三重県名張市のB級ご当地グルメはどんな汁もの料理?

三重県名張市のB級ご当地グルメとして有名な汁もの料理があります。その汁もの料理が誕生した経緯や作り方、どこに行けば食べられるのかなどについて紹介していきます。

「名張牛汁」誕生秘話

三重県名張市で考案された「名張牛汁」は伊賀牛を使った汁もの料理です。三重県には日本中で有名な松阪牛がありますが、名張市のある伊賀地方の伊賀牛もあります。伊賀牛は松阪牛に比べて購入しやすい価格ではあるものの、伊賀牛肉専門店ですき焼きやステーキなどを食べるとなると高価なうえ、三重県には知名度が高い松坂牛があるので、その存在はあまり知られていませんでした。

そこで伊賀牛をご当地グルメとして知ってもらおうと、名張市観光協会が伊賀牛を使ったコロッケなど様々な商品の開発を始めました。そんな中、協会員の一人が「おばあちゃんが伊賀肉のくずを使ったすまし汁を作ってくれた」といった言葉にヒントを得て、2008年にできた料理が「伊賀牛牛汁」でした。あっさりとした牛肉入りのすまし汁です。しかし、それを三重県のイベント会場で販売したところなかなか売れず苦戦する日々が続きました。そこで、名張市内の観光地である赤目四十八滝周辺のうどんを提供する飲食店に「肉うどんのうどんがないもの」という方法で、「牛汁」をメニューに加えてもらうようにしました。そして地域外で宣伝を重ね、知名度を上げていったのです。

その後、2010年に行われた「第三回三重県ご当地グルメ大会」を名張に誘致し、牛汁に焼きおにぎりを入れて出品。見事優勝を果たしました。さらに、2011年に「牛汁協会」を立ち上げ、「B級グルメでまちおこし団体連絡協議会」に参加。東日本大震災の被災地で牛汁をふるまいました。他にも「中日本東海B-1グランプリ」で4位を獲得するなど、順調に知名度を上げていきました。また北九州で行われたB-1グランプリに「名張牛汁」として出場して販売してから、東海圏のコンビニでも販売されるようになりました。その後のB-1グランプリでは行列ができるほどの売れ行きとなったのです。

名張牛汁とはどんな料理?どこで食べられるの?

名張牛汁は5つの条件を満たして作られます。5つの条件とは「伊賀牛を使用すること」「基本は和風醤油出汁で伊賀牛とネギを使用すること」「野菜などの具材はなるべく地元産を使用すること」「商品名は『名張牛汁』とすること」「店先には暖簾を掲示すること」です。この条件にのっとった名張牛汁協会が公表するレシピを紹介します(4人分の材料です)。

水が120ccに、粉末だしを小さじ2強、塩少々に大さじ2杯の醤油を入れてすまし汁を作ります。その汁から200ccを取り出し、伊賀牛肉切り落としを120g、玉ねぎ2分の1を入れて煮込んで、ネギとわかめ、しょうが少々とともにお椀に入れます。

名張牛汁は洋食レストラン「モリワキ」、焼肉レストラン「奥田」など名張市内の飲食店や、名阪上野ドライブインやメナード青山リゾートなど伊賀市内でも食べることができます。それぞれの店舗によって牛汁に少しずつ工夫がされている場合もあります。実際に名張牛汁を食べた人からは「出汁がきいていておいしい」「出汁に深みがある」と評判が良いです。

また、三重県名張市は三重県と奈良県の県境に位置し、隣接する伊賀市とともに伊賀地方といわれ、忍者の里として有名です。また名張市には赤目四十八滝という大小さまざまな滝と景色が楽しめる観光地もあります。

三重県名張市に観光の際は、B級グルメの「名張牛汁」を食べてみよう

三重県名張市では、B級グルメとして知名度を上げた名張牛汁を食べることができます。名張市内を含む伊賀地域内の約20店舗で味わうことができますが、それぞれの店舗によって味が工夫されているので、食べ比べてみるのも良いでしょう。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 三重県名張市のB級グルメは?

A.名張牛汁

Q. 三重県名張市のご当地グルメ「名張牛汁」に使われる肉は?

A.伊賀牛