和牛のオリンピック「全国和牛能力共進会」で、2度の内閣総理大臣賞を受賞したブランド牛はどれ?

和牛の世界で、最高峰の称号を2度にわたって手にしたブランド牛があります。神話の時代から牛と深く関わってきた、この土地ならではの歴史と背景、そして現地での食べ方から入手方法まで、詳しく見ていきましょう。

 

しまね和牛の歴史:神話の国が育てた黒毛和牛の誇り

出雲神話には、牛飼いの神「和加布都努志能命(わかふつぬしのみこと)」が人々に崇められていたという記述があります。神話の国・島根では、牛はそれほど古くから人の暮らしに根ざしていました。延慶3年(1310)の『国牛十図』にも、出雲・石見が「良牛の産地」として記されており、この地の牛の評判は中世にはすでに全国に知られていたことがわかります。さらに、出雲地方の山間部では古くからたたら製鉄が盛んで、鉄を運ぶ輸送手段として牛馬が欠かせない存在でした。そのため牧畜の技術が自然と発達し、中国山地一帯が和牛の産地として名を馳せるようになっていきました。

江戸時代には松江藩が主導し、各郡の農家に雌牛を飼育させるなど、組織的な牛の生産が行われるようになります。昭和30年代に役牛としての需要が激減すると、生産の軸は肉用へと転換されました。その後、長年の品種改良の成果として誕生した種雄牛「第7糸桜号」が高い評価を受け、しまね和牛の名声は全国に広がりました。さらに、5年に1度開かれる和牛の頂上決戦「全国和牛能力共進会」では、2度の内閣総理大臣賞という最高の栄誉を手にしています。神話の時代から牛と歩んできた島根の長い歴史が、2度の受賞につながりました。

しまね和牛が選ばれる理由:2度の最高賞に輝いた実力とは

しまね和牛として認められるには、島根県内で最長飼養された去勢または未経産の黒毛和種であること、肉質等級が「A-2」「B-2」以上であることが条件です。この2つの条件を満たした牛だけが、しまね和牛として出荷されます。大麦やとうもろこしなどの穀物飼料を与えながら約2年かけて育て、生産者の手間と時間が品質を支えています。

和牛のオリンピックとも呼ばれる全国和牛能力共進会での2度の最高賞は、しまね和牛の肉質が全国トップレベルにある証です。きめ細やかな霜降りは見た目だけにとどまらず、口に含んだ瞬間に広がるコクと、後味にしつこさを残さない脂のバランスが評価されています。

しまね和牛では脂肪に含まれるオレイン酸などの脂肪酸を測定し、おいしさの指標として活用しています。脂の口どけや風味に関わる数値を確認することで、品質の安定につなげているのが特徴です。脂肪酸を活用した取り組みも、しまね和牛のおいしさを底支えしています。

しまね和牛をもっとおいしく食べる:定番から絶品アレンジまで

しまね和牛のおいしさを最もシンプルに堪能できるのが焼肉やBBQです。脂の質がよく後味がすっきりしているため、塩だけでも肉本来の香りと旨みがよく引き出されます。オフィシャルサイトでも「強火の遠火でじっくり」「塩は最後に振る」ことが推奨されており、シンプルな食べ方だからこそ、肉本来のおいしさが際立ちます。

すき焼きやしゃぶしゃぶも、しまね和牛の甘い香りを存分に楽しめる食べ方です。すき焼きは割り下を控えめにすると肉の風味がより深まり、しゃぶしゃぶは赤身をさっと湯にくぐらせてポン酢でいただくと、口の中でほどけるような食感を味わえます。

アレンジの幅が広いのも、しまね和牛ならではです。ローストビーフは表面を焼いてから蒸すと、中はしっとり、後味もすっきりと仕上がります。出雲では、しまね和牛をご飯にまぶした「肉まぶし」も評判で、そのまま・薬味添え・出汁かけと三通りの味わいを楽しめます。

しまね和牛を手に入れる:お店・通販・ふるさと納税

しまね和牛を現地で堪能したいなら、しまね和牛オフィシャルサイトの「食べられるお店」ページが便利です。出雲エリア・松江エリアをはじめ、県内6つのエリアごとに指定店を確認できます。しまね和牛肉ブランド確立推進協議会が認定した指定店では、生産団体・販売店・行政が一体となってブランドを支えており、旅のついでに気軽に立ち寄れます。

自宅でしまね和牛を楽しむ手段も豊富です。JA全農が運営する産地直送通販「JAタウン」では、すき焼き用・焼肉用など部位や調理法に合わせた商品を購入できます。また、島根県内の自治体ではふるさと納税の返礼品としてしまね和牛を取り扱っており、ふるさとチョイスやさとふるなどのサイトから申し込めます。贈り物にも自宅用にも、手軽に取り寄せられる点がうれしいところです。

神話の時代から島根の人々とともに歩んできたしまね和牛は、長い年月をかけて磨きあげられてきました。2度の内閣総理大臣賞という最高の栄誉が、その品質の高さを何より物語っています。現地で食べても、通販やふるさと納税で取り寄せても、しまね和牛ならではの旨みをじっくり味わえます。ぜひ1度、しまね和牛を召し上がってください。

ザ・ご当地検定の問題

Q.和牛のオリンピック「全国和牛能力共進会」で、2度の内閣総理大臣賞を受賞したブランド牛はどれ?

A.しまね和牛