香川県には、古くから受け継がれてきた伝統的な高級砂糖があり、上品な甘さとなめらかな口どけは、受け継がれてきた職人の技から生まれています。その深い歴史や独自の製法、今の楽しみ方まで詳しくご紹介します。
讃岐が誇る和三盆の歴史と、高級砂糖と呼ばれる理由
和三盆の歴史は、江戸時代に徳川吉宗が糖業を奨励した時期にさかのぼります。高松藩主の松平頼恭のもとで製糖研究が進められ、向山周慶らによって製法が整えられました。良質な種きびの確保が難しいなか、奄美大島出身と伝えられる関良助が種きびをもたらしたという伝承があり、これが製法確立の一因になったとされています。こうして讃岐で生まれた和三盆は、江戸で最高級砂糖と認められました。その後、大阪の商人によって取引され、江戸(現在の東京)へ出荷されるようになりました。その背景には、種きびの確保に苦心しながら、讃岐で独自の技術が育まれた歴史があります。
和三盆づくりの原料は、香川県内で栽培される竹糖と呼ばれる細いサトウキビです。搾汁・煮詰め・冷却を経て作られる「白下糖」に、職人が手水をつけながら丁寧に練り上げる「研ぎ」と、重石で糖蜜を押し出す「押し舟」の工程をくり返すことで、余分な糖蜜が少しずつ取り除かれていきます。この手作業を5段階にわたって行い、完成まで約1週間を要するからこそ、サトウキビ本来のうまみを残した、細かくやわらかな結晶の砂糖に仕上がります。この手間と品質が、和三盆を高級砂糖と位置づける理由です。
和三盆が香川の定番土産になった理由とその魅力
和三盆を口に入れた瞬間、砂糖とは思えないほどすっと溶けていく感覚に驚く方が少なくありません。きめの細かい結晶が生み出すなめらかな口どけは、グラニュー糖や上白糖にはない独自のもので、甘さが口の中に残らないのが特徴です。抹茶や煎茶との相性もよく、お茶のひとときに添えるだけで、ほんの少し特別な時間に変わります。
和三盆の干菓子は、花や動物、季節の情景など、さまざまな菓子木型で成形されるため、見た目の美しさでも高く評価されています。淡い色合いと精巧な型押しが箱を開けた瞬間に目を引き、食べるのが惜しくなるほどです。手土産や贈答品として選ばれる機会が多いのも、見た目でも楽しめる菓子だからと言われています。
和三盆の多彩な楽しみ方と体験スポット
和三盆糖は干菓子や落雁だけでなく、クッキー・プリン・ロールケーキなどの洋菓子にも広く使われています。グラニュー糖や上白糖と置き換えるだけで、くどさのないやわらかな甘さに仕上がるため、ご家庭でのお菓子作りにも取り入れやすい素材です。餡に加えたり、飲み物に溶かして使ったりと活用の幅が広く、和洋を問わずさまざまな場面で重宝されています。
また、香川県高松市には干菓子作りを体験できる教室があり、水を少量含ませた和三盆糖を木型に詰めて押し出すだけで、花や動物をかたどった繊細な干菓子が完成します。道具も材料もシンプルで、子どもから大人まで気軽に参加できるのが好評です。旅の思い出づくりや香川の食文化に触れる場として、多くの観光客が訪れています。
和三盆を手に入れる方法とおすすめの選び方
讃岐和三盆を求めるなら、香川県東かがわ市に本店を構える「ばいこう堂」や、創業200年以上の歴史を持つ「三谷製糖羽根さぬき本舗」が代表的な老舗です。どちらも香川県産のサトウキビにこだわり、昔ながらの手作りで製造を続けています。実際に店舗へ足を運ぶと、季節ごとに異なる干菓子が並び、旅の立ち寄り先としても楽しめる場所になっています。
香川を訪れる機会がない場合も、各老舗の公式オンラインショップから購入できるため、全国どこからでも取り寄せ可能です。また、高松空港やJR高松駅構内のお土産売り場でも種類が揃っており、旅の帰りに立ち寄りやすい点も好評です。はじめて選ぶ方は、干菓子の詰め合わせや和三盆糖そのものから試すと、和三盆の魅力を実感しやすいでしょう。
香川が誇る和三盆は、江戸時代に生まれた歴史と職人の手仕事が今も息づく、日本ならではの高級砂糖です。上品な甘さや繊細な見た目、洋菓子への広がりや体験スポットまで、さまざまな角度から楽しめます。香川を訪れる際には、ぜひ和三盆を手に取ってみてください。
ザ・ご当地検定の問題
Q.伝統的な製法で作られる香川県の高級砂糖を何という?
A.和三盆









