昆布で巻いた鯖の押し寿司が名物の、鳥取県米子市の駅弁は?

鳥取県米子市を代表する駅弁として、昆布で巻いた押し寿司が知られています。江戸時代から続く廻船問屋の歴史を受け継ぐ一品です。山陰の食文化を今に伝える老舗の味として、県内外で親しまれてきました。この記事では、歴史や素材のこだわり、購入方法をわかりやすく紹介します。

 

吾左衛門鮓が生まれた300年の歴史と背景

吾左衛門鮓のルーツは、江戸時代中期の米子にさかのぼります。当時、「米屋」という屋号で廻船問屋を営んでいた五代目・五左衛門は、米子周辺の良質な米を大坂や博多などへ出荷していました。鳥取藩の年貢米を大量に輸送した功績から名字帯刀を許され、以後は「内田五左衛門」を名乗るようになります。そんな五左衛門とその妻が、日本海の荒波に出る船子たちへ持たせたのが、酢飯にしめ鯖をのせ、当時はワカメで巻いて竹皮で包んだ弁当でした。日持ちへの配慮から生まれた実用の知恵が、現代の名物駅弁の原点とされています。

そのルーツを受け継ぐ明治35年創業の株式会社米吾の13代目・内田健二郎は、山陰の食文化を伝える駅弁の開発を長年模索していました。あるとき、先祖の五左衛門が船子たちに持たせた鯖鮓の記録を文献で見つけ、開発に着手します。北海道道南産の真昆布、鳥取県産のすし米、脂のりのよい寒鯖と素材を厳選しながら、昆布の炊き方や酢の調合を繰り返し見直すこと4年。昭和54年(1979年)についに現在の形となる「吾左衛門鮓」が完成し、米子駅の駅弁として世に出ることになりました。

マツコも絶賛した吾左衛門鮓の実力と口コミ

吾左衛門鮓は、多くの著名人がその味を高く評価してきた駅弁です。なかでもマツコ・デラックスさんがテレビ番組の中で、美味すぎる駅弁として鯖寿司を絶賛したことで、全国的な注目を集めました。芸能界にとどまらず、食に詳しいグルメな人々からも長年にわたって高い評価を得てきた背景には、素材と製法への妥協のない姿勢があります。

昆布は北海道産のなかでも道南産の真昆布を重視し、肉厚なものを職人が一枚ずつ選んで大釜で丁寧に炊き上げます。さらに米吾が長年の研究から生み出した「熟成解凍」という特許製法も、味の決め手のひとつです。製造直後にマイナス60度で急速凍結し、出荷前にゆっくり時間をかけて解凍すると、グルタミン酸などの旨み成分が増えることが公的機関の調査で確認されています。

吾左衛門鮓の全ラインナップと選び方・食べ方ガイド

吾左衛門鮓には、定番の「鯖」をはじめ「蟹」「穴子」「鱒」「鯛」など複数のラインナップが揃っています。鯖は脂のりのよい真鯖を黒昆布で巻いた看板商品で、シリーズの中でもっとも売れ筋です。蟹は境港産の紅ズワイガニを使い、ふわっとした甘みが口の中に広がります。穴子はふっくらとした口当たりで、甘辛い「詰め」がアクセントになっており、鱒は背身と腹身の2種を一箱で堪能できるのも魅力です。

購入後、吾左衛門鮓をおいしく食べるには、いくつかポイントがあります。保存は常温が基本で、冷蔵庫に入れると酢飯が固くなるため注意が必要です。食べる際は付属のプラスチックナイフで切り分けると、昆布と鯖がきれいに揃います。また、5切れにカットされた「ハーフサイズ」なら一人でも食べ切りやすく、複数の種類を組み合わせて食べる際にも便利です。

吾左衛門鮓の購入方法とお取り寄せガイド

吾左衛門鮓は、米子駅構内の直営店と米子空港・鳥取空港で購入できます。山陰を訪れた際の定番の土産品として、地元でも広く知られた存在です。また、東京では日本橋三越本店・歌舞伎座B2F・明治屋広尾ストアーなどでも取り扱いがあります。現地へ行かなくても各地で購入できるため、遠方在住の方にとっても手が届きやすい駅弁といえます。最新の取扱店舗は変更になる場合があるため、米吾の公式サイトなどで事前に確認するのが確実です。

近くに取扱店がない場合は、公式オンラインショップからの注文が便利です。配送は製造日に出荷されるため、お届け日を指定して注文するのが基本となります。楽天市場やYahoo!ショッピングでも購入でき、ポイントを利用したい方にも好評です。さらに、鳥取県米子市のふるさと納税返礼品としても扱われており、3本セットなど選べる点も喜ばれています。

江戸時代の船子の弁当から生まれ、昭和54年に現代の形として完成した吾左衛門鮓は、300年の歴史を受け継ぐ米子を代表する駅弁です。素材と製法へのこだわりが評価され、全国各地に根強いファンを広げてきました。米子駅での購入はもちろん、公式オンラインショップでもお取り寄せできますので、ぜひ一度味わってみてください。

ザ・ご当地検定の問題

Q.昆布で巻いた鯖の押し寿司が名物の、鳥取県米子市の駅弁は?

A.吾左衛門鮓