ご当地ラーメンの「鍋焼きラーメン」はどこの都道府県のもの?

「鍋焼きうどん」ならぬ「鍋焼きラーメン」、食べたことがありますか? とある都道府県のご当地ラーメンで、土鍋で煮込まれた最後まで熱々のままいただけるラーメンです。

鍋焼きラーメンって?

何となく寒いところの料理のようなイメージがありますが、鍋焼きラーメンは高知県須崎市で50年近く地元の人々に愛され続けてきた当地ラーメンです。歯ごたえのあるストレートの細麺に、スープは鶏がらのしょうゆベースで、具材はネギ、生卵、ちくわといったシンプルなもの。一番の特徴は土鍋(ホーローや鉄鍋も)で、熱々の状態で提供されるという点です。日本一熱いラーメンと言われ、須崎市内には専門店をはじめ、約30店舗あります。

7つの定義が決められている鍋焼きラーメン

鍋焼きラーメンの始まりは、戦後間もない頃、須崎の路地裏で営業していた谷口食堂(現在は閉店)によって考案されました。出前のラーメンが冷めないよう、少しでも熱いまま食べてもらいたいという店主の気持ちから、ラーメン丼ではなくホーロー鍋を器として使うようになったそうです。その後、複数のお店で鍋焼きラーメンが提供されるようになり、ご当地ラーメンとして注目されるようになったことから、平成14年、鍋焼きラーメンで町の活性化を図るべく商工会議所を中心に、有志によって須崎名物「鍋焼きラーメンプロジェクトX」が発足され、以下の7つの定義が設けられました。

1、スープは、親鳥の鶏がら醤油ベースであること。
スープは後を引くコクがやみつきになる味わいの鶏がらと、野菜を煮込んで作るのが基本です。

2、麺は、細麺ストレートで少し硬めに提供されること。
グツグツと煮立った状態で提供される鍋焼きラーメンでは、麺は硬めで提供され、食べ進むうちにちょうど良い硬さになるようになっています。

3、具は、親鳥の肉、ねぎ、生卵、ちくわ(すまき)などであること。
鍋焼きラーメンにトッピングされる具の最大の特徴は、親鳥の肉。この肉からもスープへと旨みが溶け出しているのです。

4、器は、土鍋(ホーロー、鉄鍋)であること。

5、スープが沸騰した状態で提供されること。
沸騰しているので食べ終わるまで温かい状態で楽しめ、また最初は硬めだった麺がほどよい歯ごたえへと変化します。暑い夏でもグツグツしたスープの鍋焼きラーメンを、クーラーの効いた店内で汗を流しながら食べるのが地元っ子のスタイルだとか。

6、たくわん(古漬けで酸味のあるものがベスト)が提供されること。
鍋焼きラーメンになぜか一緒に提供されるたくあん。お口直しとして口の中をさっぱりさせる要素が強いようです。

7、全てに「おもてなしの心」を込めること。
「温かいままで食べて欲しい」という店主のお客への心遣いから生まれた鍋焼きラーメン。その心はずっと継承されています。

人気ゆるキャラ「しんじょう君」のトレードマーク

須崎市のゆるキャラである「しんじょう君」は、ゆるキャラグランプリで見事1位に輝いたほどの人気者。須崎市で最後に確認されたニホンカワウソがモチーフですが、頭にかぶっているのは鍋焼きラーメンのデザインの帽子なのです。髪のように見えていたのは麺で、ひっくり返った土鍋の形がちょうど帽子に見えます。卵、ちくわ、ねぎの飾りもかわいいですね。

ちなみに、鍋焼きラーメンのオリジナルキャラクター「なべラーマン」もいます。デザインを担当したのは、アンパンマンで知られる高知ゆかりの漫画家・やなせたかし先生。アンパンマンのキャラクターとして出てきてもおかしくなさそうな、かわいいキャラクターです。

ザ・ご当地検定の問題

Q. ご当地ラーメンの「鍋焼きラーメン」はどこの都道府県のもの?

A. 高知