻きを食べるには日光に行くのが一番ですが、そのついでに観光スポットを巡るのもおすすめです。特に、日光巻きと所縁の深い日光東照宮は外せないスポットでしょう。日光東照宮は日本を代表する神社で、徳川家康が祀られています。世界遺産でもあり、境内には国宝8棟、重要文化財34棟と、歴史的にも美術的にも重要な建物がたくさんあります。見ざる・聞かざる・言わざるの3猿、眠り猫、スズメなど動物をモチーフとした木彫り彫刻も有名です。徳川家康の栄華が偲ばれる豪華絢爛な作りで、日本屈指のパワースポットとしても知られています。
栃木県日光市にはたくさんの滝があることでも有名ですが、その中でも最も知名度の高いのが華厳の滝です。日本の三大名瀑にも数えられ、97メートルの高さから爆音と共に落下する水は圧巻です。1月から2月にかけては、十二滝と呼ばれる小さな滝が凍り滝全体が凍りの世界に彩られます。春には鮮やかな新緑、初夏にはイワツバメが飛び回る姿が見られ、季節によって異なる景色が楽しめるのも魅力です。そのほかにも、鬼怒川の浸食によって作り出され美しい景観の龍王峡、日帰りでも楽しめる鬼怒川温泉など、素晴らしい観光スポットがあります。
自分なりのアレンジを楽しんでみては
栃木県日光市の郷土料理の日光巻きは歴史ある名物料理であるとともに、お酒のおつまみや白米のお供など、色々な食べ方が楽しめるのが魅力ですね。ご紹介したレシピのほかに、自分なりのアレンジを楽しんでみるのも良いでしょう。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 栃木県日光市の郷土料理「日光巻き」はシソで何を巻いたもの?
A.トウガラシ
Q. 徳川家康が祀られている、栃木県の世界遺産は?
A. 日光東照宮
Q. 日本の三大名瀑にも数えられる、栃木県日光市の滝は?
A. 華厳の滝