神戸を代表する洋菓子店として知られる神戸風月堂には、薄焼きの生地に上品なクリームをはさんだ看板商品があります。100年近い歴史を歩んできたこのお菓子が、なぜ多くの人に選ばれ続けてきたのか、今日までの歩みを紹介します。
神戸風月堂とゴーフルの歴史|1927年誕生の物語
神戸風月堂は1897年(明治30年)に神戸で創業しました。洋菓子を扱う店として長年地域に根ざしてきましたが、1926年(大正15年)に大きな転機を迎えます。ヨーロッパ旅行から帰国したお客様が、現地で味わったフランスの焼き菓子を店に持ち込みました。「日本でも作ってみてはどうか」という一言がきっかけとなり、当時の職人たちは慣れない洋菓子づくりに挑戦します。試作を重ねる中で、薄く焼き上げた生地に軽やかなクリームをはさむ製法が完成しました。そして翌年の1927年(昭和2年)、ゴーフルが世に送り出されます。
戦争が始まると、材料の統制が進み、神戸風月堂は1939年(昭和14年)以降、すべてのお菓子づくりを止めることになりました。追い打ちをかけるように、1945年(昭和20年)3月の神戸大空襲で元町一帯は焼け野原となり、本店の建物や製造の記録、機械までもが失われてしまいます。焼け跡から奇跡的に残ったのは、たった一つのゴーフル缶でした。長い沈黙の時を経て、原料がようやく手に入るようになった1951年(昭和26年)に生産が再開されます。当時の二代目社長は、再出発の代表商品としてゴーフルを選び、全力で売り出すことを決めました。決断が実を結び、ゴーフルは名実ともに神戸風月堂の看板商品へと成長していきます。2027年(令和9年)には、ゴーフル誕生から100年を迎えます。
ゴーフルが愛される理由|100年続く人気の秘密
ゴーフル最大の持ち味は、薄く焼き上げた生地が生む独特の食感です。二枚の生地でクリームをはさみ、口に入れた瞬間はサクッと軽い歯ざわりが広がります。噛み進めるうちに生地とクリームが溶け合い、ほろほろとした余韻を楽しめる仕上がりです。発売から長い年月を経た現在も、当時の製法に近い形が受け継がれています。
発売以来、ゴーフルの定番フレーバーとして親しまれてきたのが、バニラ・ストロベリー・チョコレートの3種類です。優しい口どけのバニラ、ほんのり酸味を感じるストロベリー、コクのあるチョコレート、それぞれ違う個性がある一方、生地の香ばしさを引き立てる組み合わせに仕上げられています。3種類を食べ比べられる詰め合わせも人気で、贈る相手や気分に合わせて選ぶ楽しさもあります。
ゴーフルが長い間支持を集めてきた背景にあるのは、上品で控えめな甘さです。強い甘みを主張しすぎないため、小さな子どもから年配の方まで、幅広い世代の口に合う一枚に仕上がっています。甘さの加減へのこだわりが、世代を問わず今も変わらぬ人気を支えています。
ゴーフル以外にも人気!神戸風月堂の絶品洋菓子
神戸風月堂には、通常サイズのゴーフル以外にも、小さめサイズの商品があります。プティーゴーフルは、食べやすい直径約7.5センチに焼き上げられ、缶のデザインには神戸の風景が描かれています。ミニゴーフルには、神戸の名所を描いた「神戸六景」シリーズもあり、手土産として選びやすいサイズ感も魅力です。
ゴーフルには、季節や記念の年に合わせた限定商品も登場します。誕生95周年を迎えた2022年(令和4年)からは、100周年に向けた記念企画が毎年展開され、年ごとに異なるデザインの記念缶やアニバーサリー限定のゴーフルが登場してきました。訪れるたびに違う出会いがあるのも、ゴーフルならではの楽しみ方です。
神戸風月堂が手がける洋菓子は、ゴーフルだけではありません。バタークッキーのレスポワールは、サクサクとした軽やかな噛みごたえが特徴で、贈答用にも重宝されています。レーズン入りのクリームをサンドした神戸ぶっせも人気商品の一つで、幅広いラインナップから好みの一品を探す面白さがあります。
ゴーフルの購入方法|店舗・オンライン通販ガイド
神戸・元町にある本店には、焼きたての生地を味わえる喫茶スペースが用意されています。数量限定の生ゴーフルなど、本店でしか出会えない商品も並んでいます。特別なひとときを求めて、足を運ぶ人も少なくありません。
神戸風月堂の商品は、神戸の本店だけでなく、全国の百貨店や直営店舗でも購入できます。店舗は北は青森から南は沖縄まで広がっており、帰省や出張のお土産にも選ばれています。近くの店舗を事前に調べておくと、当日の買い物がスムーズです。
店舗に行く時間が取れない場合は、公式オンラインショップからの注文が便利です。ゴーフルをはじめ、季節限定商品や詰め合わせセットも取り扱っており、自宅にいながら選べます。全国どこからでも注文でき、贈り物として直送することも可能です。
神戸風月堂は1927年(昭和2年)の誕生から、多くの困難を乗り越えながらゴーフルを作り続けてきました。現在では、長く愛される定番の味に加え、バラエティ豊かな商品が揃っています。神戸を訪れる際は、本店や全国の店舗でぜひ実際に手に取ってください。
ザ・ご当地検定の問題
Q.神戸風月堂の看板商品である、薄焼き生地のお菓子は何?
A.ゴーフル









