新潟県では様々なグルメがありますが、代表的なものにへぎそばがあります。へぎそばの「へぎ」とはいったい何のことなのでしょうか。また、へぎそばはどのようにして誕生したのでしょうか。
へぎそばの歴史
新潟県の郷土料理であるへぎそばの名を始めて聞いて、こういう食べ物だ、と想像できる人は多くはないかもしれません。へぎそばの「へぎ」とは元々、木材などを薄く削り取ることあるいは削りとったものという意味があります。そしてへぎそばとは、板をへぎ作られた器にそばを盛って食べる料理のことを言います。では、なぜへぎそばは新潟県で食べられるようになったのでしょうか。へぎそばの産地とされる魚沼地方は雪が多く、寒さも厳しかったため織物が盛んに生産されていました。織物の生産に欠かせないのがフノリで、これに糸を合わせると切れにくくなるためこの地域の織物業を営む家庭にはフノリがあったと言われています。
このフノリをそばのつなぎに使って生まれたのがへぎそばです。当初、あくまでもそばをつなぐために使われていたフノリですが次第にその食感と栄養が注目され人気の料理となっていきました。そして、急峻な山々から流れる綺麗な水と伝統的なフノリから作られるへぎそばを食べに多くの人がこの地を訪れます。
体にも良い?へぎそばの栄養
魚沼地方の風土が生み出したへぎそばですが、名前やフノリを使う以外にも独特な特徴があります。まず、一般的なそばのようにまとめて盛り付けられるのではなく、一口で食べられるサイズに丸めて盛り付けられる点です。これはフノリをつなぎに使い、そばの強度が増しているためにできる盛り付け方でそばのコシが強い証拠だと言われています。次に、薬味としてカラシが使われる点です。そばの薬味と言えばワサビを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、へぎそばを食べる際にはワサビの他にカラシが使われています。なぜカラシなのかというと、かつて魚沼地方では寒冷な気候の影響でワサビを栽培することができず、その変わりにカラシが使われたからです。
時代を経て栽培技術が向上したことによってワサビを手に入れることができるようになり、ワサビかカラシかを選ぶことができるようになりました。店舗によっては、自家製のカラシを使用しているところも多いとされています。このような特徴を持つへぎそばには、どのような栄養が含まれているのでしょうか。まず、ビタミンKが含まれています。これには、血液凝固や骨の健康を保つ働きがあります。ビタミンKが不足すると出血した際に血が固まるのが遅くなったり、骨粗しょう症になる可能性があります。また、たんぱく質も含まれています。これには、筋肉の強化や肌や髪を美しく保つ働きがあります。しかし、多く摂取してしまうと肥満や内臓疲労を招く可能性もあるため注意が必要です。
新潟県のゆるキャラ
その地域をアピールするために、地域の特性を活かしたゆるキャラがブームになっています。ゆるキャラグランプリが開催されるなど、その勢いは増すばかりです。新潟県にも多くのゆるキャラが存在します。まず、ササダンゴンが挙げられます。これは、新潟名物の笹団子をモチーフとして考案されたキャラでありなぜか合コン好きという設定で人気です。また、へぎそばが生まれた魚沼地方にはこめつぐ君がいます。米作りが盛んな南魚沼市の稲穂から飛び出してきたという設定で、この地で生を受けた直江兼続のように兜に愛の文字が掲げられています。
フノリとカラシが特徴のへぎそば
このように、一般的なそばと比べてへぎそばには様々な特徴があります。中でも、そばのつなぎにフノリを使いカラシで食べるという独特な食べ方に多くの人が驚くとされ、へぎそばを求めたくさんの人が新潟県を訪れるのです。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 新潟県の麺料理「へぎそば」で、つなぎとして使われる海藻は?
A.フノリ
Q. 新潟県の麺料理「へぎそば」の「へぎ」とは、何の名前?
A.容器
Q. 新潟県の麺料理「へぎそば」のポピュラーな2つの薬味といえば、ワサビと何?
A.カラシ
Q. 新潟名物の笹団子をモチーフとして考案されたゆキャラは?
A.ササダンゴン