本州最南端の地・和歌山県串本町には定番のお土産があるのですが、「和歌山県推薦優良土産品」にも指定されているそのお土産とは一体何でしょうか?
人気の和歌山土産「うすかわ饅頭」!!
本州最南端の潮岬(しおのみさき)があることで有名な和歌山県串本町。その串本町の観光スポット「橋杭岩(はしぐいいわ)」は、海岸から奥へ、岩が橋の杭のように直線に並んでいる景勝地です。
その「橋杭岩」をイメージした「うすかわ饅頭」は、和歌山県を代表するお土産のひとつ。梅干しや柿の葉寿司と並び、和歌山県推薦優良土産品に選定されています。
凹凸のある白い饅頭生地がいびつな岩の形に似せてあり、その岩肌の影のようにところどころに餡が透けて見えています。岩を模してはいますが、淡いフォルムは繊細で、とても上品な味わい。ふわっと酒の香りが鼻に抜けるしっとり柔らかな皮の食感と甘さ控えめの餡で、甘いものが苦手な方でもしっかりとした餡のうまみを感じられる至高の一品になっています。
「うすかわ饅頭」は、串本町の和菓子店「串本儀平」の一番人気の商品で、串本の銘菓から今では紀南地方の代表銘菓となりました。
「うすかわ饅頭」の秘密は…?!
甘味の美味しさの基準は甘いことであった明治の頃、串本儀平の2代目が「甘くない饅頭があってもいいのでは?」と作り出したのがこの「うすかわ饅頭」だそうです。そこから100年、この甘くないのに美味しい奥深い餡の味を守り続けてきました。甘いだけではないこだわり抜いた餡は、国産の厳選された小豆が使用され、一切の保存料も使っていないということです。
こだわりの詰まった薄墨色のしっとりとしてみずみずしい餡を包むのは、上品な白い生地。この不思議な形には、「丸くない饅頭があってもいいのでは?」との発想から、橋杭岩に似せたいびつな形になったというエピソードがあります。白くて薄い生地をひとつずつ丁寧に手でひねって仕上げているそうで、1日約3000個を生産しているそうです。
手作りで保存料が入っていないため、賞味期限は2~3日。その日に作ったものしか出荷はしないとのこと。この作り立てであるというこだわりも長く愛されている美味しさの秘訣です。
丁寧で上品な「うすかわ饅頭」…!
海岸から紀伊大島方面へ大小約40の岩がおよそ850メートルもの長きにわたって一直線に並んでそそり立っている、景勝地「橋杭岩」。干潮には岩の列の中程にある弁天島まで歩いて渡ることができる観光スポットです。
この景勝地の目の前にあるのが串本儀平の橋杭店です。串本の本店や和歌山の近鉄でも購入ができる串本儀平の「うすかわ饅頭」は、ぜひ現地でお求め頂きたいところですが、オンラインストアでも全国から購入が可能になっています。
新鮮さが大事な「うすかわ饅頭」は、出荷日を含んで消費期限は3日間なので、日程をよく確認して注文することをおすすめします。
実は白浜町などにも「うすかわ饅頭」を製造している和菓子店があるそうで、「うすかわ饅頭」は紀南全体の名物となって愛されていることが伺えます。
福島にも「うすかわ饅頭」が!?
「うすかわ饅頭」という饅頭は全国各地にありますが、有名どころと言えばこの和歌山名物と、もうひとつは福島の「薄皮饅頭」でしょう。
福島名物「薄皮饅頭」は、福島県郡山市にある和菓子店「柏屋」で作られています。東京都の志ほせ饅頭、岡山県の大手まんぢゅうとともに日本三大まんじゅうとも呼ばれています。
福島名物の「薄皮饅頭」は、小麦粉に黒糖を混ぜた薄い皮で包まれた、見た目は茶色で、こちらもぎっしりと餡が詰まった饅頭です。なんと地元の食べ方として「薄皮饅頭」を凍らせてアイスのようにしたり、てんぷらにすることもあるそうです。
こちらもオンラインショップがあるので、和歌山と福島、双方の薄皮饅頭を自宅で食べ比べるのもおもしろいかもしれません。
ザ・ご当地検定の問題
Q.「和歌山県推薦優良土産品」にも指定されている、本州最南端の地・和歌山県串本町の定番土産は?
A.うすかわ饅頭