B−1グランプリにも出品された、山形県の芋煮会の〆で出されるメニューとは?

山形県は、奥羽山脈や朝日連峰などの山地に囲まれたエリアで、森林も多く自然が豊富です。そんな山形県には秋の風物詩である芋煮会というものが存在し、各地では恒例イベントとして仲間内で鍋をつつく光景が見られます。

伝統のある芋煮会

芋煮会とは、青森県以外の東北地方で秋頃に行われるイベントで、サトイモを使って作られる鍋料理を河川敷などで行う季節的な行事です。各地方によって材料や味付けなどが異なることもありますが、山形県ではしょうゆに砂糖を加えた味付けにサトイモや牛肉、長ネギやこんにゃくを入れて煮込みます。サトイモの収穫期である秋頃に開催される芋煮会は、家族や友人、サークル仲間などの親しい間柄で行われるイベントで、親睦を深める機会ともなる行事として親しまれてきました。

起源は江戸時代の料理とされていますが、明治時代には川原で芋煮を行うことが定着し、終戦後は経済成長により一時芋煮は飲食店などで食べられるようになります。ですが、昭和49年に開催された芋煮の研修会がきっかけで、昭和52年には芋煮の祭りを開催、そこから一般市民にも芋煮が定着し、平成元年には10万人もの来場者を記録した日本一の芋煮会フェスティバルも行われています。手軽に芋煮を楽しめるセットも販売されるなど、山形県では身近な郷土料理として人気があり、秋になると野外で子供から大人まで参加する芋煮会が行われる光景があちこちで見られます。

自然発生したB級グルメ

芋煮カレーうどんは、その芋煮会のシメとして自然発生的に生まれた料理で、残りの汁にカレールーとうどんを入れたものです。一般的な鍋と同じく、様々な食材の味が凝縮された汁に溶け込んだカレーが絶品の料理で、いつからかは定かではありませんが、こちらもシメの料理として定着していきました。そして、山形県では有志メンバーによる寄り合いも発足して県内外で行われるイベントや学校、施設などへの活動も活発に行いB−1グランプリにも参加、その後は山形県のB級グルメとしても知られるようになります。

もともとはバーベキューのように仲間内で行う鍋のシメの料理ですが、寄り合いを結成したメンバーは芋煮カレーうどんの味を広げるために山形市内にある各飲食店に協力を要請、その結果、賛同者も増え、市内の各地で芋煮カレーうどんが食べられるようになりました。県外から訪れる客からの評判も良く、芋煮カレーうどんは山形県の「人が集まって一緒に鍋を食べて交流を深める」という、自慢の伝統と共に味わえる料理ともなっています。なお、店舗によっては予約が必要なお店や期間限定で提供している場合もありますので、事前の問い合わせを行うと安心です。

自然を活かした観光スポットも多数

さらに、山形県は各地で湧き出る温泉を利用した温泉施設や、広大な面積を誇るスキー場など数々の観光地に恵まれたエリアでもあります。松尾芭蕉の句碑が建てられている紅葉の美しい山寺や、冬場には63mの高さの滝が凍る玉簾の滝など、自然が生み出した景観美は人気の観光スポットとなっています。また、50種類以上のクラゲを見ることができる水族館や、ドラマや映画で使用されていたオープンセットの見学が可能な施設など、趣の異なる観光スポットも多数立地していますので、いろいろな楽しみ方をすることができます。

気候はそれぞれの地域による差はありますが、概ね全ての地域が日本海側気候で特別豪雪地帯は地域の約90%、温暖な地域もあり、気温の高さから積雪量は少なめです。なお、芋煮会でも分かるように、山形県の方は支え合いやコミュニケーションを大切にしている県民性を持っています。

独自の食文化から芋煮カレーうどんを生み出した山形県

伝統的な郷土料理からB級グルメを生み出した山形県は、広大な自然に恵まれただけではなく、人との繋がりにも恵まれたエリアでもあります。料理と共に仲間とのコミュニケーションも大切にする気風は、観光で訪れる方にとっても心地良いかもしれません。

ザ・ご当地検定の問題

Q. B−1グランプリにも出品された、山形県の芋煮会の〆で出されるメニューは?

A.煮芋カレーうどん