とんかつや生姜焼きなど、豚肉を使った料理はたくさんあります。また、鹿児島の黒豚などのように全国には様々なブランド豚肉がありますが、フジザクラポークや甲州富士桜ポークというブランド豚肉があるのを知っているでしょうか?
山梨県にある牛肉・豚肉のブランド
戦国の武将・武田信玄が、かつて治めていたことで知られる山梨県には、牛と豚でブランド化されているものがあります。ブランド牛は和牛甲州牛で、ブランド豚はフジサクラや、そのフジサクラを元に生産されるフジザクラポークを、さらにバージョンアップさせた甲州富士桜ポークです。和牛甲州牛は、自然豊かな山梨県の中で甲州牛研究会の会員によって、丹念に育てられた黒毛和種肥育牛。しかし、その全てがブランド牛・和牛甲州牛となるのではなく、品質ランクが4.5等級に格付けされた牛だけが和牛甲州牛として販売されます。
山梨県のブランド豚・フジザクラは、山梨県畜産試験場(現・山梨県畜産酪農技術センター)が長い歳月をかけて研究・開発した豚です。そして甲州富士桜ポークは、そんなフジザクラ(ランドレース)の血を引いた雌の豚に、合成系統の雄を交配して誕生した三元豚。
山梨県のブランド豚・フジサクラと甲州富士桜ポーク
山梨県のブランド豚の開発の歴史を見ると、昭和34年に山梨県に起こった台風による災害のお見舞いとして、アメリカのアイオワ州から種豚35頭と飼料トウモロコシ1500トンが送られたことが契機です。外国の大型種の導入や、飼料にトウモロコシを使った豚の飼育は、山梨県が日本初でした。その後、昭和35年に山梨県とアメリカのアイオワ州が姉妹県州を締結し、種豚の導入や養豚研修を通じてどんどんアイオワ州と交流を深め、平成2年にフジサクラを開発。さらに平成24年にフジサクラDBを開発し、それらを活用して平成25年に甲州富士桜ポークが誕生しています。
山梨県で初めに開発されたブランド豚であるフジザクラは、ランドレース種と大ヨークシャー種、デュロック種の3元交配雑種豚です。山梨県畜産試験場(現・山梨県畜産酪農技術センター)が長い年月をかけて開発したこのフジザクラは、山梨県内の選び抜かれた養豚農家によって丹精込めて育てられているため、健康で衛生的にも優れている品種。この豚を育てるにあたっては、飼養マニュアルが順守されており、指定配合飼料が与えられています。そんなフジサクラを元に生産される豚肉・フジサクラポークの肉質や脂肪は、きめ細やかで柔らかく良質で、さらに肉色の良さも特徴です。
そんなフジサクラポークをさらにバージョンアップさせた甲州富士桜ポークは、山梨県畜産試験場(現・山梨県畜産酪農技術センター)が開発までに7年かかったブランド豚です。この豚も、飼養マニュアルに基づいて育てられており、麦20%やオリゴ糖が入った専用飼料が与えられています。そして山梨県銘柄豚普及推進協議会が定める認定基準に合格した豚肉だけが、甲州富士桜ポークと認定されます。
甲州富士桜ポークの特徴
フジサクラポークのおいしさをさらにバージョンアップさせた甲州富士桜ポークの特徴は、ジューシーで肉そのものがきめ細やかで柔らかい食感であること、脂肪は口の中でとろけてしまうような質の良さを持ち、適度な霜降りが入っているボリューム感のあるロースなどです。
平成25年までは、山梨県内のホテルやレストランなどの限定指定店のみの提供でしたが、平成26年からは、山梨県内の精肉店や量販店、飲食店などへの流通が始まっています。そんな甲州富士桜ポークは、とんかつやステーキなどの料理だけでなく、ベーコンやハムなどのような加工品にもされており、人気となっています。山梨県内では、レストランや居酒屋などの様々な飲食店で手軽に食べられます。
山梨県のブランド豚を味わいに行ってみては?
山梨県のブランド豚肉・フジザクラポークと甲州富士桜ポーク。きめ細やかな肉質やとろけるような脂肪のお肉は、一度食べたらそのおいしさに病みつきになること間違いなし。是非、そんなブランド豚肉を食べに山梨県へ出かけてみては?
ザ・ご当地検定の問題
Q. 全国的にも有名なブランド豚「フジザクラポーク」といえば、どこの都道府県の豚?
A.山梨県