神奈川県で生産されている「片浦イエロー」といえば、どんな果物の品種？

神奈川県の県西部で、ある果物の新しい品種として作り出されたのが片浦イエローです。高い糖度、特徴的な黄色の果肉など、片浦イエローにはさまざまな魅力が詰まっています。

片浦イエローの特徴

片浦イエローは神奈川県農業技術センターで作られたキウイフルーツです。果肉は薄黄色から黄色の鮮やかな色合いが特徴で、丸いシルエットの円筒形をしています。黄色系キウイフルーツの一種です。キウイフルーツ特有の果実表面の毛が少なく、ツルツルとした感触が特徴的です。開花は5月10日から20日、満開後180日前後の11月に果肉の収穫が行われます。一般的なキウイフルーツと比べ、早い時期に市場に出回ります。気になる味ですが、糖度は16％前後、酸味は1％前後で、程よい酸味で爽やかな口当たりです。

果実は100g程度で、一般的なキウイフルーツと比べてやや小ぶりなのが特徴的。着花結実する実の数が多いので、果実をより大きく美味しくするために、生産者は小さな果実を間引きする「摘果」と、不要な蕾を摘み取る「摘蕾」を行います。栽培時期になるとキウイフルーツの木に実が鈴なりにぶら下がり、丸いシルエットと相まって可愛らしい見た目となっています。神奈川県西部の秋の風景を彩るキウイフルーツです。栽培後は炭化水素の一種であるエチレンを使い、追熟処理をすることですぐに食べることができます。

片浦イエローの興味深い歴史

片浦イエローの歴史は1994年から始まります。中国系のキウイフルーツ「アップル」と、中国系統「雄3」を配合して作られました。当時、神奈川県のキウイフルーツは「ヘイワード」と呼ばれる品種が一般的に流通していましたが、消費者の嗜好の多様化や、栽培時期の分散化による生産者への負担軽減といった理由を背景に、特色のある新しい品種の導入が求められるようになりました。ヘイワードは一般的なキウイフルーツで、貯蔵性が高く追熟の均一性に優れているので、栽培しやすい品種です。しかし、普通のキウイフルーツでこれといった特徴はありません。

片浦イエローは神奈川県らしい、直売向けキウイフルーツの新しい品種として作られました。2006年7月24日に品種登録出願が行われ、2008年3月13日に品種登録されました。キウイフルーツの中でも比較的新しい品種です。神奈川県全域が栽培適地とされ、県が公式でおすすめしている名産品です。購入は直売所へ行くか、通販を行っている農園に直接依頼するか、いずれかの方法で手に入れることができます。育成権者は神奈川県、登録番号は第16475号です。

片浦イエローを使ったおすすめのアレンジレシピ

色鮮やかな黄色系キウイフルーツの片浦イエローは、そのまま食べても美味しいですが、アレンジレシピでさらに美味しく食べられます。キウイフルーツの持つ栄養を丸ごと摂取したいなら、ニンジンを使ったスムージーがおすすめです。ニンジンの鮮やかなオレンジ色を、片浦イエローのきれいな黄色が引き立ててくれます。材料は、片浦イエロー1個、ニンジン半分、水200ml、はちみつ大さじ2、レモン汁2分の1杯、氷2個を用意してください。作り方は簡単です。片浦イエローとニンジンの皮をむいたら包丁で一口大に切り、材料を全てミキサーに入れてドロッとするまで混ぜます。コップに注いで、飾り付けにチャービルやミントを添えたら完成です。片浦イエローの爽やかな口当たりとニンジンのほのかな甘さは、食欲のない朝や夏場などにおすすめのです。栄養素も豊富なので、美容や健康に幅広い効果が期待できます。