次のうち、石川県の「加賀野菜」に指定されているされているダイコンは?

大根はおでんや煮物など様々な料理に使われる食材です。特におでんに関しては金沢市民の大好物と言われています。今回は金沢で生まれ、加賀野菜として認定されているだいこんをご紹介します。いったいどのようなだいこんで、どのような栄養が含まれているのでしょうか。

石川県金沢市のブランド野菜

源助だいこんは加賀野菜に認定されている石川県金沢市のブランド野菜です。これは古くから市民に親しまれており、金沢で栽培されている野菜の中で特に良質な野菜に認定されるものです。源助だいこんの他には金時草や加賀つるまめ、二塚からしな、ヘタ紫なす、金沢一本太ねぎその他10品目ほどが認定されています。このように様々な野菜が生産されている金沢を代表する源助だいこんとは、どのような野菜なのでしょうか。源助だいこんの歴史は1932年に始まります。当時、松本佐一郎という人物が金沢の打木地区でだいこんの栽培を行っていました。

しかし、満州事変に始まる中国大陸への侵略に足を踏み入れていた日本では良質な肥料を確保することができず満足な収穫ができませんでした。このような中で、佐一郎は愛知県で大根を栽培していた井上源助という人物から早生種で生育の旺盛な切太系の固定したものを譲り受け、佐一郎自身が栽培していた大根と掛け合わせることにしました。そして10年後の1942年に新種の大根を生産することに成功したのです。それが、源助だいこんです。源助だいこんの名は、佐一郎にだいこんを譲った井上源助から取られました。

戦争が終わると比較的肥料も手に入りやすくなったこともあり、1951年からはカボチャやスイカの後作として栽培されるようになりより高品質の大根を収穫できるようになったのです。そして1958年にはスプリンクラーを導入したことで本格的な栽培が始まりました。源助だいこんは、一般的な大根に比べ短く太い形と、甘みが強く肉質も柔らかいにも関わらず煮崩れしにくい芯の強さが特徴です。その一方で、傷がつくと数日で茶色に変色してしまうというもろさも持ち合わせています。

源助だいこんの栄養と料理

このような経緯から生みだされた源助だいこんにはどのような栄養が含まれているのでしょうか。そもそも大根は食べる万能薬とも言われるほど栄養を豊富に含んでいるのですが、まず、リグニンが含まれています。これは食物繊維で、大腸がんを予防する働きがあります。また、ジアスターゼが含まれています。これには整腸作用や発がん物質の生成を抑制する働きがあります。また、アミラーゼが含まれています。これにはデンプンの分解を促進し消化吸収を助ける働きがあります。

さらに、ビタミン類も豊富に含まれていますので美容にも効果があるとされています。これら以外にも源助だいこんには様々な栄養が含まれており、まさに健康食と言えます。源助だいこんを使った料理はおでんやぶり大根など様々あります。おでんは先述した通り、金沢市民の大好物だとされていますので旨味の強い源助だいこんはピッタリの食材です。ぶり大根を作る際にも、煮崩れしにくい源助だいこんを使えば時間をかけてじっくりと煮込み味を染みこませることができるので、もってこいの食材です。

石川県のグルメ

石川県には様々なグルメがあります。まず、能登牛です。出荷頭数が少ないことから幻の牛とも言われる能登牛は、脂がきめ細やかで肉質もしっかりとしています。ステーキで食べるとより旨味を味わえるとされています。また、金沢カレーも挙げられます。一般的なカレーに比べ濃厚でドロッとした黒いルーが特徴です。キャベツやカツものっており、ガッツリとあっさりを両方楽しめるご当地グルメです。

源助だいこんで温まる

源助だいこんは中国大陸への侵略という当時の社会情勢が生み出した金沢の特産品です。源助だいこんの旬は10月下旬から12月上旬だと言われており、ちょうど気温が低くなる時期にあたるため、源助だいこんを使ったおでんを食べれば心も体もポカポカになります。

ザ・ご当地検定の問題

Q. 次のうち、石川県の「加賀野菜」に指定されているされているダイコンは?

A. 源助だいこん

Q. 次のうち、石川県の「加賀野菜」ではないのはどれ?

A. 鹿ケ谷かぼちゃ