今回は宮城県丸森町の特産である野菜を紹介します。じゅうねんとも呼ばれていて、独特のコクや香りがある野菜で、油には長生きする力があるとされています。宮城県民にとって身近なこの野菜についてご紹介します。
じゅうねんの特徴と食べ方
じゅうねんとも呼ばれるエゴマは、シソ科の植物で見た目もシソに似ています。ただ風味は文字通りゴマに近く、香ばしい香りがします。一年草なので、春から秋ごろまで葉が取れます。秋には葉が枯れて種がなりますが、その種も食品として使うことができます。宮城県丸森町では、秋に採れるじゅうねんの種を収穫します。種も炒ったり擦ったりして、お菓子や料理に用いられます。さらに、エゴマの種からは良質の油を取ることができます。エゴマの油は必須脂肪酸であるα-リノレン酸を豊富に含んでいて、健康に良いとされています。じゅうねんが長生きのもととされているのは、こうした理由によるものと考えられます。
じゅうねんを使った郷土料理
宮城県丸森町ではエゴマの種を擦って、胡麻和えのように野菜と和えて食べるのが一般的です。エゴマをすり潰して里芋の煮っころがしにかけると、コクと風味が増してさらに美味しくなります。さらに、ぼたもちなどあんこを使ったお菓子にもエゴマの種をすりつぶしてかけて食べます。こうした食べ方が長生きを支えていると言われています。
葉は醤油に漬けると醤油がしみ込んで、それだけでご飯のおかずになります。伝統的にはお餅にすり潰してまぜていました。最近では蕎麦に練りこんだり、乾燥させた葉をお茶として飲むようになっています。また、エゴマの葉はキムチにも向いています。エゴマの葉は韓国ではサンチュと呼ばれており、身近な食べ物です。コクのあるエゴマの葉をキムチにするとご飯のおかずやお酒のおつまみ、肉料理にも使えて便利です。変わったところでは、ラーメンにすりつぶした葉っぱをかける食べ方もあります。
じゅうねんを使った人気商品
宮城県丸森町は、特産のエゴマを使った特産品を作っています。一番人気なのが、新鮮なエゴマ油をそのまま瓶詰にしたものです。栄養が豊富なエゴマ油は一日に小さじ一杯摂ると体に良いとされています。ただ熱に弱いので、加熱すると栄養が損なわれてしまいます。そのため、おすすめはドレッシングに混ぜたり、出来上がった肉料理にエゴマ油をかける方法です。ゴマに似た風味のエゴマ油は洋食だけではなく、和食にも向いています。生野菜にかけたり、蒸した肉や魚にかけて食べると独特の風味が楽しめます。
他にも、じゅうねんの種を使ったお菓子が人気です。プリンやクッキーにエゴマの種が入っていて、香ばしい風味を出しています。また、丸森町は「エゴマライスクラッカー」という商品を開発しています。こちらはお米をベースにした歯ごたえのあるクラッカーにエゴマの種を練りこんだものです。噛みしめるとエゴマとお米の香りが楽しめます。
さらに、じゅうねんの葉をナッツや油といっしょにペースト状にしたエゴマのペーストも注目されています。エゴマペーストは茹でたパスタに和えたり、焼いたバケットにのせるなどアレンジもさまざまです。さらに、お肉やお魚の料理にも使えます。パッケージもおしゃれなので、お土産にもおすすめです。また、地元で人気のエゴマのキムチや醤油漬け、さらにはエゴマの葉を乾燥させてお茶にしたものなども道の駅に売っています。東京にあるアンテナショップでも販売されているので、興味がある方は是非覗いてみてください。
宮城県丸森町特産のじゅうねん(エゴマ)で長生きを
宮城県丸森町の特産であるエゴマは一度ハマるとやみつきになります。さらに、じゅうねんとも呼ばれるエゴマの油は美容や健康に良いとされて、注目を集めています。機会があったら、エゴマの葉や油、種を使った料理やお菓子をぜひ味わってみてください。
ザ・ご当地検定の問題
Q. 宮城県丸森町の特産である、「じゅうねん」の別名を持ち、食べると十年長生きできるという食材は?
A.エゴマ