静岡県袋井市で愛されている、ご当地卵料理をご存じですか?名前を聞いただけでは、どんな卵料理なのか検討もつかないかもしれません。いったいどのような料理なのでしょうか。
どんな食べ物?その作り方と味は?
「たまごふわふわ」は、静岡県袋井市のご当地卵料理です。ふわふわなオムレツのような食べ物ではなく、茶碗蒸しに似た食べ物になります。しかし、茶碗蒸しというと中には海老や鶏肉、銀杏といったような具が入っていますが、「たまごふわふわ」の材料は、基本は出汁と卵のみです。その作り方は、手間はかかりますがとても簡単です。まず、土鍋に昆布や鰹節からとった出汁を沸騰させます。もちろん顆粒の出汁の素を利用するのも良いです。出汁は、醤油や塩、みりん等で味を調整します。次に、別のボールで卵をもったりとするまでかき混ぜます。昔ならではの方法ですと、ひたすら泡だて器で混ぜるところですが、時間を短縮したい人はハンドミキサーを利用するのが便利です。最後に、もったりとなった卵液を沸騰した出汁の上にのせて、蓋をして蒸らせば完成となります。
完成した「たまごふわふわ」は、見た目は茶碗蒸しにも見えなくありません。しかし、茶碗蒸しにはないふわっとしたふくらみがあります。おいしいお出汁の上でふわふわと固まった卵の食感に初めて食べた人は驚くばかりです。茶碗蒸しよりもやわらかく仕上がっているので、小さな子供や病気の人でも食べやすくなっています。
「たまごふわふわ」の起源とは?有名なあの人の大好物!
「たまごふわふわ」は一体どのように誕生したのでしょうか。その起源は、江戸時代にあると言われています。袋井宿は、東海道五十三次のちょうど中間の地点でした。その袋井宿の大田本陣で朝食で出されていた料理が、「たまごふわふわ」のような料理であったことが、江戸時代の文献「仙台下向日記」の記述からわかっているのです。さらには、こちらも有名な江戸時代の文献「東海道中膝栗毛」でも紹介されており、新選組局長であった近藤勇の大好物であったことも知られています。また、当時この料理は、将軍へのおもてなしの料理としてふるまわれるほど、高級な食べ物として認識されていました。
この卵料理は、袋井市観光協会の人々の尽力で「たまごふわふわ」として現代に再現されました。江戸時代から続く袋井市の郷土料理として多くの人々から愛されているのです。
袋井市で「たまごふわふわ」を食べよう
ふわふわでおいしいだけではなく、歴史も感じることができる「たまごふわふわ」を一度は食べてみたいという人もいるのではないでしょうか。袋井市内には、「たまごふわふわ」を食べられるお店がたくさんあります。ここで、何軒か紹介しますね。まずは、「遠州味処とりや茶屋」です。住所は「袋井市高尾町15-7」になります。こちらの「たまごふわふわ」の材料は、基本の出汁と卵のみです。シンプルなので出汁にこだわっており、卵の泡立てにハンドミキサーは使用していません。ハンドミキサーに負けないくらい泡だて器で混ぜられた卵液は、形が簡単には崩れないほどしっかりと固まっています。
次は、「袋井温泉和の湯」です。住所は「袋井市諸井2022-3」です。温泉ですが、食事のみの利用も可能です。こちらの「たまごふわふわ」には、なんととらふぐが入っています。「和の湯」では、温泉を利用して、とらふぐの養殖も行われているのです。その他、創作の「たまごふわふわ」を提供しているお好み焼店や洋菓子店等もあります。袋井市を訪れた際には、いろんな「たまごふわふわ」を食べてみてくださいね。
古くから愛されてきた「たまごふわふわ」
茶碗蒸しにも似た卵料理「たまごふわふわ」は静岡県袋井市のご当地料理でした。ふわふわで優しい味は子供から大人まで人気です。袋井市では、江戸時代から続く伝統的な「たまごふわふわ」以外にも、楽しい創作「たまごふわふわ」も味わうことができます。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 静岡県袋井市で愛されている、ご当地卵料理は?
A.たまごふわふわ
Q. 静岡県袋井市のご当地グルメ「たまごふわふわ」が由来となった説もある卵料理は?
A. 茶碗蒸し