牡蠣の養殖が盛んな岡山県備前市日生(ひなせ)地区には絶品のご当地グルメがあります。この地域の特産品をお好み焼きに入れて焼いたものですが、近年、B級グルメのイベントへの出店されたのを機に全国的に知名度が上がり、人気も急上昇。どんなグルメなのでしょうか。
「カキオコ」ってなに?
カキオコとは、岡山県の東南部、兵庫県との県境に位置する備前市日生地区(旧日生町)のご当地グルメで、牡蠣入りのお好み焼きの愛称のこと。岡山県は全国2位(平成25年度)の牡蠣生産地であり、中でも日生地区は県内でトップクラスの生産地です。瀬戸内海のミネラルをたっぷり含んだ牡蠣は、身が大きくて調理などで加熱しても縮みにくいのが特長。とろとろの生地に山盛りの千切りキャベツと牡蠣をたっぷりのせて、アツアツの鉄板で焼き上げます。濃厚でプリプリ肉厚、そしてジューシーな牡蠣がたっぷり入ったお好み焼きなんて、おいしくないわけがないですね。
カキオコは「漁師めし」から始まった
養殖された牡蠣の中で型が小さいものなどは出荷できないため、それらは漁師さんが持ち帰り、「漁師めし」として自分たちで食べていました。その時の鉄板メニューがお好み焼きだったというのが、カキオコの由来と言われています。いつの間にかお好み焼き店でも作られるようになり、日生地区を代表するご当地グルメになりました。
日生地区では、20軒以上ものカキオコを提供するお店があり、日生地区の伝統である「日生焼き」と呼ばれる焼き方や、「関西風」や「広島風」など独自に研究された焼き方、牡蠣を鉄板で焼く、生地で蒸し焼きにするなど、お好み焼きの焼き方ひとつをとっても、バリエーションに富んでいます。またソースも日生地区で伝統的に使われてきた「タイメイソース」をオリジナルブレンドしたものや「オタフクソース」「カープソース」「ブルドッグソース」などをそれぞれ独自の配合にブレンドしたソースにしょうゆベース、塩などさまざま。お店それぞれの違った「カキオコ」が楽しめるのです。
日生でカキオコが食べられるお店
「たまちゃん」はカキオコといえば名前があがる有名店で、牡蠣のシーズン以外でも一年中カキオコを食べることができます。こちらのカキオコは、ソースと岩塩の2通りの味が楽しめます。新鮮な牡蠣を分厚い鉄板の上で焼いて、旨みをギュッと閉じ込めてからお好み焼きにトッピングし、あげ玉を表面にふりかけた生地をオリーブオイルでカリッと焼き上げるので、外はサクサク、中はフワフワ。アンデス産という岩塩は牡蠣本来の旨みをしっかりと味わえます。
「ともひろ」は日生の港の賑わう辺りからは少し外れたところに位置し、駐車場が完備されています。店内は40席ほどもありこの界隈でいちばんの大型店。カキオコは一般的に1人前に10個ほどの牡蠣が入っていますが、このお店の場合はさらに追加で「牡蠣増量」も注文でき、たっぷりと牡蠣を堪能できます。基本のカキオコは、地元の人に愛されるタイメイソースを使った味付けで、他にもモダン焼きやチーズ焼きなどもあります。
「ほり」は、昭和37年創業の老舗で、地元では知らない人がいない超人気店です。ソースはお店がカキオコ用に注文しているオリジナルソースで、スパイシーながらもあっさりした味わい。ぷりぷりの牡蠣と相性抜群です。牡蠣の旨みを感じることができる絶品カキオコです。
オレンジ屋根が目印の「オレンジハウス」は、和風だしでもっちり食感の生地が特徴のカキオコが食べられます。こちらのソースはタイメイソースをベースに、お店でオリジナルにブレンドしたもの。ちょっと辛めの「どろソース」もあるので、途中で味に変化をつけて、飽きることなく食べられますよ。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 特産の海産物を入れた、岡山県備前市名物のお好み焼きは?
A. カキオコ